鈴木 一平さん
インタビュー公開日:2020.04.13

オーナーさんの生活を支え、
貢献できる仕事に魅力を感じて。
みなさんの身近にあるコンビニエンスストアは、ほとんどがオーナーさんの個人経営をしているフランチャイズのお店です。そして、本部の社員がそれぞれのお店の運営や売上アップのためのサポートをしています。
セブンイレブンジャパンでは、その役割をオペレーション・フィールド・カウンセラー(OFC)と呼びます。現在、小樽市内のお店のOFCを担当している鈴木一平さん。学生時代から、「せっかく働くならお金のためだけではなく、感謝される仕事を」と考え、自動車部品の営業職からの転職で今の仕事を選びました。
「OFCはオーナーさんの生活を守る仕事。営業にプラスしてオーナーさんのサポートができる仕事は、より貢献できると思ったんです」
まずは実際のお店の運営を経験。
この仕事の責任を実感しました。
入社後、まず配属されたのが、セブンイレブンジャパンの直営店舗です。ここで、お店の運営のノウハウを身に付け、店長や副店長も経験してオーナーさんの立場も実際に経験します。
「実際にお店に立ってみて改めて、一人一人のオーナーさんが生活をかけて仕事をしているのだと感じました。だから私も責任を持って、お店の利益を突き詰めていかなければと、身が引き締まる思いでした」
コンビニエンスストアでの仕事は初めてでしたが、想像していた以上にサービス内容が多様化しており、売上を上げていくためにはそこに加えて、売場作りやお客様への声掛けなど工夫していかなければならないということもわかりました。
いよいよ、お店を回るOFCの仕事に。
しっかり学んだ上でアドバイスを。
3年半ほど店舗での経験を積み、その後先輩社員のアシスタントを経て、OFCの役職に。担当の店舗は6店舗あり、毎日2〜4店のお店を順に回り、1時間半ほどかけてじっくりオーナーさんと話し、今のお店の状況やこれからどうしていくかをカウンセリングしていきます。
とはいっても、オーナーさんは何年もお店を経営しており、鈴木さんはOFCとしての経験は初めて。戸惑いはなかったのでしょうか?
「当社では人の教育にはとても力を入れており、入社後の研修で経営の数字の見方やセブンイレブン独自の仕分けの方法、お店の成功事例などをしっかり学ぶことができたんです。何かあれば、上司や先輩からのアドバイスも受けています。それでも、自分でやるのではなくオーナーさんにお伝えして実行してもらう難しさはあります。まだまだ勉強することがたくさんありますね」
伝えたことを実践してくれて、
成果が出るのが一番うれしいです。
今の仕事のなかでうれしいのは、鈴木さんが提案したことをオーナーさんが実行してくれて、従業員ひとりひとりに指示が行き届き、成果につながった時だといいます。例えば、お客様に自社の電子マネー「nanaco」を作ってもらえると、より多くお店を利用してくれるようになりますが、作ってもらうには従業員がレジでおすすめできるよう教育することが必要です。オーナーさんが鈴木さんのアドバイスを参考にしてくれたことで「nanaco発行の実績が伸びた」と鈴木さんにもうれしい報告が届くこともあります。
また、小樽市民のソウルフードである「あんかけ焼そば」が新商品として出た時には、通常より広い売場をとったり、装飾を工夫したことで、かなりの反響がありました。ちなみにセブンイレブンでは、地域に合わせて商品や味付けが異なります。赤飯に甘納豆が入っていたり、おにぎりに鮭のハラスが入っているのは北海道だけだそうです。
うまくいく時も、いかない時も
オーナーさんを支えられるOFCに!
現在はOFCになって1年が過ぎました。その間に、新店オープンのサポートも担当。「開店までのスケジュール感や、イベントの打ち出し方など、上司や先輩に教えてもらいながら進めていきました。お店ってこうやってできるんだ、と勉強になり、貴重な経験になりましたね」
いつもオーナーさんに親身に寄り添う鈴木さん。うまくいった時は、その時のやり方を検証してまた次につなげて実践を繰り返し、うまくいかない時はオーナーさんの不安も受け止め、手の打ち方を話し合います。
「小樽のお店は観光客に大きく支えられていましたが、コロナウイルスの影響で観光客が激減しました。そのような外的要因は変えられないので、今ある条件で売上をキープできる方法を一緒に考えます。もっと知識や経験を身に付けて、利益を上げオーナーさんを支えられるアドバイスができるOFCになりたいです!」
シゴトのフカボリ
オペレーション・フィールド・カウンセラーの一日
9:00
店に直接出勤 
前日のデータ確認、
メール送信などのデスクワーク
10:00
1件目のお店でカウンセリング
12:00
昼休憩、移動
13:00
2件目のお店でカウンセリング
15:00
移動
16:00
3件目のお店でカウンセリング
17:30
勤務終了、直帰
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
パッと数字を出せる電卓
入社時に、簿記用の大きめの電卓を自分で買いました。大きさや見やすさ、ボタンの押し方が選んだポイント。店で勤務していた時にも使いましたし、オーナーさんとのカウンセリングの時にもよく使っています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

