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廣瀬 詩映莉さん
インタビュー公開日:2018.10.12

赤ずきんちゃん「その4」を
急遽代役で演じました。
札幌を拠点に活動する劇団「ELEVEN NINES」の若手俳優、廣瀬詩映莉さん。舞台のみならず、テレビのバラエティ番組やラジオ番組にもレギュラー出演するなど幅広く活躍中です。彼女が芝居を楽しいと感じたのは小学生のころ。学習発表会で演じた赤ずきんちゃんがきっかけだったといいます。
「赤ずきんちゃん役は『その1』~『その4』まであり、場面ごとに演じる人が変わる形でした。私は『その2』(笑)。ただ、当日に『その4』の子がインフルエンザで休んじゃって、急遽代役を務めることになったんです。練習したことはなかったんですが、アドリブを交えながら何とか形になって。ヒヤリとしながらも、その感覚が刺激的でした」
廣瀬さんは中学校に上がると演劇部に入部。とはいえ、本格的に芝居を学ぶというよりは楽しく活動する雰囲気だったと笑います。
小さなことを一つ一つ積み上げ、
舞台を作り上げるのが面白み!
廣瀬さんの出身校は中高一貫。高校では演劇部には入りませんでしたが、1年生の夏に同じ敷地の中学校で「ELEVEN NINES」主宰の納谷真大(なやまさとも)さんがワークショップを開くという情報を聞きつけました。
「人生で初めて演劇のプロと接し、お芝居の心構えを聞いたり、演出の手法を教わったりするうちに、とにかく楽しそうだと思いました。当時は演劇の『え』の字も知らなかったので、劇団主宰者の納谷さんに『札幌に劇団はあるんですか?』と失礼な質問をぶつけてしまい…(苦笑)。でも、稽古を見学するようにすすめてもらいました」
廣瀬さんは稽古場に毎日のように通いました。どうしたら観客の心を動かせるのか、そのために必要な感情は何か、どう表情を作るべきか…。小さなことを一つひとつ突き詰めて舞台を仕上げていく様子にすっかり魅了されました。
初舞台は緊張を上回るくらい、
楽しさで一杯でした!
稽古見学を続ける廣瀬さんに転機が訪れます。ある日、納谷さんから「サクラダファミリー(2012年公演)」に出演しないかと誘われたというのです。
舞台の稽古期間はおよそ2カ月。まずはメンバーで台本を読むところから始まり、場面ごとの立ち稽古や演出家を交えた演技の確認をして、ゲネプロ(最終リハーサル)へと続きます。ところで、廣瀬さんはセリフをどう覚えているのでしょう?
「家で台本を読む人もいれば、稽古場でメンバーと練習する人もいます。私の場合は覚えようと思っても覚えられなくて(笑)。どちらかというと、会話の流れをつかんでおいて、それに合わせて自然とセリフを発する感じです」
初舞台は頭が真っ白になるくらい緊張したとか。けれど、それを上回るほど楽しんでいる自分に気づいたとニッコリ。
「こんなに素敵なことをこれ一回きりで終わらせたくない。そんな感情が湧き上がり、俳優として生きていこうと決めました」
同じ演目の芝居だとしても、
毎日に変化があるんです。
廣瀬さんが日ごろ心がけているのは、さまざまな物事にアンテナを張ること。そして、小さな気持ちの揺らぎや心にモヤモヤを感じた際には理由をとことん突き詰めています。
「お芝居をする上で、役柄の行動やセリフの背景にある心理が分からないと演じるのが難しいんです。だから、知っていること、共感できる気持ちを一つでも多くしておくのが演技の引き出しにつながると思います」
映画やドラマはシーンごとに撮影するのに対し、演劇は舞台の幕を開けると止めることはできません。素人目には空気が張り詰め、難易度も高そうに見えますが、廣瀬さんはそのライブ感こそが楽しいといいます。
「例えば同じ喜劇でも日によって笑いどころが変わるんです。舞台の空気感、演者のちょっとした表情、お客様の反応の変化を一瞬一瞬で見極めながらお芝居をするのが本当に楽しい。千秋楽まで毎日違うことをやっているように思えます」
「廣瀬が出るなら見てみたい」
という人を増やしたい!
演劇界では、舞台だけで生活していける俳優はほんの一握り。アルバイトを掛け持ちしている人も多いのだそうです。テレビやラジオの仕事を持つ廣瀬さんでさえ生活するのは大変だと苦笑します。自ら厳しい道を選んだことにご家族の反対は?
「父も母も私のことを全面的に応援してくれています。感謝してもしきれないくらい。だからこそ、舞台でしっかり食べていけるようにならないと私が困っちゃう(笑)。そのためにも、もっともっと高みを目指さなくちゃ」
まずは東京の小劇場演劇の中心地「本多劇場」を足がかりに、やがて大きな舞台に立つのが廣瀬さんの夢。
「キー局のバラエティ番組で映画やドラマではなく、舞台の宣伝ができるくらい顔が知られたら最高!札幌で『ELEVEN NINES』の舞台に出演する時、『廣瀬が出るなら見てみたい』という人を増やし、北海道の演劇界を活性化したいです!」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

