橋本 優太さん
インタビュー公開日:2020.01.14

旬の味覚を売場で演出できること。
水産部門ならではの面白さ。
「『旬』を売場で演出できることが、水産部門ならではの特徴だと思いますし、仕事として面白みを感じる部分です」
たとえば冬なら、季節の味覚のタラを全面に押し出した売場づくりを展開。興味を示してのぞきに来たお客様に声をかけたり、食べ方などを聞かれれば答えたり。その時期の新鮮でおいしい魚介類をお勧めし、喜んでもらえることがうれしいと、橋本優太さんは笑顔を見せます。
十勝・釧路・根室エリアで、アークスグループとしてスーパーマーケット「フクハラ」を展開する株式会社福原。地域の人たちに長く親しまれているブランドです。帯広で生まれ育った橋本さんも、もちろん小さいころから利用していました。幼なじみのような、そんな企業に入社して7年。水産部門ひと筋に経験を積み、現在はサブチーフという役割を担っています。勤務する「フクハラいっきゅう店」の水産部門のNo.2として、後輩の指導にも当たっています。
地元帯広で働くことを優先させ、
情報系大学からスーパーの仕事へ。
地元の高校から情報系の大学に進んだ橋本さん。複雑系知能学科という、国内でも珍しい分野を学びました。複数の領域を視野に入れながら、さまざまなシステムをモデル化する情報科学、というのがその専門らしいのですが……文字どおり『複雑』そうです。
「情報の分野のなかでは数学系の学科です。もともと数学は嫌いではなかったので目を向けたのですが、実は第一志望がうまくいかず、かつ、北海道の大学で学びたいという思いもあって選んだ、というのが本当のところです」
卒業後は地元の帯広で就職したい。そう考えた橋本さんは、十勝の企業が集まる説明会に参加して「フクハラ」の話を聞きます。もともと人と関わることが好きで、大学時代には小売業でアルバイトをしていました。学部のなかでは異色の就職先だったといいますが、橋本さん自身は、スーパーマーケットの仕事に就くことに、なんの違和感もなかったそうです。
「大学ではシステム系を学んだので、パコソンは得意。まだ、実務もできないころから、パソコンの操作について教える役を務めるなど、身に付けてきたことがいきなり役立ったのは、うれしい誤算でしたね」
「やってみよう」という気持ちで、
切身・刺身をつくる技術を習得。
精肉、青果、惣菜、豆腐や卵を扱う日配など、スーパーマーケットには、さまざまな部門があり、業務内容が異なります。
「入社前に第四希望まで申告しましたが、水産部門は確か、第一希望ではなかったんです(笑)。ただ、抵抗はまったくありませんでしたね。よし、やってみようという感じでした」
入社するまで、魚にはほとんど触ったこともなかったという橋本さん。大学時代、誘われて釣りに行ったことはありますが、あまり興味が湧かなかったのだとか。それでも、実務を重ねるなかで、生魚をおろし、柵どりして、切身・刺身をつくることが難なくできるようになり、それが大きな自信につながったと話しています。
「経験がないからと扉を閉めるのではなく、まずはやってみよう。私は何ごとにもそうありたいと思っていますし、苦手だったことでも、深めていけば自分の取り柄になるということを、身を持って学ぶことができました」
魚が扱えることで、お客様との会話にも一層力が入るようになり、水産部門の魅力も、より実感できるようになったと橋本さん。
スーパーは地域のライフライン。
震災のなか役割の大きさを実感。
2012年に入社して以来、これまで3店舗で経験を積んできた橋本さん。なかでも新得町、芽室町など商圏のあまり大きくない店舗は、まさに地域密着。毎日の買い物に欠かせない店、なくてはならない存在だと実感したと話しています。
「水産部門を訪れるお客様は、ほぼ全員が顔見知り。『今夜、何にするの?』、『今日は、これが入っているよ』といった会話も毎日のことでした。生活を支える地域のライフラインとしてスーパーマーケットはある。だからこそ、欲しいものを見つけて喜んでいただけることが、とてもうれしいですね」
お客様は何を欲しがっているか、提供するものはお客様の得になるか。いつも、お客様の視点に立って、商品やサービスを考える。そのことを、一番に心がけているのだそうです。2018年に発生した北海道胆振東部地震の際は、即座に店舗へと駆けつけ、部門を超えてスタッフが団結し、電池やパン・おにぎりなどを店頭販売しました。列をつくる地域の人たちの切実な表情に、自分たちの役割の大きさを痛感したそうです。
販売予測に役立っている大学での経験。
的確な部門のオペレーションを目指す。
水産部門をまとめるチーフの元で、売場のマネジメント全般を学んでいる橋本さん。チーフがシフトで不在の時は、その意図を汲んで売場をつくったり、パート・アルバイトスタッフに指示を出すなど、管理者としての経験を積んでいます。
「入荷する生魚の処理、陳列商品の売価変更、翌日販売分の下準備など、商品に関わる業務と同時に、販売予測を立て、無駄が出ないように計算することも重要な仕事です」
データから傾向を読み、販売動向を左右するさまざまな要因を加味して数量の見込みを立てる。数字を扱うことが得意で、多様な計算を大学時代に行っていた経験が、こんなところでも役立っているのだとか。
「頭を使って計算し、身体を使って売場を整え、口を使ってお客様に呼びかける。商売の基本が、今の仕事には詰まっています。それらを連動させ、的確に部門をオペレーションできるようになることが目標です」
大学も配属も第一志望ではなかったけれど、だからこそ見つけられた、新しい自分がある。そんな風情の橋本さんです。
シゴトのフカボリ
スーパー水産部門の一日
7:30
出勤、商品の陳列(売場づくり)
10:00
入荷する生魚の下処理
12:00
昼休憩
13:00
陳列商品の見切り(値下げ)、顧客対応
16:00
売価変更、POP作成など翌日の準備
17:00
退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
魚用の包丁
入社後、二代目になるという包丁。魚を捌く際の感覚は人それぞれ。刃の付け具合や研ぎ加減が違うため、必ず自ら研いだ専用の包丁を使っているそうです。人のものを使うと、思わぬ怪我をしてしまうこともあるのだとか。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

