少年マンガ・少女マンガ・青年マンガなどの連載誌やWeb、時には企業パンフレットなどに掲載するマンガを執筆するのが漫画家の主な仕事です。具体的にはプロットと呼ばれるストーリーの構想を練り、編集者と相談した上でネーム(絵コンテ)を制作。その後は下書きの作業を始め、アシスタントの力も借りながらペン入れやベタ塗り、トーン処理といった仕上げを行います。最近はデジタル化も進んでおり、コンピューターで仕上げをする作家も。個性的なタッチの絵とストーリーで、独自の世界を展開していきます。
漫画家はオリジナリティのある物語を発想できるクリエイティビティが求められる一方、トーンを貼ったり、消しゴムをかけたり、細かく地道な作業もつきものです。同じことを根気よく続けられる人も向いています。また、人気がなくなってきたら打ち切られてしまう厳しい世界。常に新しいネタを探し、「このマンガを描きたい!」と情熱を持って仕事に取り組む姿勢も大切です。
漫画家デビューを果たすための王道といわれているのが新人賞への応募。編集者に必ず作品を見てもらえるのがメリットです。また、編集者に自らアポを取り、作品を持ち込んで才能を認められるケースもあります。漫画家のアシスタントになって技術を磨いたり、同人誌を販売してデビューに近づくのも一つの道。画力やストーリー構成の向上、人脈づくりのためには専門学校やスクールに通うのもおすすめです。
最近は漫画家が集まり、Webサイトでマンガを発表する有料サイトも増えています。運営企業のオーディションを通過しなければなりませんが、印刷や配送のコストがおさえられる分、紙媒体のマンガよりも原稿料の取り分が多くなるケースもあるようです。また、無料で閲覧できる代わりにアフィリエイト広告で収入を得る漫画家も。こうしたWebマンガの登場によって活躍の幅が広がってきています。