ドローンを操縦して空撮や測量、点検作業などを行う専門家。建設現場の進捗確認、農地の生育状況チェック、災害時の被害状況調査など、地上からでは難しい作業を空から効率的に行います。高度な操縦技術はもちろん、撮影技術やデータ解析などを駆使。ドローンの活用範囲は拡大しており、例えば、物流分野では配送業務など新たなサービスを視野に入れています。2022年12月に施行された改正航空法により、無人航空機操縦者技能証明制度が開始され、より高度な飛行にも対応可能となりました。新たな視点から課題解決や価値創造に貢献するのがドローンパイロットの仕事です。
ドローンパイロットは高価な機器を扱い、時に危険を伴う作業を行うため、冷静さと細心の注意力が不可欠です。同時に、クライアントのニーズを理解し、空からの新しい視点で価値を生み出す創造力も求められます。技術の進歩が速い分野のため、常に学び続ける姿勢も大切。また、撮影データの加工や報告書作成なども行うため、PCスキルも必要です。チームで作業することも多いので、コミュニケーション能力も重要なスキルの一つです。
ドローンパイロットとして働くためには、まず民間の教習所や専門学校などで基本的な操縦技術と知識を習得します。さらに、用途に応じて写真測量技士や測量士、電気工事士などの資格があると有利です。より高度な飛行を行うには、無人航空機操縦者技能証明(国家ライセンス)の取得が必要になる場合もあります。大学や専門学校でドローン技術を学ぶコースもありますが、他分野からの転職組も多いのが特徴。実際の現場経験を積むことが重要で、建設会社や測量会社、空撮会社などに就職したり、フリーランスとして活動したりするのが一般的です。また、ドローンの販売、メンテナンスやインストラクターとして働く専門の会社もあります。
ドローンパイロットの活躍の場は実に多様です。建設、農業、防災、環境調査、エンターテインメントなど、様々な分野でニーズが高まっています。無人航空機操縦者技能証明制度の開始により、今後はより高度な飛行も可能となり、新たな事業が生まれることが期待されます。「都市開発に貢献したい」「農業の効率化をサポートしたい」「美しい映像で感動を届けたい」など、自分の興味や専門性を活かせる分野を選べるのも魅力です。また、技術革新が進む分野だけに、新しいサービスや活用法を自ら開発していくチャンスも多いでしょう。