澤田 美月さん
インタビュー公開日:2023.10.23

ゴルフに関心はなく、
ルールも知りませんでした。
今、ゴルフ人気がジワジワと高まっているのを知っていますか?きっかけは、あのコロナ禍。感染拡大以降、人との接触を避けるための多くのイベントが中止になりましたが、屋外の広いコースでプレーするゴルフは、そもそも「密」と無縁。そこに目を付けゴルフを始めた人たちが、アフターコロナで本格的にプレーを楽しむようになっているのです。
北海道は有名コースが各地に点在するゴルフ場のメッカですが、その中でも「名門」としてファンの羨望を集めるのがザ・ノースカントリーゴルフクラブ(以下、ノースカントリー)です。
「ここで働くまでゴルフにはまったく興味がなく、もちろん、ルールも知りませんでした」と笑うのは、フロントスタッフとして勤務する澤田美月さん。入社のきっかけや、仕事のやりがいを詳しく聞いてみました。
先輩がいる安心感と
接客業への興味から入社を希望。
高校を卒業後、専門学校で観光について学んだ澤田さん。接客業に興味があり、就職先は空港のグランドスタッフや旅行業を考えていました。
「当初はゴルフ場という選択肢はまったくありませんでした。ただ、先生から学校の先輩が何人もノースカントリーで働いていると伺い、それなら安心して働けるのではという気持ちになったんです。また、ゴルフ場の仕事はお客様と長く関わっていけると教わり、それは面白いかもしれないと応募を決めました」
入社後は接客マナーや言葉遣いなどの研修があり、それと並行して、ゴルフの基本やルールを学んでいったそう。
「フロントに配属されてからは、先輩たちにフォローしていただきつつ、見よう見まねで仕事のやり方を覚えていきました。ゴルフですか?正直、ほとんどやりません…。年に一度のスタッフコンペ(大会)には参加しますが、自分にはまったく向いていなくて。趣味はアイドルの追っかけです(苦笑)」
ホテルのフロントに
近いイメージです。
「ゴルフ場のフロントは、ホテルのフロントを想像してもらうと、イメージしやすいと思います。お客様がいらっしゃったら受付の手続きをして、プレーが終わったら料金を精算。ホテルと同じように『チェックイン』『チェックアウト』という言葉を使います」
チェックインからチェックアウトまでの間は、プレー料金の計算をしたり、コンペがある時は、表彰式の準備もフロントスタッフが行なうそう。また、フロント前ではゴルフグッズの販売もしているので、商品を手に取るお客様に声をかけることも多いといいます。
「私がご案内したことで『ネットで買おうと思っていたけど、せっかくだから買っていこう』なんてご購入いただけると、とても嬉しい気持ちになります。フロントの仕事は、特別難しいというわけではありませんが、気を使うことは多いです。特にコンペのスコア計算などは、間違えたら一大事。何度も確認しながら順位表を用意します」
また、ノースカントリーは「名門」と称されるだけあり、お客様の多くは重役や経営者などハイクラス。
「普段なかなか接する機会のない方々とのコミュニケーションは、勉強になることが多いです。うちでは毎年、メンバー限定のゴルフツアーを企画しているのですが、フロントスタッフもツアーに同行するんです。その中で、経営者の方からビジネスについての話を聞いたり、働くことへのアドバイスをもらったり、人生の先輩たちからいろいろな話が聞けるのは、こういう仕事ならではだと感じています」
トーナメント開催時は
お祭りのような盛り上がりです。
ノースカントリーが他のゴルフ場と大きく違うのは、年に一度、「セガサミーカップ」という大規模なトーナメント大会が開催されること。国内で活躍するトップ選手が集結し、優勝を目指して腕を競います。そんなプロのプレーを一目見ようと、道内外のゴルフファンも駆けつけ、2023年大会の来場者数は4日間で8,400人を数えました。
「トーナメントが始まると、普段とは一変して、ゴルフ場全体がお祭りのような雰囲気になります。さまざまなグルメが楽しめる出店があったり、地元の子どもたちのダンスパフォーマンスがあったり。フロントスタッフもノースカントリーのオリジナル商品を販売するお店を出します」
澤田さん自身の楽しみもあるのだとか。「石川遼選手のようなトッププロを間近で見られるのも、トーナメントの楽しさ。フロントスタッフは選手のロッカーの割り振りもします。試合が始まると、それぞれ自分の「推し」を見つけて、応援を楽しんでいます(笑)」
スポーツの感動を
一緒に味わえる面白さがあります。
ノースカントリーのスタッフとなったことで、スポーツに関わる面白さを感じるようになったと、澤田さんは話します。
「もともと興味があった世界ではないですが、この仕事に就いたことで、スポーツに関わるのは面白いと感じるようになりました。一般のお客様から『楽しくプレーできた』と言っていただけるのは嬉しいですし、トーナメントで一流選手が腕を競い、それを見ているファンの方々が熱狂する様子にも感動を覚えます」
ところで、北海道の一般的なゴルフ場は冬季間、クローズになることが多いですが、ノースカントリーは「ノース・スノーランド in 千歳」と名前を変え、スノーモービルや四輪バギー、ソリ遊びが楽しめるレジャー施設として運営します。
「冬場のお客様はファミリーが多く、最近は海外の方が増えています。お子さまたちを迎えるのは夏とは違った大変さがありますが、夏冬で違った刺激が得られるのも、ここで働く魅力だと感じています」
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
電卓
プレー料金の計算やコンペのスコア集計に欠かせない電卓。一打を競うスポーツなので、ミスがないように心がけています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

