現在のゲームはグラフィックも動作も高度なため、さまざまな分野のエキスパートが共同で作り上げるのが主流です。具体的な分類はプロデューサー(予算やメンバー管理)、ディレクター(制作の進行確認・指示)、プランナー(企画・立案)、シナリオライター(ストーリーやセリフの考案)などの企画職と、プログラマー(プログラミング)、グラフィックデザイナー(登場人物や背景を制作)、サウンドクリエイター(ゲーム内音楽を制作)などの制作陣。こうしたユーザーの目に見える部分を生み出す職種は「クライアントサイド」と呼ばれる一方、多くのアクセスがあってもゲームを安定的に動作させたり、プログラムが動く環境自体を作ったりする「サーバーサイド」という分野に携わるエンジニアもいます。一般的にはこれらゲームを生み出す人たちの総称をゲームクリエイターと呼びます。
新しいゲームを手がけるには、ヒット作につながるアイデアや発想が大切。アートにふれたり、流行に興味を持ったり、ふだんから感性を磨くことが好きな人は向いているでしょう。また、ゲーム制作の現場はチームで仕事を進めるのが基本。仲間と一緒に物事を完成させるような協調性も必要です。また、場合によっては何年もかけて一つの作品を作り上げることもあるので、9時~17時の勤務時間というよりは働き方が不規則になりがち。そのためスタミナや根気も求められます。
ゲームクリエイターに資格が求められるケースはほとんどありません。ゲームメーカーやゲーム開発会社に就職してキャリアをスタートするのが一般的です。プログラマーやグラフィックデザイナーといった開発陣を目指す場合は、ゲーム制作に関連する専門学校・短大・大学で知識やスキルを身につけると良いでしょう。プロデューサーやプランナーなどの企画職は大卒以上の学歴を求められることが多いようです。また、独学からゲームクリエイターを目指すこともできます。
ゲームクリエイターの中にはゲームメーカーで実績を積んでヒット作を生み出した人もいれば、大手企業から独立して今や名の知れた開発会社を設立した人もいます。さらに、最初は独学でコツコツとゲームの制作を始め、コンテストへの入賞をきっかけに業界に進出して大ヒットタイトルを手がけたクリエイターも。面白いゲームを作る力さえ持っていれば、誰にでも一流になれるチャンスがあるところもポイントです。