福司酒造株式会社
1919年(大正8年)、初代梁瀬長太郎により、酒類、清涼飲料、雑貨、食品を扱う店として誕生。1922年(大正11年)に「福司」の醸造を開始。以来、100年以上にわたり酒づくりを行っている。近年は若手による新ブランド「五色彩雲(ごしきのくも)」の立ち上げなど、新たな挑戦にも積極的。
酵母や麹、イーストなど微生物の発酵作用を利用して、さまざまな食品や飲み物をつくる人が醸造家。日本酒やビール、ワインといったアルコール類、日本の伝統調味料である醤油や味噌、酢、さらにチーズやヨーグルトなども醸造家が手がるフィールドです。酵母や酵素の種類は多種多彩で、利用する環境によっても醸造の結果は大きく異なります。発酵作用を自ら調整し、おいしさを生み出せるのが大きな魅力。大手製造企業では機械化されていることがほとんどですが、小規模の場合は醸造家がすべての工程に携わることもあるようです。
醸造は発酵過程において気温や湿度、作用時間の違いが出来上がりを左右する世界。わずかな変化を見逃さない観察力と集中力が必要な仕事です。一つの製品を完成させるまでに試行錯誤を繰り返すことから、粘り強さと研究熱心な姿勢も求められます。また、仕込み時期には徹夜に近い作業が続くことも少なくない仕事。自分が手がける食品やお酒に、大きな情熱を傾けられる人が向いているでしょう。
醸造家になるために特別な資格は必要ありません。ただし、微生物の力を利用する仕事のため、生物学や化学、醸造学、バイオテクノロジーといった知識があると就職に有利に働きます。専門学校・短大・大学の醸造や化学にまつわる学科に進むのが一般的なコースです。その後は全国各地の酒造メーカーやワイナリー、食品製造企業に就職。実務を通して一人前に成長していきます。
ここ最近は消費者のライフスタイルが変化し、ニーズも多様化しています。そのため、酒類にしても、チーズをはじめとする乳製品にしても、比較的小規模で個性的な商品を生み出す企業が目立ち始めています。クラフトビール(地ビール)や高品質な調味料の人気も高まっていることから、今後もしばらくはこの傾向が続くはず。こうした醸造所の数が増えれば、醸造家のフィールドも広がっていきます。
ほかにもあります、こんな仕事。