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佐藤 匠さん
インタビュー公開日:2021.12.16

長い業界経験のなか、初の仕事。
新人のような心境でスタート。
『不動産業界』で働き始めて、通算12年目。どの業界でも10年選手といえば中堅を超え、ベテランとさえ呼ばれ始めるころですが、佐藤匠さんは今、まるで新人のような心境なのだとか。
「実務に関して、ほんとうに知らないことばかりで、毎日が勉強。知識ゼロから新たにスタートした感覚、というのが正直なところなんです」
佐藤さんは、この4月から資産活用本部という部署に異動になりました。ここは、不動産の売買、資産物件の斡旋、マンションの建設などを行っているセクションだそうです。そして、この異動は、佐藤さんが希望して叶ったものだといいます。
「不動産業界の柱の一つである、土地・建物の売買を扱う仕事は、いつかやりたいと思っていました。2019年には念願の宅地建物取引士の資格を取得し、自分にとっては満を持しての異動願いでした」
まだ、仕事の難しさは痛感しつつも、進みたい道へと向かい続けているという充実感のようなものが伺えます。
賃貸仲介の業務で4年の経験を積み、
興味を抱いた管理の仕事に飛び込む。
佐藤さんがアセットプランニングに入社したのは7年前。それまでは約4年にわたって、大手不動産FC店で賃貸仲介の仕事をしていました。部屋を借りたい人に、賃貸物件を斡旋する仕事です。
「賃貸仲介の仕事を通してお客様が暮らす部屋の管理会社とやりとりを重ねるうちに、物件の管理という仕事に興味を覚えるようになり、相談したのが、転職してアセットプランニングで働いていた前職の先輩。それが縁で、管理部門の担当として入社しました」
物件の管理というのは、日々、部屋の点検を行い、例えば劣化した設備などがあれば、オーナーと相談して修理や交換を行ったり、故障などが発生すれば連絡を受けて駆けつけ、対応します。また、部屋を常に良好な状態に保つことで空室が出ないようにすることも大切な仕事となります。
「その管理を中心に賃貸仲介にも携わりながら7年弱。賃貸→管理と経験し、今度は未経験の売買にチャレンジしたいと考えたことが、現在に至る経緯です」
不動産売買の仕事は準備が9割。
多岐にわたる業務を学ぶ日々。
佐藤さんが所属する資産活用本部が扱う業務は多岐にわたります。二世帯で家を建てることになったので、今の住まいを売却したい。郊外にある未利用の所有地を処分したい。中古マンションを購入してリノベーションし、資産として運用したい――。
「そうした売買に加えて、当社ではマンション建設も行っており、その土地を確保するため、遊休地を探すといった業務もあります」
また、売却する敷地の境界を示す表示を確認し、なければ測量を手配したり、所有権を新たな持ち主へと移す登記、権利証の作成等々、さまざまな調査や手続きがともなう仕事でもあるのだそうです。
「土地・建物の不動産売買は、契約に至るまでの準備が9割。覚えなければいけないことが無数にあります」
売買のパターンから諸手続きまで、すべてを学んでいるところと話す佐藤さん。ただ、難しいと言いながら、どこか楽しそうに見えるのは、不動産業界を目指した理由に関係がありそうです。
建築への興味が導いた不動産の世界。
売買のほかマンション建築も勉強中。
建築の分野に興味を抱いていた佐藤さんは、建設・建築関連の技術を教える専門学校へと進みます。けれども、就職が思うように行かなかったこともあり、卒業後は2年間ほどフリーターをしていたそうです。
「のんびり、将来を考えようと思っていたのですが、2年も経つとさすがにまずいぞと(笑)。定職に就かなくてはと思い、ハローワークで仕事探しをするなかで見つけたのが前職の不動産会社でした」
不動産営業という職種名だけで、賃貸仲介という仕事の内容もよくわからないまま入社したのだと告白する佐藤さんですが、そこで扱うのが『住まい』であるということには関心があったと話します。
「抱いていた建築への興味を刺激されて、その仕事に目が向いたという部分もあるかも知れませんね」
現在の仕事は、自ら希望した不動産売買の業務が中心ですが、同じ部門のマンション建設の担当者に同行して現場に赴き、建築の勉強もしているそうです。
この道のプロという姿勢を大切にし、
奥深い不動産売買を極めていきたい。
希望する住まいと出会うことができ、ワクワクしているお客様。鍵を渡す時に見られる、そんなお客様の顔と、お手伝いできたという達成感が、賃貸仲介の思い出として忘れられないと振り返る佐藤さん。
「経験がものをいう世界でしたが、仕事に関して未熟な部分があっても、お客様を前では自信を持って『この道のプロ』という姿勢で対応することを心がけてきました。そうでなければ、お客様を不安にさせてしまいますから」
今の不動産売買の仕事に関しては、まだまだ覚えることばかりという段階ですが、お客様と向き合う時には、賃貸仲介時代と同じような気持ちで望みたいと話します。
「不動産の売買には、一つとして同じものがなく、いつまでも学んでいくことができる仕事だと思います。かつ、決してなくならない仕事。ずっとこの世界でやっていきたいという気持ちです」
そして、真のプロを目指したい。穏やかな表情に、仕事愛がのぞく佐藤さんです。
シゴトのフカボリ
宅地建物取引士(不動産営業)の一日
9:00
出勤後、部内のミーティング
10:00
不動産の情報システムなどによる物件情報の収集
11:00
法務局、市役所などで売買に必要となる書類・資料を入手
12:00
昼休憩
13:00
現地調査
16:00
資料整理、契約書類の作成など
18:00
業務終了、退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
金融電卓
金利計算、ローン計算、預金計算機能などが搭載された金融電卓が必須アイテム。携帯に便利な折りたたみタイプを愛用しています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

