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平野 勝也さん
インタビュー公開日:2017.11.28

ガス機器の使用に不可欠な、
ガス管を設置。
ガスコンロやガスストーブ、ボイラーなど、ガスは暮らしの中のさまざまな機器で使用されています。ガス機器を使うために不可欠なのが、ガスの通り道であるガス管を設置すること。とはいえ、普段の生活でガス管を見かけることは少ないかもしれません。
「配管がむき出しの状態では見た目もイマイチですからね。床下や壁の中に管を通し、できるだけ目立たないようにするのが自分たちの仕事なんです」と、説明してくれたのは富士屋鉄工工事の平野勝也さん。建物にガス管を設置するプロフェッショナルである「配管工」という仕事をしています。
工事の進み具合に
合わせて複数の作業を実施。
「例えば新築住宅で都市ガスを使う場合、まずは建物工事の状況に合わせて、床の下や壁の中を通して、ガスコンロやストーブを使用する場所までガス管を引いておきます。そして最後に、地中に埋まっているガス管から、家の敷地にガスを引き込む作業を行います。実際にコンロやストーブが設置されるのは、建物工事の最後のほうなので、機器が設置された後、ガス管を接続するというのが一般的な流れです」
ガス配管は一度の作業で終わるわけではなく、工事の進み具合に合わせて何度も作業をするというのが特徴のひとつだと言います。
接続する管が太いほど、
難易度も高く。
一般住宅だけでなく、学校など公共施設の配管工事も多く行っている平野さん。
「建物が大きくなれば、暖房設備も大型になってガス管も太くなります。管と管の接続部分のことを『継手(つぎて)』と言いますが、ガス管が太くなるほど、接続する作業が難しくなり、ガスが漏れないように繋ぐには高い技術と経験が必要になるんです」
太いガス管ほど重たくなり、運搬するのも大変なのだそう。
「公共施設はガスの配管にも細かな規定があるので、それらを理解しながら作業を進めなくてはなりません。ただ、大きな施設になればなるほど、無事に工事が終わった時の達成感も大きいです」
父親の後ろ姿を見て、
建設業界で働くことに。
実は平野さんの実家は設備工事を行う会社を営んでいるのだそう。
「父親に連れられて、高校時代から現場で手伝いをしていました。エアコンの取付だったり、床暖の工事だったり。そんな環境で育ったので、自然に建設業界に興味を持って、配管工という仕事を選んだんです」
スキルの幅を広げて、
より大きな達成感を味わいたい。
現在、平野さんはガス配管作業を主に担当していますが、ガス機器の設置もできるようになりたいと目標を語ってくれました。
「社内の先輩には、配管も、機器の設置もこなせる人がいます。両方できるようになれば仕事の幅も広がりますし、この建物の工事はすべて自分がやったんだと、より大きな達成感を得られると思うんです。機器の設置には配管とは違った知識が必要になりますが、自分のステップアップのためにもチャレンジしていきたいと思っています」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

ガス管は目立たないけど、ガス機器を使うためには欠かせない存在。寒い北海道でガスの暖かさを届ける、やりがいの大きな仕事です。

富士屋鉄工工事株式会社

北ガスの指定工事店として工務店やハウスメーカー、設備工事店などの依頼を受けてガスの配管や機器の取付を行っています。

住所
北海道札幌市北区屯田3条3丁目4-14
TEL
011-771-1751
URL
http://www.fujiya-group.co.jp/koji/

お仕事データ

自由自在に管を設置
配管工
配管工とは
建物のライフラインを確保。

ガスや水道を使用する建物の中で、地面の下や床下、壁の中、天井裏などに管を引き配管を組み立てる仕事です。建物の構造によっては、複雑な配管をしなければならないこともあり、管と管を繋ぐ継手を駆使しながら無駄のないルートを選んでいきます。ガス漏れ、水漏れなどがあっては問題となるので、高い技術が求められます。

配管工に向いている人って?
心配性なくらいがちょうど良い。

建物が完成すると配管は壁などに隠されてしまうので、基本的にやり直しができません。だからこそ求められるのは確実な作業。「自分の配管は漏れない!」と仕事に自信を持っている人よりも、「漏れるかもしれない…」と何度もチェックするくらい心配性な人のほうが向いている仕事と言えます。

配管工になるためには

配管工事を行っている会社に入ることで配管工として働くことができます。資格は必須ではありませんが、技術を示すものとして「配管技能士」「管工事施工管理技士」などの資格があります。ガスを扱う場合は「ガス主任技術者」「液化石油ガス設備士」などの資格が必要になります。

ワンポイントアドバイス
計算が得意だと重宝されます!

配管工の仕事は管と継手を駆使して配管を組み立てること。必要な管の長さを計算で求める場面は多く、暗算に強いと作業がはかどると言われています。