永洞 翔太さん
インタビュー公開日:2021.09.13

ゲーム好きが高じて、
プログラマーを目指しました。
札幌ソフトハウス有限会社は、量販店向け店舗POSシステム(レジのシステム)や顧客・売上管理システム、生産管理システムなどを開発するIT企業。現在は、エンジニアがお客様先に常駐し、仕事を進めるスタイルが主体で、永洞翔太さんもその一人。
「僕はもともとゲームが大好きで、特に『モンハン』にハマりました(笑)。高校2年生のころには、プログラミングに興味が湧き、札幌の吉田学園情報ビジネス専門学校に進学したんです」
専門学校ではプログラマーを目指すコースを選び、プログラミング言語やソースコード(プログラムに「どんな動作をさせたいか」という処理の内容を書いたテキストファイル)について学んだといいます。
「ただ、就職先がなかなか決まらず難航状態。そんな時、同じ学校の卒業生に紹介されたのが札幌ソフトハウスです。正直、会社のことは知りませんでしたが、社長のフランクな人柄に惹かれて入社を決めました」
先輩方のレクチャーは、
まさに「手取り足取り」です。
同社ではお客様先に必ず2人以上で常駐するのがモットー。永洞さんは、まず4人の先輩が仕事を進める現場に配属されました。
「専門学校で勉強したプログラミング言語とは異なるものを使っていたので、まずは基礎の基礎から教わりました。手取り足取りという言葉がピッタリなくらい、何を聞いてもイヤな顔一つせずに答えてくれたことを鮮明に覚えています」
同社は代表を含めて10人未満の小さな会社。だからこそ、チームワークを大切にしながら、新人を3年かけてでも細やかに指導するよう取り組んでいます。
「エクセルを使った処理フローや追加する機能を記載する設計書の作り方も丁寧に教わりました。ソースコードを書くだけではないところも、僕にとっては面白みです」
設計からプログラミング、
テストまで携わる利点もあります。
同社の仕事は既存のシステムに新たな機能を加えるケースが多いのだとか。永洞さんは、設計やプログラミングほど高いスキルを求められないものの、テストの工程も重要だと表情を引き締めます。
「実装した機能がキチンと動作するのか、他の部分に影響を及ぼさないかチェックするのはまさに最後の砦。テストの工程を担当する時は、自分だけではなく先輩にも見てもらうようにしています」
仮にテストでエラーが発見された時には、原因を調査した上でやり直さなければなりません。その分だけ時間もロスしてしまうため、祈るような気持ちも半分だと苦笑します。
「このように当社では一人のエンジニアが設計からプログラミング、テストまで携わります。覚えることは多い一方、プログラミングしやすい設計ができたり、テストしやすいプログラムを組めたりするなど、スキルの幅が広がる面でもメリットが大きいと感じますね」
身近な場所で仕事の成果を
目の当たりにできます。
同社が請け負う仕事の中でも、量販店向け店舗POSシステムの開発は大きなウエイトを占めています。
「例えば、これまでもレジのシステムにポイントカードを使えるようにする機能を加えたり、○○ペイに対応できるように更新したり、身近な便利を生み出す仕事を手がけました」
永洞さんは長く量販店向け店舗POSシステムの業務に携わっていますが、最近の機能や流行の技術を加えることが多いため、いつも新鮮な気持ちで仕事と向き合えると満面の笑みを見せます。
「何より、コンビニやスーパーといった身近な場所で、仕事の成果を目の当たりにできるのは張り合いが大きいんです。店員さんにポイントカードを渡しつつ、『コレ、僕の仕事なんだ』と心の中でつぶやいていますね(笑)」
積み上げてきたスキルを
新人さんに教えていきたい!
永洞さんに会社の魅力を尋ねると、自由度が高いところだと答えてくれました。常駐先には直行・直帰するのが基本で、仕事も自分のペースで進めやすいといいます。
「上司や先輩も話しやすい人ばかりで、日がなPCの画面とニラメッコという職場ではありません。社長が野球に誘ってくれたり、たまに立ち寄る事務所にマンガや小説をそろえてくれたり、本当に社員思いだと思います。ただ、僕はあまり本を読まないタイプですが(笑)」
現在はお客様先に常駐するスタイルがメインですが、今後は自社でアプリを開発するなど、新しいことにどんどんチャレンジしたいと皆で話し合っているとか。ところで、永洞さん自身の目標は?
「当社で6年間働き、幅広い業務に携わることでスキルの幅も広がってきました。今後は、新人さんに自分の知識を教える側に回りたいと思っています!」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

当社は小規模だからこそ幅広い仕事に携われるのがメリット。もちろん、さまざまなスキルや知識が必要になる分だけ大変ですが、長く続けてきたことでレベルアップしたことが実感できます。継続は成長につながるので、ぜひ腰を据えて働ける職場を見つけてください。

札幌ソフトハウス有限会社

平成14年設立。顧客の力になれるよう人材をしっかりと育てることをモットーに、大手システム開発会社から厚い信頼を受けるIT企業。これまで、量販店向け店舗POSシステム(レジ)や美容関係の顧客・売上管理システム、工場の生産管理システムなどを開発。

住所
北海道札幌市中央区南2条西7丁目 第7松井ビル 3-B
TEL
011-280-7773
URL
https://sapporo-sh.jp/

お仕事データ

システムやソフトをつくる!
プログラマー
プログラマーとは
プログラミング言語を使い、
コンピューターを動かす専門家。

プログラムは、主にSE(システムエンジニア)がクライアントの要望を分析して仕様書を設計するところがスタート地点。プログラマーは、それをもとにコンピューターを動かす「プログラム言語」を駆使し、仕事をさせたい内容や手順を書いてさまざまなシステムやソフトウェアをつくります。プログラムは銀行のシステムやショッピングサイト、家電製品や自動車、スマートフォンのアプリなど、活用の場は多種多彩です。また、プログラマーは、納品前にテストを繰り返し、不具合を修正する「デバッグ」の作業も行います。

プログラマーに向いてる人って?
黙々と作業をこなせる集中力と、
新しいことに挑戦する気持ちが大切。

プログラマーは基本的に一人でプログラムを書く仕事。仕事中は黙々と作業をこなすような集中力の高さが求められます。とはいえ、SEやマネージャーと相談することも数多く、人とコミュニケーションを取る機会も少なくありません。また、適切に動作するプログラムを組むには論理的思考能力も欠かせないでしょう。同じことを繰り返す時に「自動化する方法はないか」と考えるような、新しいことに挑戦する気持ちも大切です。

プログラマーになるためには

プログラマーに必要な資格はなく、絶対に卒業しなければならない学部や学科もありません。ただし、プログラミング言語やコンピューターの仕組み、ネットワークシステムといった知識を学んでおくと就職時に役立ちます。IT系の専門学校や短大・大学の情報処理系の学部に進む人も少なくありません。プログラマーは理系が有利だと思われがちですが、文系出身者や未経験者も数多く活躍しています。

ワンポイントアドバイス
プログラミング言語って?

プログラマーにとって最も大切なのがプログラミング言語。コンピューターを動かすための指示を順番通りに書いたもので、それを翻訳させることでソフトウェアやシステムがつくられていきます。Web系やゲーム系、制御系といったジャンルによって必要とされる言語は異なり、種類も「Java(ジャバ)」や「PHP(ピーエイチピー)」、「Objective-C(オブジェクティブシー)」、「JavaScript(ジャバスクリプト)」など多彩です。複数の言語を扱えるようになれば仕事の幅も広がり、ニーズや信頼も高まってきます。