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長崎 貴裕さん
インタビュー公開日:2022.04.15

メニュー開発から店舗運営まで。
カフェの指揮をとるプロデューサー! 
扉を開いた瞬間に漂う、甘~いチョコの香り。『SATURDAYS Chocolate Factory & Cafe』は、カカオ豆を仕入れて焙煎・粉砕するところから、板チョコレートになるまでをすべて店舗で行う“Bean to Bar”のお店です。北海道ではまだ聞き馴染みの薄い業態ですが、サンフランシスコやニューヨークなど本場アメリカではチョコレートの新しい在り方として、約20年前から親しまれているのだとか。
そう教えてくれたのは、カフェ部門のマネージャーを務める長崎貴裕さん。
長崎さんは事業の立ち上げメンバーとして、2014年に株式会社サタデイズに入社。現在は、札幌大通近郊にある同店と、JR札幌駅直結の商業施設『札幌ステラプレイス』内にあるお店の2店舗のカフェ部門全般をプロデュースしています。
「初めは方向性を決めたり、メニュー開発などの中心でしたが、今はスタッフみんなで取り組んでいるので、どちらかと言うとまとめ役といった感じです」
生活とともにあったカフェが
夢へと導いてくれた。
長崎さんが最初にカフェの魅力に触れたのは、出身地の根室で過ごした幼少期。
「僕の家庭ではカフェというか、近所の喫茶店を利用することがごく日常だったんです。週末になるとご飯を食べに行ったり、お茶したり。子どもながらに、落ち着く場所という感じがして好きでした」と長崎さん。でもまさか、自分がカフェに勤めることになるとは思いもせず。
「人見知りというか、人と接することが得意ではなかったので。大学進学で札幌に出てきたんですけど、学生時代は黙々と骨董屋さんでアルバイトしていたくらいです」
仕事としてカフェと向き合ったのは、社会人として働きだしてから。そこで奥深さにハマったそうです。
「当時住んでいた場所の近所だったからという理由なんですけど(笑)。コーヒー専門のカフェに勤めるようになって、お客様のお出迎え、メニューの説明、提供、お見送りと、接客ってとにかく自分から話さなければいけないんです。そこで自分に足りていないものが養われましたね。カフェの仕事も接客も、どんどん楽しくなっていきました」
今では、大きな夢を持つ長崎さん。「将来、自分でカフェを開きたいなと。家族経営の小さなお店でいいので、自分の子どもが学校を終えてお店のドアを開けて帰ってくるような…。ほっこりした空間にできたらいいな、なんて思っています」
オープンまでわずか2カ月半!
自分が主体となってカフェ作り。
先輩をはじめ、人間関係にも恵まれ、最初に勤めたお店ですっかりカフェに魅了された長崎さん。そこではネット販売や在庫管理などのバックオフィス業務から、接客までを幅広く経験。知見を広げるため退職したのち、ほかのコーヒー専門店に勤めていたころ、知人を介して誕生前のサタデイズと出会います。
「僕がメンバーに加わった時は、お店をオープンすることが決まっていて、店舗の内装デザインまで決まっていた段階です。オフィスを訪れたら、事務所の一角でチョコレートを試作していたので驚きました(笑)」
社長はアグレッシブな人?「そうですね、早くから“Bean to bar”に目を付けて、自身でアメリカを訪れたりして、とにかくやってみるという精神で進めていました」
店舗にチョコレートを使ったカフェを併設するということで、長崎さんに白羽の矢が立ったわけです。
「どんなメニューを出すか、そのためにはどんなマシンが必要か。食器は?スタッフは?とにかく全部決めなければならなくて。オープンまで2カ月半しかなかったんです(笑)。もう必死でしたね」
自分のカフェを持ちたいという夢を持っている長崎さんにとって、この経験は貴重なものとなりました。
好きこそものの上手なれ。
情熱が自分の可能性を広げる。
売上やシフトの管理、メニュー開発からパッケージデザイン、オンラインショップの運営、プロモーション、コーヒーの焙煎と今では何でもこなす長崎さん。スタッフみんなが信頼を寄せる頼れる存在です。
「パティシエやショコラティエといった専門職ではないですし、チョコレート作りに関しても製造部門の方がやっぱり詳しいです。それでも、好きなことを突き詰めていけば自然とできることが増えるし、得意なことも見つかるんじゃないかな」とこれまでの自分を振り返りながら語る長崎さん。
「“お菓子作りが好き” “料理が好き” “コンピューターグラフィックスが得意だ” など、どんなことでもいいので、それに一生懸命に取り組む姿勢がとっても大切だと思います」
今の目標はコーヒーのリブランド!
とっておきの一杯を目指して。
カフェでは自慢のチョコレートドリンクのほかに、エスプレッソやカフェラテなどのコーヒーを提供し、店頭でも、焙煎したてのコーヒー豆を販売しています。
「コーヒーとチョコレートって、本当に合うんですよ。うちでもチョコレートとのペアリングを重視した、グアテマラ産の豆を扱っています。今はこのコーヒー部門を事業としてもっと大きくしたいなと考えています」
近い目標は、コーヒーをチョコレートと並ぶ二大看板にすることなのだそう。
「すでに商品化はされているのですが、パッケージの見直しやアピール方法を変えることでもっと認知度を高めたい、それに向けて試行錯誤しているところです!」
シゴトのフカボリ
カフェマネージャーの一日
9:30
出勤
10:00
店内清掃、朝礼
11:00
メールチェック、売上管理、運営スケジューリングなど事務作業
12:00
昼休憩
13:00
店舗営業
15:00
デザイン制作、新商品のプランニング
18:30
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

