釧路市動物園
1975年(昭和50年)開園。釧路湿原国立公園、阿寒国立公園に隣接し、47.8haという国内最大級の敷地面積を有している。「いのちとふれあい、いのちをつむぐ」を理念に掲げ、タンチョウやシマフクロウなど釧路ならではの動物の飼育、展示を行ってきた。2008年には障がいを持って生まれたアムールトラ「タイガ」と「ココア」の飼育で、日本中から注目を浴びる。
動物園や水族館で動物の飼育や観察、健康管理を行うのが動物飼育員。餌の食べ方はもちろん、歩き方や毛づや、表情から体調を読み取ったり、飼育小屋を掃除したり、動物が快適に暮らせる環境を整えるのが重要です。他にも動物の繁殖や種の保存の研究、入園者への説明、動物の調教などさまざまな仕事に取り組みます。ユニークな展示方法や企画を考え、多くの人に動物の素晴らしさを伝えるのも動物飼育員の役割です。
野生動物はペットとは大きく異なること、動物園は単に飼育するだけではなく、絶滅危惧種の保全や、野生動物の知られざる生態・生理の解明、来園者に対する教育活動など、様々な役割を担っています。そのため、動物が大好きであることは大前提ですが、一方でただ単に動物が好きというだけでは務まらず、生き物や自然の様々な不思議を楽しみ、理解を深めようとする探究心が不可欠です。
また、動物園では様々な動物が飼育されており、その性質も様々。人間の思い通りに動かないことがほとんどなので、我慢強く接する必要もあります。
動物飼育員に必要とされる資格はありません。ただし、多くの人が大学の獣医学科や畜産学科、動物関連の専門学校を卒業し、動物園や水族館、サファリパークなどに就職しています。動物飼育員の求人数はあまり多くなく、定期的に採用を実施しているケースもごく稀です。まずはアルバイトとして働いて人脈を作ったり、こま目に求人情報をチェックするのがオススメです。公立の動物園や水族館で働くためには、地方公務員試験に合格する必要があります。
かつての動物園は檻の中にいる動物を眺めるのが一般的でしたが、「もっと動物に近づきたい」「自然界でどんなふうに暮らしているのか見たい」という声の高まりから、入園者の満足度を高めるために各園が知恵を絞っています。最近では動物の見せ方を工夫したり、入園者が動物とふれあえる場を増やしたり、さまざまな取り組みで入園者を楽しませる傾向にシフト。動物飼育員にもアイデアが求められるようになるでしょう。
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