冨木 奈津子さん
インタビュー公開日:2017.09.27

警察官という経歴から、
縁あってこの業界に。
前職が警察官という冨木奈津子さん。結婚を機に退職し、その後、藻南公園の事務員となったのは、造園の仕事に携わるお父さんの紹介でした。
「最初はパートの事務員として働き、出産のタイミングで一度退職をしたんです。でも、子どもが年長のころに、また声をかけてもらって。子どもも手がかからなくなってきたし、責任ある仕事で成長していきたいという思いもあり、横浜植木の社員として働くことを決めたんです。今は市内4カ所の公園の管理業務に携わっています」
木の種類によって変わる
枝の切り方など、奥が深い!
公園にはさまざまな木や草花が植えられているため、その種類にあった管理方法を知らなければなりません。冨木さんはこれらの知識を深めるために『造園施工管理技士』という資格の勉強中。木を植える際に気を付けることや木の計測法といった、専門的な内容を学んでいます。
「木によって剪定方法が違って、切り口はどこが正しいかというのも決まっているんです。実際の公園では種類が多すぎて、なかなか覚えきれませんが(笑)」
公園の安全管理と、
景観を維持することが仕事。
公園管理の仕事は、自然や遊具・水場など、公園内にある全てのものの安全管理やきれいな景観を保つこと。ベンチに色を塗ったり、少し飛び出た枝を切るなど簡単な作業は自分でこなし、高所の木を切る・破損した遊具を直すなど、大掛かりな作業は専門の職人さんと打ち合わせをして進めていきます。日報や月報、報告書づくりなどのデスクワークも大切な仕事です。
「10年、20年後を見据えてたくさんの桜の木を育てている公園もありますが、土壌の調査をしたり、枯れていないか、病気になっていないかなど1本1本見てまわったりも定期的にしています。苗木が将来の満開の桜に育つかと思うと、ワクワクしますね」
公園にあふれる笑顔を
見られるのが一番のやりがい。
お祭りやライブイベントなどの催しを通じて、公園を多くの人に知ってもらうのも公園管理の仕事です。冨木さんは新しい企画を考えたり、司会の方と一緒にマイクを持って進行役を務めることもあるのだそう。
「さくらんぼの種飛ばしやコーラの早飲み競争など、新企画のアイデアには毎回頭を悩ませますね。冬はアイスキャンドルのイベントがありますが、所長と2人で450個のアイスキャンドルを作ったのは大変でした(笑)」
公園はみんな笑顔になるために来ていると優しい表情で語る冨木さん。
「子どもから大人まで、みんながニコニコしている姿を見るのがやりがいになっています」
休みの日でも子どもと公園に行くと
芝生や木の状態を見ちゃいます(笑)
この仕事をしている人は、やっぱりみんな自然が好きなんですよね?
「そういう人は多いと思います。私の場合は小学生の時に、父が造園の事業を始めて、草刈りや花壇の除草などを手伝った経験があったので、自然に関わる作業は身近なものでした。子どもを産んでから、公園がより身近なものになって、母親目線で安全な公園づくりができるのは強みになっていますね」
休みの日でも、子どもと他の公園に行けば芝生の状態や木の切り口などが気になってしまうと冨木さん。落ちているゴミや子どもの顔の高さに飛び出した枝が、以前にも増して気になるようになり、「視点がすっかり変わりました」と笑顔で語ってくれました。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

子どもから大人まで、みんなを笑顔にする場所が公園です。楽しく、気持ちよく過ごしてもらえる公園を作っていきたいですね!

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
公園を見回りに行く際の道具
枝切りバサミは、歩いていて、ちょっと気になる飛び出た枝を切ったりするのに使います。

横浜植木株式会社 北海道支店

1891年創業の歴史ある会社。造園業のほか、野菜種子の研究開発や花の球根、苗木の生産・輸出入など自然に関わる分野を幅広く手がけている。

取材場所:藻南公園(札幌市南区川沿10条1丁目2-58)

住所
北海道支店:北海道札幌市白石区平和通14北2-16
本社:神奈川県横浜市南区唐沢15
TEL
011-862-3561
URL
http://www.yokohamaueki.co.jp/

お仕事データ

あらゆる空間の「緑」を!
造園技術者
造園技術者とは
「緑」の空間を手がける
プロフェッショナル。

植木の植栽や街路樹の剪定(せんてい/庭木などの形を整える)、庭づくりなど、広く「緑」にまつわる空間を手がけるプロフェッショナル。お客様が望むイメージや植物同士の相性、現場環境などを考えた上で、樹木や花を植えたり、芝生を敷いたり、作業完成後のメンテナンスも行います。個人宅の庭からホテルやレストラン、公園、緑地、さらに最近ではビルの屋上庭園まで活躍の場はさまざま。造園会社に就職するほか、一般企業の環境緑化セクションに所属するといった働き方も期待できます。

造園技術者に向いてる人って?
体力やバランス感覚に自信があり、
何より植物に愛情を注げる人。

造園技術者の仕事は屋外作業がメイン。高所で枝を切ることもあるので、ある程度の体力やバランス感覚は必要です。また、木の種類や特徴を覚え、弱っている原因を突き止めるための知識を追求する積極性も欠かせません。剪定の場合は、むやみに枝を切ると木の形が崩れかねないため、先輩や親方と都度コミュニケーションをとりながら作業を進める注意深さも大切。何より植物に愛情を注げることが重要な素質です。

造園技術者になるためには

造園技術者として働くには特に必須とされる資格があるわけではありません。ただし、国家資格の「造園技能士(1~3級)」や「造園施工管理技士(1~2級)」を持つことで、就職・転職に有利になり、仕事の幅が広がるケースが多いといわれています。大学や短大、専門学校の農業・土木系などのコースを卒業し、造園会社に就職するのが一般的なルートです。

※造園技能士や造園施行管理技士の受験については一般社団法人日本造園組合連合会のホームページをご確認ください。http://www.jflc.or.jp/

ワンポイントアドバイス
「手に職」だからこそ、
体力が続く限り働ける!

近年は環境問題や緑化への関心が高まっていることから、造園技術者は注目を集めつつあります。とりわけ、「造園技能士」の1級を取得している人は、大きな公園の造成といった公共工事に参加することが義務付けられる重要な存在。社会的にも評価されており、将来的にもニーズが生まれ続けると思われます。造園技術者は「手に職」の仕事なので、体力が続く限り働けるのも魅力です。