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丸井 美唯子さん
インタビュー公開日:2017.08.31

中学生の時には保育の仕事に
就こうと決めていました。
保育士の共通の思いは「子どもが大好き」ということ。お話を聞いた丸井さんも、自分が子どもの頃から子ども好きだったと笑います。
「新卒の人はもちろん、子育てが終わったお母さん世代の方でも『小さな子どもが可愛くて仕方ないの』とか『もう一度幼い子の面倒がみたい』って人が結構いますね」
加えて丸井さんは、小学生の時分からピアノを習っていたり、中高に進むと絵画や工作が得意になったり。まさに保育士になるためのような学生時代を過ごします。
「中学一年の時にはもう自分の進路を決めていたんです。早熟ですよね(笑)」
幼稚園ではなく保育園を選んだのは
「やりがいの大きさ」です。
正確に言うと幼稚園は養護教育の場で、保育園はそこに生活指導という要素が加わった場なのだとか。
「例えば幼稚園は教育空間なので土日が休みですが、保育園は生活空間でもあるので休みではありません。つまり働く時間も仕事の負担も、保育園の方が大きくなるんです」
それでも丸井さんは、保育士になることを選びました。それはなぜ?
「子どもたちとはもちろん、親御さんとの距離も保育園の方が圧倒的に近いからです。お母さんの思いや悩みに寄り添うこともできますし、協力して子育てをしているような親近感も感じられますからね」
丸井さんが何より大切にしたのはやりがい。働く喜びをリアルに感じられる仕事が保育士だったのです。
保育士に欠かせないのは
助け合いのボランティア精神(笑)
その昔、保育士という仕事がなかった頃。子守は近所の知り合いや顔なじみにお願いするのが常識。いうなれば保育は、地域の助け合いから始まったものなのです。
「おばちゃん、畑仕事に行かなきゃならないから、ちょっとうちの子を見ててね…みたいな(笑)。さすがに今はそんなことは少ないでしょうけど、時代は変わっても保育の根っこにあるのは、こういう助け合い・支え合いの精神だと思うんです」
子どもたちの健やかな成長を支えたい、お母さんに優しさの手を差し伸べてあげたい…。こういった慈愛の気持ちが一番大切というのが丸井さんの考えです。
長い冬をどう使うか、
北海道の保育の現場ならでは。
北海道と他の地域の保育の違いを訪ねると、「大きな違いはないけれど、あえて言うなら長い冬をどう使い、雪や氷という風物詩をどう利用していくかです」と丸井さん。
「雪あそび、ソリすべり、雪上ゲーム…、私たちもいろいろ知恵を絞って冬の楽しい過ごし方を考えます。いくら寒くても子どもたちはホント元気、私たちのほうが何倍も寒がりです(笑)」
園児が一人ひとり違うように
保育園もさまざまなんです。
運営する会社や園長の理念、園児への教育や指導に対する考え方、さらに保育士さんたちの対応で、保育園の雰囲気はガラリと変わるもの。
「なので、この仕事を目指している人に伝えたいのは、保育士になることをゴールにするのではなく、自分にあっている保育園を見つけることに、とことんこだわってほしいということ。いろんな保育園を訪ね、たくさん話を聞き、職場を比較してみることも重要です」
ちなみに丸井さんが働いているのは、オープンな雰囲気の小規模保育園。スタッフ同士の関係が密になるので自分の性に合っているんです、とニッコリ。
シゴトのフカボリ
保育士の一日
7:00
出勤/園児は自由登園
9:00
朝の会、朝のおやつ
9:30
みんなで体操
10:00
設定保育(散歩、粘土遊び、行事飾りづくり)
11:00
昼食
12:00
保育士は事務仕事/園児はお昼寝
14:00
園児起床、おトイレタイム
15:00
昼のおやつ、設定保育や自由遊び
16:00
退勤/園児は自由退園

あんあん保育園

保育業界に新風を吹き込む新しいスタイルの保育所。スタッフの数が多く、カリキュラムがユニークで、保護者の方々からの信頼も高いと評判です。

住所
北海道札幌豊平区平岸2条9丁目2-1 マインコーポ平岸104
TEL
011-807-4824
URL
http://anan-hoikuen.com/

お仕事データ

「愛おしさ」を仕事に!
保育士
保育士とは
子どものお世話をしながら、
社会生活に必要なことを教えます。

保護者に代わって子どもたちのお世話をするのが保育士。主な職場は保育所ですが、乳児院や児童養護施設、知的障がい者施設などで働く人もいます。単に子どもを預かるだけではなく、ご飯の食べ方やトイレの仕方など基本的な生活習慣を身につけさせたり、集団生活の大切さを伝えたり、社会で暮らしていくために必要なことを教えるのも役割です。預かっている子どもの保護者から、子どものしつけ方や育児の相談にのることもあります。

保育士に向いてる人って?
子どもとコミュニケーションが好きな人。

「子どもが好き!」という気持ちを抱いていることは大前提。ただし、それだけではなく子どもの年齢によって時には厳しく自立を促したり、保護者と円滑な連携をとって愛情の深い親子関係を生み出したり、ケースに応じたコミュニケーション能力も必要です。また、力仕事も少なくないため、体力に自信があることは強みになります。

保育士になるためには

厚生労働大臣指定の保育士を養成する大学や短大、専門学校などで一定の科目を履修して卒業するのが一般的。養成施設に通う他には、保育士試験を受験して合格するという道のりもあります。いずれも保育士の資格取得後には保育士登録の手続きが必要です。

必要な資格
 ・保育士(国家資格)

資格取得の方法
 ・保育士養成の大学や短大、専門学校などを卒業

保育士試験を受ける場合の受験資格
 ・一般の大学や短大などを卒業
 ・高校卒業後、児童福祉施設で2年以上の実務を経験
 ・中学卒業後、児童福祉施設で5年以上の実務を経験

※この他にも保育士試験の受験資格を得る方法があります。詳しくは全国保育士養成協議会のホームページ(http://www.hoyokyo.or.jp/)などをご確認ください。

ワンポイントアドバイス
保育士と幼稚園の先生の違い。

保育士と幼稚園の先生は子どもに関わるシゴトの代表各。一見すると似ているように思えますが、保育所は厚生労働省が管轄する「児童福祉施設」に対して、幼稚園は文部科学省の「学校施設」なのです。保育士は保護者の代わりに子どもを保育するのがメインで、幼稚園の先生は幼稚園教諭の資格が必要な教育者。とはいえ、最近は「幼保一元化」として保育所と幼稚園が連携する他、二つの資格を取れる学校も増えてきているようです。