• ホーム
  • 棟方 謙太さん

棟方 謙太さん
インタビュー公開日:2021.08.12

土木のダイナミックな
仕事の魅力に惹かれました。
株式会社西武建設運輸は函館市を拠点に、運輸・土木・環境の3本柱の事業で道南エリアに貢献している企業です。今回インタビューのマイクを向けたのは、土木部の土木・解体工事エンジニアとして働く棟方謙太さん。福島町のご出身です。
「高校卒業後は知り合いのツテを頼りに本州に渡り、そば屋さんで働きました。ただ、実家が石材店を営んでいて、その手伝いをするためにほどなくUターンしたんです」
棟方さんは石材工として家族をサポート。お墓をはじめとする製品の加工・運搬のために大型免許や重機の資格も取得しました。
「12年ほど家業を手伝いましたが、残念ながらお店を畳むことになりました。僕はもともと何かをつくることに興味があり、今度はよりダイナミックな土木の仕事に携わろうと思っていたところ、西武建設運輸の求人と出会ったんです」
厳しい職人の世界…ではなく、
イチから丁寧に教えてくれます。
同社の土木部は、解体工事と土木工事の担当に大きく分かれています。新人は向き不向きの適性を見極めるためにも、まずは両方の仕事を経験させてもらえるそうです。
「当社では会社の費用負担によって、ブルドーザーやショベルカーを動かすために必要な​​車両系建設機械の資格などを取らせてくれます。僕の場合はすでに取得済みだったので、現場に配属されるのも早いほうでした。最初の仕事は函館に新しくつくられる高規格道路の仕事です」
建設現場というと荒々しいイメージを持たれがちですが、イマドキは厳しい職人の世界ではまったくないのだとか。棟方さんは先輩作業員から資材の名前や使い方、工法などを一つひとつ丁寧に教えてもらったと笑います。
「直属の上司も『すぐに一人前になれるとは思っていない』とゆっくり目のペースで指導してくれます。右も左も分からない自分にとっては、本当にありがたい教育スタイルです」
縦にも横にも風通しが良く、
働きやすい雰囲気です。
棟方さんは入社から約1カ月でショベルカーに乗り、重機オペレーターの仕事を経験。一方で解体工事の現場にも携わり、きれいになった更地から宅地が造成されていくというイメージも膨らませました。
「当社は比較的早い段階から重機に乗らせてくれたり、役場に提出する写真を撮らせてくれたり、新人のチャレンジに前向きな社風。僕は重機オペレーターよりも、施工管理(工程や安全の管理をする仕事)のスキルを見出してもらい、現在は管理業務を中心に勉強しているところです」
同社は縦にも横にも風通しが良いのだとか。土木部全体が仲間として、「そっちの現場は大変?手伝うか?」「分からないことは何でも聞いて」とコミュニケーションを取りながらフォローし合っています。
「有休が取りやすく、残業が少ないことはもちろん、こうした柔らかな雰囲気も働きやすいポイントです」
思い出深い工事の完成写真を
PCの壁紙にしています。
現在、棟方さんは施工管理職の見習いとして、資材の手配や交通規制の届け出、安全の確保といった管理業務に携わっています。
「ただし、手が空いた時には先輩作業員の仕事を積極的に手伝っています。例えば、バリケードを設置してもらうにも、現場をこの目で見ないことには何も分からないので、事務仕事と現場作業の割合は半々くらいです」
これまで棟方さんが手がけた工事の中でも、特に印象に残っているのが自社の廃棄物処理施設。上司のサポートを受けながらではあるものの、ほぼ一人で施工管理業務を担ったといいます。
「当社の名誉を懸けたといっても過言ではない施設のため、プレッシャーが大きな仕事。けれど、完成した時の手応えは、苦労を吹き飛ばすくらいデッカイものでした。あまりの達成感から写真をPCの壁紙にしています(笑)」
原動力は函館や道南エリアを
支えているというやりがい。
棟方さんにこの仕事を目指す若者に向けてアドバイスをお願いしたところ、「土木・工業系の学校を卒業していなくても十分に成長できます」と真剣な眼差しで答えました。
「もちろん、土木・工業系の学校では測量の基礎を身につけられたり、資格取得までがスピーディーだったり、アドバンテージも大きいものです。けれど、僕も普通科高校の出身ですし、先輩方のおかげで入社当初よりもスキルアップできた実感もあります」
今後、棟方さんは名実ともに「自分の現場」を担当するためにも、土木施工管理技士の資格取得を目指しています。そのモチベーションはどこにあるのか最後に尋ねてみました。
「僕らが解体した現場はいずれ再開発が進められたり、土木工事で手がけた高規格道路が利便性を生み出したり、地域への貢献度も高いことが実感できます。大げさかもしれませんが、函館や道南エリアを支えているというやりがいがモチベーションです」
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
「写真管理」用のカメラ。
施工管理の仕事にはカメラを使う機会も多くあります。主に「写真管理」と呼ばれる業務で、役場に提出するために工事中の写真を撮影するんです。例えば、解体現場では重機も含めて「解体していることが分かる」よう全体を写すなど、ポイントをおさえなければなりません。

