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信用組合職員_霍田 麻由さん
インタビュー公開日:2025.06.23

金融の堅いイメージとは異なり、
あたたかく柔らかい雰囲気でした。
金融業界の中で「銀行」とも「信用金庫」とも立場が少し違う「信用組合」。「信用組合」は、同じ地域に暮らす人や、同じ業界・職種で働く人たちがお互いに助け合うことを目的とした金融機関です。地域に寄り添った、きめ細やかなサービスを心がけており、”超地域密着型”の仕事です。
「私はもともとウエディング業界を夢見ていましたが、ゼミの先生から『今後の人口減に伴ってニーズが安定しないかもしれない』とアドバイスを受け、別の道を探すようになったんです」
こう語るのは札幌中央信用組合の職員、霍田麻由さん。改めて自分を見つめ直した結果、土日祝日が休みで残業の少ない環境を求めていることに気づいて金融業界を視野に入れました。
「金融機関の企業説明会にいくつか参加したところ、札幌中央信用組合はあたたかく柔らかな雰囲気でした。私は働く雰囲気も重視していましたし、ガチガチに縛られるのが苦手なタイプ。ここなら性格的にもピッタリ合いそうですし、転勤があっても札幌市内だけというのも魅力的でした」
お客様との距離感の近さは、
信用組合ならではです。
札幌中央信用組合では内定者向けの研修があり、入組(にゅうそ:一般企業の入社)までにビジネスマナーや敬語の使い方を教わる他、金融機関には欠かせない「お札の数え方」を徹底的に学びます。
「私も最初は苦戦しましたが、コツをつかんでからはすんなり上達しました。器用さよりも練習量が問われると思います」
入組式の後、1週間ほどの研修を受け、霍田さんは北郷支店の窓口業務に配属されました。先輩方からはお金を入出金する機械の使い方や伝票の確認方法、書類の場所などを丁寧に教わり、メモを自分なりの「虎の巻」として書き溜めていったそうです。
「窓口のオペレーション自体は、金額さえ間違えなければさほど難しくはありません。ただ、書類の書き方や本人確認をする条件、どこに印鑑が必要か、など覚えることは本当に多いです。接客する上でお客様とお話しする内容は先輩の見よう見まねで経験を積みました。当組合の顧客は常連さんが多く、やさしい方ばかりなので、3年ほど経ったころには恋愛のアドバイスをいただくほど仲良くなったケースも(笑)。この距離感の近さは信用組合ならではです」
総務部への異動は、
ほぼ社内転職でした(笑)。
信用組合を含む金融機関は、異動や転勤がつきもの。霍田さんは北郷支店の窓口の中でも持ち場をシフトしながら、2021年に総務部に異動することになりました。
「総務部の中でも採用関連の業務を中心に担うことになりました。私は学生さんと年齢も近いですし、これまで女性の採用担当がいなかったことも後押しになったのかもしれません。ただ、窓口業務とはまったく異なる仕事内容なので、ほぼ転職したようなもの(笑)。体系だったマニュアルもなかったため、まさにゼロからのスタートでした」
当初は上司と一緒に企業説明会に足を運び、窓口業務について学生の前で説明したという霍田さん。その回数を重ねながら、説明用の資料を若い世代に分かりやすくなるよう改善したり、次の担当者が困らないよう、どの時期に何を行うかマニュアルを作成したり、少しずつ採用業務の土台を築いていきました。
「その後、合同説明会の日程調整や応募者への連絡・フォローアップ、質問への対応など、少しずつ仕事の幅を広げていきました」
総務部に異動してからも
ワークライフバランスはバッチリ!
現在、霍田さんは新卒採用の企業説明会や応募者との連絡、採用試験(面接)といった業務の他、インターンシップの受け入れや内定者研修、各種研修計画の策定・管理・報告、人事考課(職員のスキルや勤務態度などの評価)など人事や研修のフィールドまでも担っています。
「採用関連の業務で学生さんと話すのも楽しいですし、企業説明会などで自分の経験を踏まえた上でお客様とのやり取りや当組合の雰囲気を伝えるのも面白みがあります。窓口業務でお客様とお話しするのも充実感がありましたが、例えば2024年度には新卒職員を5名採用できたことなどにやりがいを感じるようになりました」
霍田さんのお話を伺っているとマルチに活躍している一方で、とっても忙しそう。就活時に大きなポイントだった「残業」はしているのでしょうか?
「いえいえ、ほとんどありません。時間がかかる業務を先に済ませるなど、自分で仕事の組み立てができるので窓口業務と変わらずプライベートも充実。全職員に与えられる長期休暇もしっかりと休めるので、部署が違ってもワークライフバランスは整っています」
当組合を選んでもらい、
働き続けてくれるのがやりがい!
霍田さんは、採用関連の業務で札幌中央信用組合の魅力を発信する際、「ワークライフバランスが整っていること」「転勤があっても勤務地は札幌市内」「柔らかな雰囲気」といったポイントを押し出しているそうです。自身が感じた魅力をキチンと伝えることがリアリティにつながると考えています。
「業務については細かく説明してもイメージしにくいと思うので、『為替というと難しそうですが、振り込みもその一つです』というように噛み砕いて伝えています」
また、地域のお祭りに参加したり、お客様とボーリング大会に参加したり、エリアとのつながりの強さに興味を持ってもらえるケースも少なくないそうです。
「世の中の多くの企業から、当組合を選んでもらい、そして長く働き続けてくれることが一番のやりがいです。良い人材を採用して活躍してもらうことが、ひいては地域やお客様の課題を金融で解決することにつながりますからね」
霍田さんに今後の目標を尋ねると、「最近力を入れているSNSの運用を強化したり、後進のためのマニュアルを作ったり、まだまだやりたいことがあるんです」と力強い眼差しを向けてくれました。
シゴトのフカボリ
信用組合職員の一日
8:30
出勤/メールチェック
9:00
企業説明会の予約・キャンセル対応
10:00
面接書類の確認・企業説明会の資料作成
13:00
昼休み
13:45
メールチェック
14:00
SNS運用
15:00
企業説明会の準備
16:00
研修準備・書類作成
17:15
退勤

シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

札幌中央信用組合ではお客様の夢や希望を伺い、できる限り寄り添うスタンスが大切。その上で、お金を「借りる」「貯める」といったサービスによって、そのお手伝いをしています。お客様との距離が近い地域密着型の金融機関だからこそ、「寄り添う距離」も近いのです。

札幌中央信用組合

本店を含め、札幌市内に14の店舗を展開。営業区域は札幌市、小樽市、江別市、岩見沢市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村。昭和28年に設立以来、地域の中小企業や個人の組合員に役立つサービスを届ける他、社会福祉活動や献血活動なども積極的に実施。

住所
北海道札幌市中央区南2条西2丁目12番地
TEL
011-231-8136
URL
https://www.sa-chushin.shinkumi.jp/

お仕事データ

お金の取り引きをサポート!
銀行員
銀行員とは
社会のお金の流れを
支える仕事。

金融業界の代表的な職業が銀行員。その三大業務が「預金業務」「貸し付け業務」「為替業務」です。預金業務はお客様のお金を預かる仕事。貸し付け業務は資金を必要としている企業や個人に利息をつけてお金を貸すこと。事業拡大や住宅を建てる際の資金繰りを支えます。為替業務は振り込みや送金、手形の発行、外国の通貨や債券を売買するディーリングです。銀行員はメガバンクや地方銀行、信用金庫・信用組合、ネット銀行などで、社会のお金の流れを支えています。

銀行員に向いてる人って?
真面目で几帳面、
そして信頼される人柄が大切。

銀行員はお客様の大切なお金を預かり、運用するのが仕事。書類の記入や確認は数字の正確性を徹底的にチェックしなければいけません。そのため、真面目で几帳面な人は向いているといえます。企業の経営状態をチェックしてお金を貸し付けることもあるので、経営や経済の知識があることは強みになるでしょう。また、サービス業の側面もあることから、人当たりがよく、信頼される人柄が求められます。

銀行員になるためには

銀行員を目指すのに特別な資格は必要ありません。総合職の場合は、大学を卒業し、新卒で就職試験に合格するのが一般的なコースです。一般職(事務職)は専門学校・高校卒でエントリーできるケースもあります。銀行員には金融や経済、不動産などの知識が必要になるため、経済学部や商学部、法学部の出身者が多いようです。また、簿記やファイナンシャルプランナーといった資格を持っているとPR材料になります。

ワンポイントアドバイス
銀行の種類は多種多彩。
最近は「ネット銀行」も注目株!

日本の中央銀行と呼ばれるのが「日本銀行」。国内で唯一紙幣を発行でき、税金や国債のお金を預かって公共事業や公務員の給与などに使っています。「都市銀行」は大都市に本店を構えて全国に支店を展開している銀行。各都道府県に本店を持ち、地域経済を支えているのが「地方銀行」です。「信用金庫」や「信用組合」は、地域の発展を目的とした金融機関で、より公共性の高い組織といわれています。ここ最近はインターネット支店の口座を開設することで、より簡単に預け入れや引き出しができる「ネット銀行」も注目を集めています。