接客業の基本として、大切にしている言葉です。お客様に対してはもちろん、部門のなかもいつも明るく、元気に、素直に。活きの良い魚を扱うので、スタッフも活きの良さが大事です!

株式会社福原

1947年の創業以来、「お客様を大切に」を会社の指針として掲げ、良品・廉価・誠実をモットーに十勝、釧路・根室でスーパーマーケットを展開。

住所
北海道帯広市西22条北1丁目13番地(本社)
TEL
0155-37-3983
URL
http://www.arcs-g.co.jp/group/fukuhara/

お仕事データ

身近な「食」に不可欠な仕事。
スーパーマーケット店員
スーパーマーケット店員とは
食材のカットや品出しなど、
幅広い業務で食生活を支える。

私たちの「食」や「暮らし」を支えるスーパーマーケットで働くのがスーパーマケット店員です。仕事内容は部門によって異なり、レジ部門では主にレジ打ちや接客、精算業務、水産・鮮魚部門では魚の下処理やパック詰め、精肉部門では肉のスライスや陳列、青果部門では野菜のカットなどを担当。他にも惣菜部門で弁当や揚げ物を作ったり、グロサリー(調味料やお菓子など比較的賞味期限が長いもの)部門や日配(牛乳や豆腐など比較的賞味期限が短いもの)部門などで品出しや売場のレイアウトを行うなど、幅広い仕事があります。店長をはじめとする役職者の業務は、パート・アルバイトスタッフのシフト作成や商品の発注、売上・予算の管理といったマネジメントがメインです。

スーパーマーケット店員に向いてる人って?
人との温かなふれ合い好きで、
流行に敏感なタイプ。

スーパーマーケット店員はお客様に商品の場所を尋ねられたり、魚を三枚におろすようお願いされたり、接客が多い仕事です。そのため、人と接することが好きで、温かい対応に自信があるタイプには適性があります。また、テレビや雑誌に取り上げられた商品が爆発的に売れることもあるため、流行に敏感なことは売上アップにつながるはずです。自らが思い描いた企画にチャレンジしたり、斬新な売場を手がけたり、アイデアを形にしたい人にも向いているでしょう。

スーパーマーケット店員になるためには

スーパーマーケット店員になるために必要な資格はありません。一般的には、高校や専門学校、短大、大学卒業後にスーパーマーケットの運営企業に就職するケースが多いようです。また、アルバイトスタッフから正社員登用されることも少なくありません。未経験でも意欲を重視する職場が多いことから、知識やスキルを育む入社後の研修は手厚く整っている企業がほとんどです。

ワンポイントアドバイス
スーパーマーケット業界では、
女性の活躍にますます期待が!

スーパーマーケット業界は、昔から女性が数多く活躍する「女性型企業」といわれています。正社員登用も増加傾向にあるとされ、結婚・出産といったライフイベントを経ても働き続けられるよう産休・育休制度や復帰後の時短勤務などの労働環境も整っている職場が多いようです。また、店長やチーフを中心とする管理職に登用されるケースも増えています。今後、ますます女性の活躍が期待される業界です。

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