仕事をする上で最も大切にしていることです。学生の時は今まで育ててくれた親、今は関係してくれているオーナーさん、取引先への感謝を忘れずに持ち続けることが大事だと感じています。

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン

「セブンイレブン」の加盟店オーナーとの連携のもと、商品開発や店舗の開発、運営を行っています。北海道には約1000の店舗があります。

住所
北海道札幌市中央区北1条西1丁目6
TEL
011-231-0027
URL
https://www.sej.co.jp

お仕事データ

「現場」と「本部」の橋渡し役。
スーパーバイザー
スーパーバイザーとは
本部の意向を現場に伝達し、
スタッフのマネジメントも担当。

スーパーバイザーの仕事は主に現場のマネジメント(企業によってさまざまな呼び方があります)。チェーンビジネスを展開する企業やコールセンター業界などで活躍しています。飲食店やコンビニなどのチェーン店では、本部の意向を店舗に伝達しながら、スタッフの教育や売上に関わる商品構成、陳列・在庫管理などを行います。コールセンター業界でも同様の業務に加え、難しいクレームの対応やスタッフのフォローなども担当。スーパーバイザーのなかには、エリアマネージャーとして複数の現場を管理することも。いずれの立場でも本部と現場の間を取り持つ「橋渡し」の役割を担っています。

スーパーバイザーに向いてる人って?
リーダーシップがあって、
スタッフの成長を喜べる人。

スーパーバイザーは現場運営のあらゆる業務に携わるので、予想外のアクシデントに見舞われることも多くあります。そのため、いかなるケースに遭遇しても冷静に状況を把握して、的確に指示を出すリーダーシップが必要。また、スタッフとのコミュニケーションを小まめに取り、モチベーションを保つことが売上に大きな効果をもたらすことも。スーパーバイザーには、スタッフの成長を一緒に喜べる人も向いているでしょう。

スーパーバイザーになるためには

スーパーバイザーになるために特に資格は必要ありません。現場での経験が必要な仕事なので、まずは大学・短大・専門学校・高校などを卒業後、希望する業界の会社に就職するのが一般的です。現場経験から徐々に仕事の範囲を広げていくことで、スーパーバイザーへのステップアップが可能となります。

ワンポイントアドバイス
スーパーバイザーの先は?
現場での実績が道を開く!

スーパーバイザーのキャリアパスを業界別にチェックしておきましょう。飲食店やコンビニなどのチェーン店では、商品開発や販売計画・予算管理などを行うマーチャンダイザーといった別職種へ異動することもあります。アパレル業界では商品の買い付けを担当するバイヤーへと活躍の場を移す例も。コールセンターではマネージャーとして、スーパーバイザーの統括やプロジェクトの目標設定から進捗管理など、より広い視野で部門のマネジメントを担当することもできるでしょう。スーパーバイザーは実績と希望次第で、さまざまなステップアップが見込める仕事です。