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斉藤 千絵さん
インタビュー公開日:2018.07.19

地元住民との距離が近い、
地方紙に魅力を感じました!
私たちにとって「どうしん」の愛称でおなじみの北海道新聞。身近な情報をつぶさに拾い上げ、魅力あふれる記事を届けている記者の一人が斉藤千絵さんです。新聞記者というと取材現場にアグレッシブに飛び込むイメージ。けれど、彼女の笑顔はとっても柔和です。
「確かに新聞記者って強気でコワいんじゃないかと私も思っていました(笑)。でも、大学生のころ、フリージャーナリストの授業を受けた時にイメージが一変したんです。『困っている人や社会的に声をあげにくい人に寄り添うことが新聞記者の務め』と聞いて、自分もトライしてみたいなって」
斉藤さんが就職活動で狙いを絞ったのは地方紙。全国紙に比べて地元住民との距離が近く、地に足の着いた情報を扱えると感じたそうです。
「中でも北海道新聞社は 取材範囲が広大なだけに支社・支局の数が段違い。拠点は50以上ありますから、そのマチを十分に掘り下げた記事が書けると考えました」
初めて書いた記事は、
先輩の赤ペンで真っ赤に(笑)。
斉藤さんは8年ほど前に北海道新聞社に入社。最初は本社に配属され、札幌エリアの話題を集める「札幌圏」の記者を担当しました。インタビューのコツや記事の書き方はどのように習ったのでしょう?
「新人は約20日間の研修で質問の仕方や記事の書き方、写真の取り方を学んでから現場デビューします。ただ仕事は現場で学ぶことがたくさんあります。私も研修後、初日から早速、取材に出ました」
記者人生の幕開けとなった取材は札幌市内の写真展。何を聞いたら良いのかも分からず、頭が真っ白になりながらも手探りで質問をぶつけました。
「先輩記者に原稿をチェックしてもらったら…もちろんダメダメ。だけど、文章の構成や必要な内容をこと細かく教わりながら赤ペンを入れてもらいました。私が書いた記事が跡形もないくらい直されたんですが(苦笑)」
自分の感性が記事になる
という点も魅力です。
斉藤さんの職場では2週間に一度のペースで企画会議が開かれます。全国的なニュースに関連する記事はもちろん、裁判所や警察といった各チームの記者が持ち寄ったネタからキャップ(リーダー)が紙面構成を考えるそうです。
「私たち記者は9時ごろに出社して10時には取材に出かけます。例えば行政のニュースリリースのほか、キーマンとなりそうな方と雑談を交わす中から、読者が興味をひかれる内容やニュースの種を見つけることもあります。まだ世に出ていない情報を掘り起こすのも記者の役割ですから」
なるほど、紙面に穴を開けないためにも人とのつながりや問題提起の視点を常日ごろ持っておくことが大切なのですね。
「食事したお店がネタになるかもしれない…と私生活でも仕事のことをつい考えがち。反面、自分がピンときたことが記事になり得るなど感性を生かせるところが魅力です」
取材対象者の気持ちに配慮し、
とことん耳を傾けるのが大切。
札幌や旭川といった大きな都市では、市役所や警察といった部門ごとに担当記者が決まっています。一方、斉藤さんが数年前に所属していた千歳支局は記者が4人と少数精鋭。チームに分かれているわけではなく、取材対象は事件の被害者や行政関係者、農家、会社社長、幼稚園など幅広かったといいます。
「いずれもその人の訴えたいことや人柄を引き出すのが大切。まずはどんな気持ちで取材に応じてくれているのか想像し、相手にとことん寄り添ってお話しいただいています。結論ありきで取材しないように心がけています」
千歳を中心とする地元の人々と日々やり取りを重ね、記事を作り上げていくのは斉藤さんの理想の仕事。手応えも充実感も一杯だと笑顔が弾けます。
「マチの方々と膝を突き合わせ、一緒になって新聞を仕上げているという感覚。そうして記事への反応をいただくと、記者冥利に尽きますね」
100%の正解がないからこそ、
面白みが大きい仕事です。
現在、斉藤さんは本社の「遊軍」と呼ばれるチームで社会問題や災害の現場などを取材するほか、アイヌ民族の担当として文化伝承活動や人権問題も深掘りします。
「記事を書くだけでなく特集を考えることもあります。例えば、私が千歳時代に中心に携わった地域版の戦後70年企画。単に戦争体験を伝えるのではなく、今につながる問題提起をしたいと、一般の方に『あなたにとっての平和』は?と尋ねました。戦争の悲惨さや平和の尊さを改めて考えるきっかけになればと思って」
ネタ不足や締切に悩まされ、時には火災現場に急行するなど、記者の仕事はラクではないようです。けれど、斉藤さんを見ていると毎日が楽しそうに映ります。
「自分の視点を大切に記事を書けますし、素敵な先輩方が私のネタを形にするためにアドバイスも送ってくれます。100%の正解はないけれど、より良い記事を届けようと考え続けられるのがこの仕事の面白みです!」
シゴトのフカボリ
新聞記者の一日
9:00
出勤
10:00
取材
12:00
原稿の執筆
13:30
昼食
15:00
取材
17:00
原稿の執筆/翌日の準備
20:00
退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
新聞記者の必須アイテム
ノートや筆記用具、ボイスレコーダーは肌身離さず持ち歩いています。事故現場の測量をするメジャーや暗い場所での取材用にライトも準備。記事はノートパソコンで執筆し、原稿の締め切りが近いときは『屋外で』執筆することもあります。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