「型にはまるな!」という意味です。何かに取り組むときに、自分はこうだと決めつけ過ぎてしまうと自分を苦しめる結果に。柔軟に、自由な発想で、新しいことにもチャレンジしてみよう!

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
ミルクパン
チョコレートドリンク作りに欠かせないマストアイテム。一杯ずつ仕上げるのに、丁度良いサイズなのだそう。混雑時には、このミルクパンがいくつもキッチンに山積みになることも。

SATURDAYS Chocolate Factory & Cafe

世界各地から厳選されたカカオ豆を仕入れ、焙煎から販売までを一貫して手掛けるチョコレートの専門店。異なる原産地のカカオ豆をブレンドしない「シングルオリジン」が特徴。併設するカフェでは、チョコレートを生かしたメニューが楽しめます。

住所
北海道札幌市中央区南2条東2丁目7-1 SALMON 1F
TEL
011-208-2750
URL
https://www.saturdayschocolate.com/

お仕事データ

おいしさと快適な時間を提供。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフとは
接客や調理によって、
お客様に「おいしい時間」を。

飲食店の仕事は、多くの場合「ホール」と「調理」に分けられています。ホールスタッフは主に接客サービスを担当。客席への案内や注文のお伺い、配膳、会計などを行います。調理スタッフは料理の下ごしらえや味付け、調理、盛り付けに加え、キッチンの清掃や調理用具の手入れなども担うことが多いでしょう。さらに、飲食店店長がホール・キッチンスタッフのマネジメントや教育を手がけ、売上の管理や食材の発注、営業計画といった幅広い業務も守備範囲に据えながら店舗全体を運営しています。店舗の規模によっては各ポジションを兼務することもあるでしょう。これら飲食店スタッフはお互いに連携しながら、お客様に「おいしさ」と「快適な時間」を提供しています。

飲食店スタッフに向いてる人って?
明るく清潔感があり、
チームワークを大切に働ける人。

飲食店スタッフに共通して必要なのは食に対する興味はもちろん、おいしい料理とともに快適なひとときを提供したいという気持ちです。また、接客や調理をともなう仕事である以上、明るく清潔感のある人が求められます。ランチタイムやディナータイムといった忙しい時でも、お客様にスピーディーに料理を提供しなければなりません。そのため、チームワークを大切に、効率良く作業を進める力も必要です。

飲食店スタッフになるためには

飲食店スタッフになるために必要な資格はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、希望する飲食企業に入社するのが一般的です。その他、調理専門学校で調理の基礎や調理師の資格を身に付けたり、栄養士養成施設として指定認可された学校で栄養士の資格を取ったり、食に関連する学校に進んだ後に就職するコースを選ぶ人も少なくありません。ホールスタッフや調理スタッフとして経験を積んだ後、飲食店店長を目指すことも可能です。

ワンポイントアドバイス
スタッフのマネジメントが
とりわけ大切な仕事。

飲食店店長を筆頭に、ホールや調理のリーダー職を務める飲食店スタッフにとって、人材のマネジメントは売上に関わる重要な業務。部下やアルバイトをまとめ、一人ひとりが生き生きと働けるよう管理・教育することでやる気と能力が引き出されます。具体的には人員が不足しないように配慮しながら休み希望を取り入れたシフトを作成したり、元気のない人に声がけしてモチベーションを高めたり、仕事への意欲を促すことでお客様への貢献につなげることが大切です。

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