人の爪や手を、さまざまな専門技術で美しく整える仕事。具体的には美容と健康を保つためのネイルケアや最近流行のジェルネイル、いろいろなデザインを描くネイルアートといった施術を行います。カラーリングやつけ爪づくりのほか、甘皮の処理や角質の除去、爪への栄養補給なども守備範囲。最近は立体的なデザインを施す「3Dアート」や「ラインストーン」などで華やかなデコレーションに仕上げるなど、常に新しい技術が生まれる業界です。事前のハンドケアやヒアリングをした上で、お客様が求める美しい爪を作り出します。
ネイルは日々進化し、トレンドも変わり続けます。ネイリストになってからも練習をして技術を磨き続けることが欠かせず、業界情報にアンテナを張って研究を重ねることも大切。雑誌などに目を通してファッションの感度を高めると良いでしょう。また、コツコツと細かい作業も多いので、集中力が高い人も向いています。「どのようなイメージか」「どんなデザインにしたいのか」といった要望を聞かなければならないので、コミュニケーション能力も必要です。
ネイリストには国家資格がありません。その気になればネイルサロンで働きながら技術を習得できますが、専門学校やネイルスクール、通信講座などで基礎知識を学ぶのが一般的なルート。就職の際には「ネイリスト技能検定」を取得しておくと、一定以上の力量があると認められることが多いようです。今ではサロンメニューの多くがジェルネイルとなっていることから、「JNAジェルネイル技能検定試験」を取るのもオススメ。
「ネイリスト技能検定」については、日本ネイリスト検定試験センターのホームページをご確認ください。http://www.nail-kentei.or.jp/
ネイリストは比較的独立がしやすい職業だといわれています。飲食店などに比べて設備にお金がかからず、最低限の施術スペースがあれば営業が可能だからです。最初はマンションの一室を借りて開業する人も少なくありません。独立して固定客さえつかめば、営業時間や休日などを自由に選べる働き方が手に入るところも魅力的。ただし、人気をキープするには確かな技術を身につけ、常に新しいデザインを提案する努力が必要なのはいうまでもありません。