インタビュー公開日:

細かい作業やものづくりが好き。
地元で得意が生かせる仕事に。
苫小牧市は、水路・空路の交通の便が良い場所ということもあり、大規模な工場が多い街です。小林和果菜さんは、苫小牧市出身で、地元にある株式会社シーヴイテック北海道の工場で、製品出荷時の検査を担当しています。
地元での就職を希望していた小林さんは、高校卒業時に進路指導の先生に同社をすすめられ、興味を持ったといいます。「もともと、工作やお菓子作りなど細かい作業やものづくりが好きでした。当社の仕事なら、得意なことを生かせると思ったんです」
ミクロン単位の精密な検査。
常に集中して行っています。
会社で製造しているのは、エンジンのパワーを効率よくタイヤに伝えるための無段変速機(CVT)の部品となるCVTベルトです。エレメントという小さな金属板を並べてベルト状にし、リングを上からはめて固定しています。
小林さんが担当しているのは、出来上がった製品の形状を測定するなど、品質を検査する仕事です。ミクロン単位で規格が決まっており、検査項目は40〜50項目にも上ります。
出来上がってくる製品の精度は高く、不合格になる製品が出るのはごく稀だといいます。それでも、「安全性を守る重要な工程の一つなので、常に手にした部品を不具合品と思って検査しましょう、と言われています。それほど集中して検査をしているので、仕事が終わって帰るとクタクタになっていることもあります」
勤務体系は日勤と夜勤があり、1週間交代で行っています。
先輩が優しく教えてくれて、
できることが増えるのがうれしい。
検査は何種類もの精密な設備を使って行います。小林さんも、もともと機械の操作が得意だったのでしょうか?「実は、機械はあまり得意ではなかったんです。でも、わからないことがあれば先輩が優しく教えてくれるので、その都度聞くようにして徐々に覚えてきました」
入社して4年目になり、任せてもらえる仕事も増えてきました。通常の出荷前検査で担当している項目に加えて、他の部署から臨時で依頼される品質確認を行うことも多いといいます。「それまでできなかったことができるようになったり、難しい検査をやり遂げられた時はやりがいを実感しますね」
風通しの良い環境で、
後輩の教育も任されるように。
今は後輩も入社し、若手ながら新入社員の教育も担当しています。通常の作業では同じことの繰り返しも多いので、その作業にはどのような意味があるのかを話すようにしているという小林さん。「教えながら、自分の業務も進めることは想像以上に難しいですね。自分も教える立場になって、先輩のすごさがわかり、尊敬の気持ちがますますわいてきます」
部署内は、笑顔や冗談も自然に出てくる和気あいあいとした雰囲気。だからこそ、わからないことや少しでもおかしいと思ったことは気軽に聞くことができ、風通しの良い環境で間違いのない品質の製品を送り出していることが伺えます。
若い会社で戦力として成長。
もっと技術を上げていきたい!
会社自体が設立から6年と若く、愛知県にある親会社からの出向者による指導でスタートしましたが、現地で採用された社員へ活躍の主体がシフトしてきており、小林さんも重要な戦力として成長しています。「もっと検査の腕を上げて、後輩にもうまく教えられるようになりたいです。製造工程のこともわかると、今まで以上に良い検査ができると思うので、他の部署も経験してみたいですね」
シゴトのフカボリ
の一日
8:20
出勤
ラジオ体操
8:25
検査工務合同ミーティング
その日に行う作業の確認
8:30
部署内のミーティング
リーダーから細かい役割分担を指示
8:40
検査を行う設備の点検
9:40
検査業務
12:20
昼休み
13:20
作業再開
17:20
退勤
(日勤の場合)
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
金属板の厚さを測る機械
金属板の厚さを0.001mmから測定できる「マイクロメーター」。毎日必ず使います。大きな検査用の設備も使いますが、このような小さな道具も駆使しているのです。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

私も、ミスをして落ち込んでしまうこともありますが、それをどう乗り越えるかが大切。失敗はしてもいいので、乗り越えて成長できる人になっていけばいいと思います。