大松寺
1907年(明治40年)に開山。百周年にあたる2007年に現在の本堂・客殿・庫裡・納骨堂を建立し、簾舞の本院には「北日本動物霊堂」を設けています。
僧侶の仕事として馴染み深いのは、葬儀や法要の際の読経・説教。他にも年中行事に合わせて個人宅でお経を唱えたり、所属する寺院の運営に携わったり、墓地がある場合はその維持・管理なども担います。各種法要がない日も、読経や写経といった修行を欠かすことはありません。最近は、本堂や境内を開放してイベントを開くなど、地域貢献活動に力を入れる寺院も増えています。こうした場を通して、仏教や宗派の教えを広めることも役割の一つ。いつの時代も、故人を弔い、遺族を癒やす僧侶の存在は社会的にも大切です。
僧侶を志すには、まず仏教に関心を持っていることが大前提。その文化や教義について、理解と知識を深めるための努力も必要です。早朝から起床し、寺の掃除や読経の練習、食事の配膳を行うなど、厳しい戒律の中で修行するため、相応の体力や精神力も求められます。また、さまざまな悩みに耳を傾けることもあることから、聞き上手な人も向いているでしょう。
僧侶になるためには、「得度(とくど)」と呼ばれる出家の儀式を受けなければなりません。修行者に名前を授ける「法名(ほうみょう)」や髪の毛を剃る「剃髪(ていはつ)」などを行い、初めて仏門に入れるわけです。僧侶を目指す人は仏教の知識が学べる専門学校や大学に進み、卒業後に各宗派のお寺で修行生活を送るのが大半。その他、中学や高校を卒業後、寺院を訪ねて「得度」をしてくれる師匠を見つける道もあります。ただし、宗派によって専門学校や大学の卒業生と修行期間が異なることもあるようです。
仏教は古くから男女平等を実践してきたため、女性が僧侶になることを希望する場合も大半の宗派が門戸を開いています。道のりは男性同様に仏教系の専門学校や大学などで基礎知識を学び、それぞれの寺院で修行を積むのが一般的。男性には相談できないようなデリケートな悩みに寄り添ってもらえるという声も多く、女性僧侶に期待される役割はますます高まっているようです。宗教法人の寺院で正社員として働く場合、産後休暇・育児休暇などの制度が整っていることもあります。