PCN札幌 代表 吉田 博紀さん

プログラミングとは、コンピューターが理解できる言語で処理してほしい仕事の手順や内容を正確に伝えること。子どもたちにプログラミングを教えている吉田博紀さんが、その考え方を柔らかく解説!

プログラムを書く前の
考えるプロセスが大切です。
PCNとはプログラミングクラブネットワークの略。子どもたちにプログラミングやITの楽しさを届ける取り組みを全国で 展開しているネットワーク組織です。僕を中心に、いくつかのIT企業のエンジニアがPCN札幌として参加したのは2017年。 実は、自分の子どもをプログラミングのイベントに連れて行った際、生き生きと楽しそうな表情を浮かべていたのが印象的で、教育の場作りに目覚めたんです。
活動の例としては、スクラッチというプログラミングのサイトを使った体験イベント。実際にプログラミング言語を書くわけではなく、 ネコのキャラクターに「10歩歩く」「10回繰り返す」といった指示を与えて動かすんです。ネコの動きのゴールを決め、 そのためにどんな指示が必要か考える訓練を積んでもらっています。例えばネコを1回転させるには「1度回す」という指示を360個並べると考えがちですが、 「1度回す」を「360回繰り返す」という指示を配置することで効率良く進められますよね。 こうしたプログラムの便利さも教えながら、プログラミングの前のプロセスが大切だと理解してもらっています。

2020年から小学校でプログラミング教育が始まることもあり、イベントや教室は大盛況。子どもたちも2回、3回と遊びに来てくれます。 僕がいつも教えているのは車や工場の機械を制御するのも、ブロックチェーン(※)のような最新技術を生み出すのもプログラミングだということ。 ITは世の中のほぼすべてに使われているので、そのスキルは人生の可能性を広げると伝えています。

※ブロックチェーンとは
仮想通貨の取引データ(履歴)に使われる技術。取引の記録を利用者全員で監視し合い、常に多数のコンピューターによって管理。ハッキングや通貨データの偽造、二重払いなどのミスを防止します。

PCN札幌

札幌市と近郊の小学生を対象にプログラミングの体験イベントや教室を開催し、継続して学習できる場を提供。ICTリテラシーやものづくりへの関心を高め、地域人材の育成に役立てています。

URL
http://sapporo.pcn.club/