首を持ち上げて周囲に危険がないか、キョロキョロと見回すのがミーアキャットの特性。フロントの仕事も、視野を広く持ち、周囲に目を向けることが大切なんです。

株式会社セガサミーゴルフエンタテインメント

千歳市にあるザ・ノースカントリーゴルフクラブを運営。ゲームやエンターテインメントで知られるセガサミーグループに属している。

住所
北海道千歳市蘭越26番地
TEL
0123-27-2121
URL
https://www.the-north.co.jp/

お仕事データ

企業や各種施設の「顔」。
受付
受付とは
来客や代表電話などを、
「おもてなし」&「取り次ぎ」。

企業やショールーム、フィットネスクラブといった各種施設でお客様をもてなし、要件に沿ったご案内をするのが受付の仕事。勤務先によって業務内容は異なりますが、来客対応の他、訪問者の情報登録・管理や代表電話の取り次ぎ、会議室の予約、さらに備品管理といった庶務を担うこともあります。受付は来訪者にとって最初に接する人となるため、正しい言葉遣いやビジネスマナーなどのヒューマンスキルが求められます。いわば企業や各種施設を代表する「顔」なのです。

受付に向いてる人って?
礼儀正しく人付き合いが好きで、
物事を迅速に進められるタイプ。

受付は組織を代表する顔となるため、言葉遣いや身だしなみなど正しい礼儀作法が求められます。時には多くの人と接することになるため、人付き合いが好きなタイプにも向いているでしょう。また、来客者を待たせてしまっては不快な思いをさせてしまうことから、担当者に迅速に取り次ぐなど、スピーディーに物事を進めるのが得意な人にも素養があります。

受付になるためには

受付になるために必要な資格や学歴は特にありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、受付を募集する企業や団体に就職するのが一般的な道のりです。ただし、新卒採用の場合は最初から受付を募集するケースは少ない傾向。総務部や管理部に所属した後、適正や希望を見極めて受付に配置されることが多いようです。

ワンポイントアドバイス
ビジネスマナーやホスピタリティを
「秘書」に生かす道のりも!

受付として経験を積んでいくうちに、高いコミュニケーション能力や相手が求めていることを先回りして読み解く力も身に付いていきます。こうしたビジネスマナーやホスピタリティを生かすために秘書検定といった資格を身に付けた上で、秘書へステップアップするという道のりもあるでしょう。また、今後は海外からの来客も視野に入れ、英会話を学んでおくのも有効です。

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