「お客様から見ると、1年目でも10年目でも、その道のプロ」。ある人から言われたその言葉に共感し、お客様の前では、安心していただけるよう常にプロ意識を持ってご説明や対応を行うことを心がけています。

株式会社アセットプランニング

札幌市内を中心エリアとして、管理、売買、賃貸、建築からホテル・マンスリーマンションまで、不動産活用を幅広くサポートしています。

住所
北海道札幌市中央区大通西7丁目2番地2
アセットプランニング大通ビル4F
TEL
011-223-2201
URL
https://assetplanning.co.jp

お仕事データ

不動産契約を取りまとめるプロ。
宅地建物取引士
宅地建物取引士とは
不動産契約の内容説明や
締結などを円滑に進める仕事。

宅地建物取引士は一般に「宅建士」として知られています。不動産の売買や賃貸などの契約にまつわる一連の業務を手がけるのが主な仕事です。中でも、契約締結の際に土地や建物の状況、権利関係などの重要事項を記名・説明する業務と、契約書類への記名・押印は宅地建物取引士にしかできない「独占業務」。その他、物件の紹介や内覧、チラシやポスティングなどの広告活動、不動産管理、不動産の活用法についてのアドバイスなど、多彩な仕事を担います。宅地建物取引士は、不動産に関する重要な情報を提供し、適正な取引を担保するプロフェッショナルです。

宅地建物取引士に向いてる人って?
慎重に仕事を進められ、
コミュニケーションや調整が得意な人。

宅地建物取引士は、不動産という高額な取引の重要事項の説明・契約書への記名押印などを担当し、さまざまな法律や権利関係も丹念に調査しなければなりません。そのため、慎重に仕事を進めるスキルが求められます。不動産の専門用語や法律用語を噛み砕きながら、土地や建物を売りたい人・買いたい人、貸したい人・借りたい人をつなげることから、コミュニケーション能力も必要。時にはシビアな交渉もまとめなければならないため、調整力に長けている人も向いています。

宅地建物取引士になるためには

宅地建物取引士になるには、宅建士試験を受けて合格し、資格を取得することが必要。受験資格は特に設けられていないため、高校や専門学校、短大、大学の在学中に試験を受けることもできます。また、ゼネコンやハウスメーカー、不動産会社に就職した後に、資格取得を目指す人も多いようです。試験合格後には、各都道府県に資格を登録することになりますが、宅地建物取引業の実務経験が2年未満の人は「登録実務講習」を受講しなければなりません。その後、「宅地建物取引士証」の交付を受けて、宅地建物取引士のキャリアをスタートさせます。

※宅建士試験については、詳しくは一般財団法人不動産適正取引推進機構のホームページをご確認ください。https://www.retio.or.jp/

ワンポイントアドバイス
不動産と相性の良い
「FP」なども取得してさらなる強みを。

宅地建物取引業者の登録をしている企業は、事務所や店舗において、スタッフの5人に1人以上は宅建士資格保有者を配置するという決まりがあります。そのため、宅地建物取引士のニーズはある程度担保されているといえるでしょう。一方、受験資格が特に設けられていないため、資格保有者が年々増えている傾向です。他の宅地建物取引士と差別化を図るには、個人の資金計画をアドバイスする「ファイナンシャルプランナー(FP)」をはじめ、不動産と相性の良い資格も取得しておくのがオススメです。

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