三恵堂
1977年創業の和菓子店。どら焼きや月替わりの10種類の上生菓子がとりわけ人気。和菓子のデコレーションケーキも注文が絶えない。
日本の伝統的なお菓子である和菓子を手がけるのが和菓子職人。和菓子は「生菓子」「半生菓子」「干菓子」の3つに大きく分かれ、いずれも餡の原料となる小豆やインゲン豆といった素材選びに始まり、練り・蒸し・焼きなどの技法をベースに多種多彩なおいしさを生み出しています。また、和菓子は季節感をはじめ、日本の伝統を随所に表現した見た目の美しさも重要。きれいな色や形にまとめていくセンスを含め、アーティスティックな面を持つ職業といえます。最近ではつくり手の個性が強く反映された創作和菓子の人気も高まっていることから、新しい味の創作も求められるでしょう。
和菓子職人は「和菓子が好き」という思いを抱き、自分の手がけたものを人に食べてもらえることに喜びを感じられる人が向いているでしょう。和菓子は季節の移ろいを表現することも多く、感覚を研ぎ澄まして作品をつくるようなセンスも必要です。一人前になるためには厳しい修行をくぐり抜けなければならないため、粘り強く努力を続けられる根気も求められます。
和菓子職人になるために特別に必要とされる資格や免許はありません。製菓系の専門学校などで和菓子に関する知識を幅広く学び、和菓子店に就職するのが一般的なルートのようです。また、高校や大学・短大を卒業した後に和菓子店の門を叩き、修行を積むという人もいます。「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」といった資格は一定の能力の証となり、和菓子店で働く際に有利になることもあるでしょう。
和菓子職人の働く場所は、和菓子店が大半を占めます。一方、食品メーカーでもスーパーやコンビニで販売される和菓子を手がけているため、工場や商品開発のフィールドなどで活躍するケースも少なくありません。ここ最近は、和菓子職人の繊細な技と感性が海外で高く評価されています。外国の日本食レストランに勤務したり、自ら和菓子カフェをオープンしたり、これからの和菓子職人は海外で活躍する可能性も大いにあるはずです。
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