住宅やビルといった建造物の内外装を塗装する技術者。かつては「ペンキ塗り」として美観を整えるのが主な仕事でしたが、最近はさまざまな塗料を使い分け、水の浸入を防いだり、紫外線から壁を守ったり、耐久性を高めることも求められています。また、壁の材質や状態によって塗料の種類を変える他、気温や湿度にあわせて塗る回数や乾燥時間を見極めるなど高いスキルが必要。熟練の経験と技がものをいう世界です。
塗装は細やかな仕事が多く、しかも塗り方にムラが出ないように仕上げていきます。フィギュアやプラモデルの色づけ、複雑な塗り絵が好きなど、几帳面で丁寧に作業ができる人は向いているでしょう。塗料の調合でいえば、微妙な色味を出すために何度も調整をかけるなど集中力も必要な仕事です。また、お客様への明るいご挨拶や職人同士のコミュニケーションも欠かせません。
塗装工として働くには特に資格が必要ではありません。多くの人が高校や専門学校、大学を卒業後、塗装会社で見習いからスタートします。ただし、「塗装技能士(1~3級)」という資格があり、初心者(3級)、2年(2級)、7年以上の実務経験(1級)を積むことで受験資格が得られます。特に国家資格でもある1級を取得すると、お客様からの信頼度アップにつながるので有利です。
※「塗装技能士」の受験については中央職業能力開発協会のホームページをご確認ください。http://www.javada.or.jp/
塗装の仕事というと以前は新築の現場が圧倒的でした。けれど、ここ最近はリフォームを中心とする改修工事のニーズも増え、さらに橋梁や高速道路の内外装など、あらゆるところに活躍の場が広がっています。作業がすべて終わり、完成した建造物を見た瞬間、「自分の手でこんなにキレイに仕上げたんだ!」と思えるやりがいがたっぷりの仕事です。
ほかにもあります、こんな仕事。