篠木 駿さん
インタビュー公開日:2020.10.26

大学時代のバイト経験で分かった
「接客の仕事が自分に合ってる」
さわやかな笑顔、やわらかな物腰。ネッツトヨタ釧路に勤務する篠木さんは入社3年目の営業スタッフ。
「大学では主にデザインを学びました。ただ就活時期になり『デザインの仕事がしたいか?』と自問した時の心の答えはNO。机やパソコンに向かうより人と接する仕事がしたいと思いました」
実は篠木さんは大学の3年間、学業に勤しむ傍らカラオケ店で接客のアルバイトに精を出したとか。「楽しかった」「また来たよ」お客様との何気ない会話やふれあいのひとときにやりがいを感じたといいます。
「営業や接客の仕事を中心に就職先を検討する中で出会ったのが、うちの会社の求人。釧路へのUターンも視野に入れていたので志望することにしたんです。ペーパードライバーで車に関する知識はゼロでしたけどね(笑)」
ショールームでの接客から
車検のご案内まで仕事は多彩。
カーディーラーの営業とはどのような仕事なのでしょう。
「イベントや新車の展示などが催されるショールームにお越しくださったお客様の応対やご説明のほか、顧客様のご自宅を訪ね車検のご案内、お車買い替えのご提案、具体的な見積もりなどを行います」
ご自宅へは、いわゆるアポなしの飛び込み営業なのでしょうか?
「かつてはそんな時代もあったようですが、今はセキュリティや効率の面でもそのような営業はありません。事前に電話などでご連絡を入れお邪魔するケースがほとんどです」
今でこそスラスラとお話する篠木さんですが、入社当時はお客様の前で何度も無言になってしまったとか。
「新卒入社ですから、お客様はほとんどが年上。中には祖父母に近い年齢の方もいます。当初は共通な話題を見つけ出せず、ただ下を向いているだけということもあったっけ(笑)」
商品よりも自分を売り込むこと。
信頼を築いてから始まる商談。
安い商品ではないだけに簡単に販売実績につながらないのがクルマ。ご多分に漏れず篠木さんも最初の年はほとんど売ることができなかったよう。
「振り返ると、あの頃は買ってもらうことだけに執着していた気がします。社会人なりたての営業にただ買ってと言われても、誰も買わないですよね(笑)」
どうしたらいいんだろう… 不安を抱えながら営業同行した篠木さんが見たのは、先輩たちのお客様への自然な気遣いや真摯な態度。
「趣味の話、家族の話など先方が話しやすい話題をサラリと提供するんですね。するとその場が盛り上がり、信頼関係がぐっと深まっていくんです。商品よりもまず自分を売り込みなさい…先輩がくれたアドバイスを痛感した瞬間でした」
あなたから車を買いたかった…
そんなドラマがモチベーション。
商談や納車、イベント対応、ご自宅でのセールス… 毎日様々な出会いを重ねるのが営業職。中でも篠木さんが忘れられないのは、とある日イベントに足を運んだ若い夫婦。
「たまたま自分が応対したのですが、その態度や接客を気に入ってくれたのか『いつか買う機会があったら篠木さんから買うね』といってくれたんです。その後歳月が流れ、そんなことも忘れかけていた時にその夫婦が再び来店して、自分を指名して車を買ってくれたんです。めちゃくちゃ感動しました」
篠木さんから買えてよかった… 夫婦が笑顔とともに言ったこの短くも温かなセリフは篠木さんの心の宝物。
「こんな出会いがあるから、喜んでくれるお客様がいるから、明日も頑張ろうって思えるんです」
どんな仕事に就くかは大切
誰と働くかはもっと大切です。
新米から中堅へのステップアップを図り始めている篠木さん。3年たった今思うことは?
「ディーラー営業に限らずどんな仕事も大変な部分があり、楽しくやりがいを感じる部分があるということかな。学生時代は「営業は売る仕事」「事務はデスクワーク」くらいの知識しかなかったけれど、実社会の仕事はもっと深くもっと広い。ちゃんと職業研究すればよかったと今改めて思いますね」
それでも篠木さんがこの職場で毎日イキイキ働けるのは…
「いい同僚、いい先輩、いい上司に出会えたから。どんな仕事をするかも大切だけど、自分は誰と働くかのほうがずっと大切な気がします。いい仲間とだったら辛いことは半分に、嬉しいことは倍以上に膨らんできますからね」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

仕事をしていればミスやトラブルが続いたり、お客様からの苦言を頂くこともあるはず。それに「めげない心」を持つことが大切だと思います。

お仕事データ

商品やサービスを販売!
営業
営業とは
商品やサービスを販売し、
売上に結びつける大黒柱。

一般に自社の商品やサービスを販売するのが営業の主な仕事。企業向けに販売する法人営業と、個人にセールスする個人営業とに大きく分けられます。とはいえ、商材によってスタイルはさまざま。見込み客を訪問し売り込む新規開拓営業、固定客を中心に訪問し取引するルートセールスなどがあり、扱う金額はもちろん、顧客とのコミュニケーション方法も異なります。また、販売戦略を立てたり、課題を分析したり、時にはお客様先に同行する営業企画を担うことも。営業に共通していえるのは商品やサービスを売上に結びつける、企業にとっての大黒柱!

営業に向いてる人って?
人と接することが好きな聞き上手。

営業というと明るく元気で話し上手な人をイメージしがち。けれど、押しが強く、口が達者なだけでは売上にはなかなか結びつきません。相手を尊重し、じっくりと耳を傾けてニーズを引き出すのが得意なタイプが、トップセールスを叩き出すケースも多いようです。「人と接することが好き」で会話のキャッチボールができることが大切です。

営業になるためには

基本的には特別な資格や学歴は必要ありません。ただし、海外との取引をする上で英語力を持っていた方が有利だったり、不動産会社では「宅地建物取引士」の資格が必要だったり、就職先や業界によって専門性が求められることもあります。営業企画の場合は、市場調査や分析などの知識があると活躍の幅が広がります。

ワンポイントアドバイス
タフな反面、結果への見返りも大!

営業職の特徴としては成果や実績をあげた人に、より多くの給料が与えられる「成果給」を取り入れている企業が多いこと。その場合、ビジネスの最前線で奮闘するタフな仕事の反面、結果を残せば見返りとして大きなインセンティブを手にすることができます。

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