テストドライバーは、自動車の開発において、性能や安全性を評価するプロフェッショナル。具体的には、まず新しい車・プロトタイプの性能や挙動を確認し、問題点を洗い出します。さらに、あらゆる状況や気象条件のもと、市街地や高速道路、特設コース・テストトラックで走行テストを実施。走行中にセンサーや計測機器を使用し、さまざまなパラメータを記録するのも大切な役割です。こうしたテストの結果や問題点を、開発者やエンジニアと共有し、製品の品質向上や性能最適化に貢献します。
テストドライバーはさまざまな状況下でテスト走行を重ねるため、高度な運転技術を持っていることが大前提。自動車や製品を評価するためにも、クルマの機能やシステムに対する興味や知識を持っていることが求められます。また、詳細なデータ収集や問題の特定をするため、細部にまで注意を払えるタイプは向いているでしょう。繰り返しのテストや長時間の運転を行うこともあるため、柔軟性と忍耐力を持っていることも大切な素養です。
テストドライバーになるためには、自動車の運転免許(普通免許)が必要です。多くの場合で学歴は問われませんが、専門学校や短大、大学において自動車や関連分野の基礎知識を学んでおくと、技術的な理解や深い分析の役に立つでしょう。テストドライバーは自動車メーカーやタイヤメーカーに所属するケースが大半のため、学校を卒業後、こうした企業に就職するのがテストドライバーの第一歩となります。
テストドライバーは新しく開発される自動車や運転技術のテストを担当し、その性能や安全性の評価を行います。自身が自動車業界の道を切り開く先導者ともいえ、産業の進化に貢献できるのは大きなやりがいが感じられるはずです。また、自動車に搭載される高度運転支援システムが普及しても、その性能や安全性の評価はテストドライバーが担うケースが大半。これらのシステムの実地評価や検証のためのニーズが増える可能性も大きいでしょう。
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