好きなことを仕事にしているからこそ、毎日を誰よりも楽しんでいる自信があります!自分にはコレしかないという揺るぎない気持ちを抱いて、やりたいことを実現させる環境を作ることが大切です!

ELEVEN NINES(イレブンナイン)

札幌を拠点に活動する演技至上主義集団。富良野塾の卒塾生を中心に2004年に結成。演劇でしか表現できないもの、ライブならではのエンターテインメント性を追求しつつ、質の高い作品を創出。近年では活動の場をCM、ドラマ、映画、ラジオなどへも広げ、道内のTV局が製作する番組に企画から携わるなどの活動も。

URL
http://eleven9.jp/

お仕事データ

人の心を動かす演技を!
俳優
俳優とは
監督や演出家の世界観に合わせ、
求められるキャラクターを演じる。

テレビや映画、舞台などに出演し、台本に添って演技を披露するのが俳優。一般的には出演者や制作スタッフの顔合わせを兼ねたセリフの読み合わせから始まり、稽古やリハーサルを経て本番にのぞみます。監督や演出家の求める世界観に合わせ、キャラクターを演じるのが俳優の腕の見せどころ。ただ演技をするだけでなく、舞台のお客様や視聴者の心を動かすのが仕事の本質です。

俳優に向いてる人って?
人前に立つことが苦ではなく、
モノマネや人間模様の観察が好きな人。

俳優は人前に出て演技をすることから、目立つことが苦ではないタイプは向いているでしょう。演技力や表現力、個性が必要なだけではなく、監督や演出家の求めることを理解する力も大切。「誰かになりきる」のが仕事のため、モノマネが得意だったり、人間模様の観察が好きだったりすると、演技の際に役立つはずです。オーディションなどのチャンスを逃さないチャレンジ精神や掛け合いの「間」を読むセンスも求められます。

俳優になるためには

俳優への道のりとしてまず挙げられるのが劇団に所属すること。大手から小劇場を中心に活動する劇団までさまざまで、入団オーディションに合格すると俳優としてのスタートが切れます。芸能事務所に所属するのもルートの一つ。事務所によっては俳優養成所を用意しているところもあります。また、芸術系の大学や短大、専門学校では舞台や俳優コースを設けていることもあり、基礎から徹底的に学ぶこともできます。

ワンポイントアドバイス
いろんな人になれるところも
俳優ならではの魅力!

俳優は、与えられる役柄によってサラリーマンにも社長にも、刑事や医者にも、時には殺人犯になることもできます。いろんな人に自分を重ねられるというのは、この仕事ならではの魅力。ただし、さまざまな人物を演じるには役柄について勉強を重ね、しっかりと役作りをすることが求められます。多彩な人生を疑似体験することで、人間としての魅力も深まっていくことでしょう。