地方紙の新聞記者は地域の人と深くお付き合いし、意外な一面やハッとさせられる声に出会える面白い職業。働き方は個人の裁量に任せられる部分も大きいので、私のように結婚しても仕事を続けている女性も少なくありません。興味のある方は、ぜひトライしてみてください♪

株式会社北海道新聞社

1942年の創刊以来、道内はもちろん国内外の情報をいち早く正確に伝えることで道民に愛される新聞として定着。ローカルとグローバルな視点を併せ持ち、道内外、海外にまで及ぶ分厚い取材網をフルに連動させることが道新流ジャーナリズム。出版やウェブニュース、グループ傘下にテレビ、ラジオなども抱える北海道の総合メディア企業。

住所
北海道札幌市中央区大通西3丁目6
TEL
011-221-2111
URL
https://www.hokkaido-np.co.jp/

お仕事データ

つぶさな取材で記事を執筆!
新聞記者
新聞記者とは
関係者や専門家からもネタを拾い、
地道な取材活動から記事を作成。

新聞の記事となる情報を取材し、執筆するのが主な仕事。経済、社会、国際、スポーツ、生活情報などのセクションに分かれ、市政や警察といった記者クラブの発表を受けるだけでなく、関係者に話を聞いたり、専門家から独自ネタを拾い出したり、地道な取材活動から記事を書き上げています。担当記者の取材原稿は、各セクションの編集責任者がチェック。編成部記者が、原稿を整理・編集し、さらに校閲部員が言葉遣いや誤字を点検して、新聞記事が出来上がります。

新聞記者に向いてる人って?
情報を引き出すコミュニケーション能力と
人を惹きつける文章力が大切。

さまざまな人と接して情報を引き出すことが新聞記者の基本。そのため、コミュニケーション能力が必須です。政治や経済、芸能まで多彩な分野の記事を扱うことから、幅広い知識や教養も求められます。また、分かりやすく簡潔な原稿を短時間で書くための情報整理力や、言葉一つで読者の気持ちを惹きつける文章力も大切。社会を見る自分なりの視点やフットワークが軽いことも素養です。

新聞記者になるためには

新聞記者になるための特別な資格はありませんが、幅広い知識や教養、文章力が必要なことから、多くの新聞社では大卒者を対象に採用試験を実施。記事を書くという点から文系学部出身者が有利だと思われがちですが、科学や工学といった分野の取材には専門知識が求められるため、理系学部出身者の採用も増えているようです。日ごろから社会に目を向け、自分なりの視点を養うのが大切です。

ワンポイントアドバイス
新聞記者の働き方とは?

取材記者の場合、朝は自宅から直接取材先に向かうケースが多いようです。夜に会社社長の自宅を訪ねて話を聞いたり、朝早くから政治家を直撃したり、いわゆる「夜討ち朝駆け(深夜や早朝に直撃取材する)」や張り込みも日常茶飯事。不規則な生活になりがちなことから、体力、精神力ともにタフであることが求められます。一方、校閲や紙面整理などの内勤記者は、勤務時間帯が決まっていることから生活のリズムは規則的です。休日については、最近では週休二日制が多く、取材記者も内勤記者も交代で休みを取っています。