林業作業士は、森林を維持管理しながら育った木々を伐採し、木材資源を生産する仕事。業務内容は季節によって変わり、春には植林予定地のササや灌木を整理する地ごしらえをした後、苗木を植え付けします。夏場は苗木の成長を助けるために雑草や灌木を下刈りしたり、つる切りをするのがメインです。秋は良質な木材にするために不要な部分の枝を切る枝打ちをしたり、日光の届く健全な森を作るために間伐に取り組んだりします。冬は間伐作業を続ける一方、数十年〜百年以上の歳月をかけ、充実期に入った木を主伐し、造材所などへと運び出します。これらの仕事にはチェーンソーの操作や重機のオペレーションの資格が必要なものも。荒れた森林が増えていることや土砂災害防止などの面から、森林の整備・保全も林業の重要な役割です。
山や森林など自然を愛し、環境に関心が高い人には最適の仕事です。林業作業士はチェーンソーや刈払い機といった機械を使ったり、時に重機に乗って伐採した木を運んだりすることもあるため、危険がないよう作業を進める注意深さも不可欠。広大なフィールドを歩き回るのも日常茶飯事であることから、体力も必要です。現場ではチームプレーが大切なので、人とコミュニケーションをとりながら協働できるスキルも求められます。
林業作業士になるために特別に必要とされる資格や学歴はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、森林組合や林業会社といった林業事業体に就職するのが一般的です。ただし、業務でチェーンソーや刈払い機を扱うことも多いため、「伐木等の業務に係る特別教育」や「刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育」を受講しておくと有利でしょう。職場によっては、こうした教育や重機のオペレーションに必要な資格取得をサポートしているようです。
未経験者でも森林の仕事に就き、必要な技能を学べるよう、講習や研修を行うことでキャリアアップを支援するのが「緑の雇用」事業。審査により認められた森林組合や林業会社などに採用された人に向け、就業年数に応じた研修を受けてもらい、さまざまな技能を身につけられるよう体系的なカリキュラムが作られています。気になる林業事業体が「緑の雇用」事業の対象になっているのかチェックしてみるのもオススメです。
※「緑の雇用」特設サイトはコチラをご覧ください。
https://www.ringyou.net/
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