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Sis.MARIさん
インタビュー公開日:2019.07.29

高校生で始めたダンスに熱中!
経験を積み、指導者の道へ。
DANCE STUDIO JUICYで子どもから大人まで幅広い人たちにダンスを教え、自らも数々のステージにも出演し、札幌を代表する女性ダンサーとして活躍するSis.MARIさん。
幼い頃から憧れていたダンスを本格的に始めたのは、高校生の時でした。
「習い始めてからはすごく熱中し、毎日スタジオに通っていました。2年くらいで少しずつステージの仕事ももらえるようになりました」
一方、幼い頃から水泳を長く続けていたMARIさん。高校卒業後は専門学校で体育指導を学び、水泳の指導員として母校に就職しました。働きながらダンスでも実績を積み、スタジオから声を掛けられてインストラクターとしてダンスを教えるようになりました。
自らスタジオを立ち上げ育成。
教え子が今や右腕的存在に。
当初からMARIさんが大切にしてきたのは、ダンスを習う子どもたちを健全に育成すること、そして、「プロを目指そう」などと無責任に夢を与えすぎないこと。
「ダンスだけで食べていける人は限られており、アルバイトをしながら続けている人も多い、厳しい世界です。そこで苦しい思いをするよりも、一度は就職して、働きながらダンスの道を目指してもいい。現実的に、教え子の人生に向き合っていきたいと考えています」
同じ考えを共有できる夫と一緒にスタジオをオープンし、10年以上育成を続けています。小中学生時代から育てた教え子の数人は、今ではインストラクターとして成長し、MARIさんを支える存在になりました。
ダンスの技術だけでなく、
心を育むことを大切に。
スタジオに通う子どもたちの中には、内気な子や学校でいじめに遭っている子もいます。そんな子たちも、MARIさんの指導を通して自信をつけて強くなり、笑顔になっていきます。
子どもにダンスを習わせても、すぐに成果が出ないからと辞めさせようとする親に、「あと少し辛抱しましょう」と説得することも。「私も、すぐにトップになれたわけではなく、コツコツ上がってきたタイプだから言えることでもあります。ダンスの大会で上位を目指すようになると、精神的に消耗していく子も多いので、子どもの心のケアや人生のアドバイスをすることも、この仕事には必要なこと」とMARIさん。ダンスの技術指導だけではない、「教育者」としての一面をのぞかせます。
これまで培った力を、
教育や医療の場でも発揮。
自分のスタジオでのレッスンやステージの企画のほかにも、少年鑑別所や病院、高校のダンス部などさまざまな場所でダンスを教えているMARIさん。そこでも、これまで培った指導力とダンスの力を発揮し、さまざまな“奇跡”を起こしています。
「少年鑑別所でのダンスの指導では、職員には心を開かなかった子がダンスの時だけはしゃべっている!と驚かれます。病院では、80歳代以上の高齢の方のリハビリの一環としてダンスを教え、普段は動かない手足が動いた、なんてこともあるんですよ」
また、指導している静修高等学校のダンス部では、全道大会の連覇を果たし全国大会に連続出場と、勢いに乗っています。
コツコツ続けて作ってきた道。
社会で活躍の場が広がる期待も。
北海道のダンスシーンは、地方だからこそ東京の真似ではなく、オリジナリティーにあふれているといいます。「個性的な人が多く、それがダンスで生きる力だと思います。今、北海道で活躍する30代から40代も、そういった力のある人が多いです」
そんなパワフルな人たちの一人として、札幌のダンスを牽引するMARIさん。自身は、コツコツ続けてきたからこそ指導者の道が開け、活動の幅が広がっているといいます。「ダンスで生きていこうとするのは簡単ではないと教え子にも伝えていますが、選択するのはその子です。私もこれまでの経験で、「ダンス」を通じて心を育んだり、元気になったり、前向きになれたりと、その可能性がスタジオやステージを越えて様々な場面に広がっていくのを実感してきました。これから、私が指導させていただいている医療の場など、社会のいろいろな場でダンスが活用されて、若い子たちの選択の幅が広がっていけばと思っています」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

私は子どものころから、「最初から頂上を見るのではなく、下からコツコツと」と教えられやってきました。コツコツやっていけば、自分が光る場所を見つけることができ、やがて職業にしていくことができると思っています。

DANCE + Space JUICY act.3
(ダンススペースジューシーアクトスリー)

初心者から上級者まで、また子どもから大人まで多彩なレッスンを提供し、一人一人のダンスライフをサポート。発表会やイベントも開催しています。(ススキノラフィラ内スタジオは、ラフィラ閉店に伴い2020年6月より現住所に移転)

住所
北海道札幌市中央区南3条西1丁目2
UURコート札幌南3条プレミアタワーB1F AREA3-1内
URL
http://juicy-dance.com

お仕事データ

自らの体を使って表現!
ダンサー
ダンサーとは
音楽やリズムに合わせ、
体の動きで豊かな感情を表現。

音楽やリズムに合わせ、ステップやパフォーマンスを繰り出すことで豊かな感情を表現するのがダンサー。クラシックバレエやコンテンポラリーダンス、ジャズダンスから、ストリートダンス、社交ダンス、タンゴやフラメンコなどの民族舞踊まで、ジャンルは多種多彩です。ジャンルと同様に踊りの表現やバリエーションも豊富。ダンサーはステージやクラブイベントでダンスを披露するだけでなく、ミュージカルやテレビ番組、映画などに出演する他、ダンススタジオの経営者や講師、振付師としても活躍しています。

ダンサーに向いてる人って?
ダンスが好きという強い思いを持ち、
自らの体調も気遣える人。

ダンサーとして大切なのは、踊ることが好きという気持ち。体全体を使ってその思いを観客に伝え、見ている人を楽しませようとするホスピタリティーも重要です。キレのあるダンスを披露するには高い身体能力が必要な一方、ケガや故障を防ぐために自分自身の体を細やかにメンテナンスすることも求められます。ダンサーはステージ上でいつもキラキラと輝く存在であることから、前向きで明るい性格の人も向いているでしょう。

ダンサーになるためには

ダンサーは特別な資格や学歴が求められる職業ではありません。決まったルートがあるわけではありませんが、スポーツ系・ダンス系・舞踏系のコースを置く専門学校やダンス教室に通い、基本的な技術を学ぶケースが多いようです。また、ストリートに出て独学を重ねる人もいる他、劇団やテーマパークに所属したり、オーディションやコンテストに参加したり、積極的にチャンスをつかみに行くことが第一歩となります。

ワンポイントアドバイス
指導者やダンススタジオ経営の道も、
ニーズが高まっていく予感!

ここ最近、ダンスは他分野とのコラボレーションも進み、新たなエンターテインメントが生まれる可能性を秘めています。新学習指導要領により中学校の保健体育の授業でダンスが必修化されたこともあり、ストリート系のダンスに興味を持つ子どもも多いようです。今後はダンサーを目指す若者が増えることが予想されるため、指導者の道やダンススタジオを経営する道もニーズが高まるでしょう。