株式会社西武建設運輸

設立は1977年。小さな運送会社から土木・環境という新領域へと業務を拡大。運送事業では輸送エリアを関西まで広げ、保有台数も道南ではトップクラス。土木事業は道南圏の道路づくりのほか、地域の再開発に欠かせない解体工事でも高い評価を獲得。環境事業では2014年、それまで函館に存在しなかった焼却施設と最終処分場を新設。廃棄物の地産地消という夢を実現し、地域の環境保全をリードするという新たな役割にもチャレンジ。

住所
北海道函館市亀田中野町219番地14
TEL
0138-47-2738
URL
https://www.seibukensetsu.com/

お仕事データ

「地図に残る」アレコレを!
土木工
土木工とは
インフラや暮らしを支える、
多彩な土木工事で活躍。

あらゆる工事の礎となる「土木工事」の作業を担うのが土木工。道路のアスファルト敷設やダムの建設、山の掘削、河川の護岸、宅地の区画整理など、多種多彩な現場で活躍しています。ブルドーザーやクレーン、ショベルカーといった重機を駆使する「機械工士」や、斜面の落石防止などを手がける「法面工」も土木工の一員です。その他、経験を積んで「土木施工管理技士」の資格を取得した人は、監督責任者として工程や安全を管理するための指揮者として活躍。いずれも道路やダム、橋といった暮らしに欠かせないインフラを手がけ、社会生活を支えるというやりがいに満ちた仕事です。

土木工に向いてる人って?
コミュニケーションが好きで、
体力にも自信がある人。

土木工は大規模な工事現場で働くことが多く、幅広い職種と連携を取りながら仕事を進めなければなりません。チームの一員として周囲と協力する必要があるため、コミュニケーションをスムーズにとるのが得意なことも素養の一つです。また、危険を伴う作業も少なくないことから、安全面に配慮する注意深さも求められます。体を動かす仕事が大半なので、体力に自信がある人も向いているでしょう。

土木工になるためには

土木工になるために必要とされる資格や学歴はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、建設会社などに就職するのが一般的です。土木業界の企業では未経験者を積極的に採用し、一人前に育てるスタイルが主流になっているため、新卒としてキャリアをスタートさせるには最適でしょう。また、民間企業や公的期間が運営する土木系の訓練校で知識や技術を学び、資格を取得しておく道もオススメです。

ワンポイントアドバイス
仕事の幅を広げ、
ステップアップするには資格を!

土木工として仕事の幅を広げるには資格の取得がオススメ。ショベルカーやブルドーザーといった重機の操縦には「車両系建設機械運転技能者」が必要です。この他、クレーンのフックに資材などをかけ外しするための「玉掛け技能講習」、危険の伴う現場で責任者として働くための「作業主任者」、現場監督への足がかりとなる「土木施工管理技士」なども。こうした資格を取得することで、給料アップや昇進につなげることもできます。

この仕事の求人例