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インタビュー公開日:

念願かなって憧れの
アパレル業界に転職。
札幌の地下街、オーロラタウン。その一角にある人気のアパレル「anySiS」でファッションアドバイザーとして働いているのが山口望さん。学生時代は事務系の専門学校に通ったため、一度税理士事務所でデスクワークの仕事に就きましたが…。
「学校も親のススメでしたし、じっと座っているのが段々苦痛になってきて(笑)。1年ほどすぎたころから転職を意識するようになりました」
山口さんが次の仕事の舞台として考えたのがアパレル業界。
「実は学生のころ、体が細すぎて既製の服のサイズが合わず、いつも母のお手製の服を着ていたんです。そんな小さなコンプレックスもあって、いつしか自分の好きな洋服に囲まれながら働きたいと考えるようになりました」
どのブランドで働くか…
考えたのは「将来性」。
アパレルと一言でいっても、ターゲットもコンセプトも多種多彩。百花繚乱のブランドがひしめく業界の中、山口さんが転職先として選んだのは、誰もが耳にしたことのあるメジャーブランド企業。メンズ・レディス、ヤング・ミセスさらにアダルト世代も意識した多彩なブランドを備えた老舗企業でした。
「好きだけで考えたら他のブランドに行ったかも。でもその企業は幅広い年齢を見据えたブランドを持っていたので、年を重ねるごとにステップアップができると考えたんです」
その言葉通り、山口さんは同企業内でいくつかのブランドや店舗を経験。およそ11年の間、同企業で販売スタッフを勤め上げます。
長く楽しく働くコツは、
無理をせず自然体でいることですね。
山口さんはその後販売スタッフのほか、いくつかのアパレル店舗を経験し、4年ほど前から数々のファッションブランドを展開するオンワード樫山グループに入社。現在はOLさんや主婦にも人気の「anySiS」で勤務しています。
「トータルすると20年以上、この業界で働いていることに。なんだかあっという間です」と笑う山口さんに、この業界で働き続けてこれた理由を尋ねてみました。
「最初のころは、お洒落さや華やかな世界への憧れだったり、売り上げに関する熱意だったり…。もちろん、それはベースとして大切なことですけれど、そればかりに執着しては息切れしてしまうでしょう。そういう無理をしないこと、自分らしく働ける職場を見つけることが長く楽しく働くコツじゃないでしょうか」
自分たちのセンスを共有する、
そんな感覚でお客様に接します。
とはいえ、販売成績を上げることも大切。山口さんは今、どんな考えを抱きながら店舗に立っているのでしょう?
「例えるなら自分の好きな服や好みのセンスを共有してくれるお客様を、少しずつ増やしていく感じ。それなら背伸びしない自分のままで働けるでしょう」
なるほど。山口さんのお客様への接客がとても自然に映ったのは、彼女がそんな思いを抱いているから。山口さんのナチュラルな対応がお客様の好感を招き、新たな集客へ、リピーター獲得へと自然につながっているのでしょう。
「新作が入荷した際、リピーターの方にはLINEで『似合いそうな服が入りました』と送ることも。互いの好みを理解し合っているからこそだと思います」
経験を重ねないと
見えてこない本当の楽しさ。
最後に服飾の世界で働こうと考えている方に一言。
「いろいろ苦労もしましたが、自分はやっぱりこの仕事が性に合ってるなぁって思います。洋服そのものも好きだし、自分がお洒落をすることもお客様をお洒落にすることも好き。なにより新しいお客様と出会うのが楽しい。ただこういう気持ちになれたのも、経験を重ねてきたからです。なので、この世界で働こうと考えている人には、少なくとも数年はキャリアを積んでほしいな。アパレルの仕事の本当の楽しさは数々の経験の先にあるものだと思います」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

やみくもに職場を変えるのは良くないけれど、自分のスキルアップのためならいろいろなブランドやお店を経験するのもいいと思います。各職場でさまざまな出会いや発見があるはずですから。