有限会社 末廣軒
1933年から現北斗市で営業を続ける菓子メーカー。和菓子店、洋菓子店、カフェを運営。個別に対応する勤務時間など、子育て支援にも力を入れる。
パティシエとはフランス語でケーキ職人や菓子職人のこと。日本でもケーキやパイ、ビスケット、ムース、アイスクリームなどの洋菓子を手がける職業の呼び名として定着しています。一口にパティシエといっても、仕事内容は働く場所によってさまざま。小さなスイーツ店では生地づくりからデコレーションまでを一人で担当したり、大きな店舗の場合は「生菓子」「焼き菓子」といった担当部門が決まっていたり、レストランでデザートをつくるパティシエもいれば、ホテルや工場でお菓子づくりと向き合うケースもあります。いずれも洋菓子の主な材料となる小麦粉、バター、砂糖、卵の分量や投入のタイミングを正確に測り、経験と技術を駆使して甘いおいしさを常に一定品質に仕上げるのが使命です。
お菓子づくりやスイーツが好きなことは当然の素養。加えて、レシピに沿って「計量」や「焼き時間」など同じ作業を毎日コツコツと続けられることが求められます。また、パティシエは立ち仕事な上、重い材料を運んだり、単純作業を繰り返したりするため、体力と忍耐強さも必要。スイーツはおいしさだけでなく、装飾や盛りつけといった見栄えの良さも評価につながることから、美しいものにふれてセンスを磨く努力も不可欠です。
パティシエとして働くために特別な資格は必要ありません。一般的には調理師専門学校や製菓専門学校などで基礎となる技術や知識を学び、卒業後に洋菓子店やレストランに就職するケースが多いでしょう。一方、未経験者を採用しているスイーツ専門店にアルバイトや契約社員として入社し、実践を通して技術を身につける人も少なくありません。パティシエとして多くの店舗を渡り歩き、さまざまな知識や技術を吸収した後に独立を目指す道もあります。
ここ最近は安全・安心な食材を使ったオーガニックの焼き菓子や男性をターゲットにしたケーキなど、オリジナリティを打ち出すスイーツ専門店も増えています。また、アットホームなカフェ形態でケーキを提供したり、店舗が休日の時に料理教室を開いたり、パティシエの活躍の場は広がっている傾向です。インターネットを使った「お取り寄せ」で売上アップを狙うなど、ビジネスの手法も拡大しています。今後、パティシエを目指す人にとって、スイーツ業界はますます面白いものに映ることでしょう。
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