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田名辺 祥子さん
インタビュー公開日:2019.05.28

子どものころの夢は
ケーキ屋さんでした(笑)
札幌市営地下鉄の乗客数は、一日に60万人※以上!早朝から深夜まで、3路線合わせて1日およそ1000本の列車が運行し、札幌市内の交通の要として市民の暮らしを支えています。そんな札幌市営地下鉄の運転士を務めているのが田名辺祥子さん。札幌市交通局にも数人しかいない女性運転士の一人であり、キャリアは既に6年目。現在は東豊線の運行に携わっています。
「女性運転士というと、子どものころから鉄道が大好きな女の子だったと思われがちなのですが、実は鉄道とは縁のない幼少期でした。子どもの頃の夢はケーキ屋さんになることでしたし(笑)。就職活動中に縁あって札幌市交通局から内定を頂き、今の仕事に携わっていますが、自分が地下鉄の運転士になるとは以前は夢にも思っていませんでした」

※札幌の都市交通データブック(H29年度)より
地下鉄運転士の仕事とは。
札幌市内で生活をしていると地下鉄に乗る機会は多く、たびたび運転士さんも見かけますが、その仕事を詳しく知る機会は少ないもの。というわけで、田名辺さんに地下鉄運転士の仕事について解説してもらいました。
「まず、地下鉄の運行に携わる職員には2種類あり、地下鉄の車両を操縦する『運転士』と駅の事務所で働いていたり、ホームでアナウンスを行う『駅員』がいます。同じような制服を着ていますが、それぞれ業務が異なります」
車椅子の乗客を手助けしたりするのも駅員の役割で、運転士である田名辺さんの仕事は電車の操縦に特化。まさに、プロフェッショナルだということです。
「東豊線は豊水すすきの駅で運転士が交代することになっています。そこから終着駅まで運行し、折り返して反対側の終着駅まで運行。さらに折り返して豊水すすきの駅に戻ってくるまでを1本とすると、一日の勤務で乗務する列車は7~8本になります。地下鉄に乗務する行程は仕業表というものに記載されていて、私たちが出勤すると、まず仕業表で何時に発車する列車に乗務するかを確認するんです」
万が一に備える
スタンバイ勤務も。
地下鉄運転士の勤務形態は大きく分けて、日勤と泊まり勤務の2パターン。
「日勤は朝から夕方まで8時間半の勤務。泊まり勤務は午後から終電まで乗務し、始発駅にある仮眠室で仮眠を取って、始発から昼頃まで乗務します。出勤時間は日によって異なるシフト制です。休みは週に2日あり、基本的に連休です」
さらに地下鉄の運転士には、万が一に備えるための代理勤務が当番制で設定されているのだそう。
「例えば運転士が勤務中に急に乗務できなくなったとしても、地下鉄の運行を止めるわけにはいきません。そのため、各路線で一人ずつ予備の運転士が当番制でスタンバイしているんです。万が一に備える地下鉄ならではの勤務体系ですね」
自動運転だけれど
手動の訓練も欠かせません!
現在の札幌市営地下鉄は、全ての路線でホーム柵が設置されており、運転士が一人で乗務するワンマン運行を行っています。
「ですが、私が入局した当時は東豊線だけワンマン化されておらず、車掌と運転士の2名で運行をしていました。そのため私は入局してすぐに交通局の教習所で車掌になるための教習を受け、3年間は車掌として勤務。その後、改めて運転士になるための教習を受け、運転士としてデビューしました。教習所ではシュミレーターを使用して基本的な技術を学び、その後、指導員に付いて実地での訓練を重ねました」
札幌市営地下鉄では列車の運行はすべてコンピュータ管理されていて、発車ボタンを押すと自動で走り出し、次の駅の停止位置で止まるようにプログラムされています。
「とはいえ、すべてを機械任せにしているわけではないんです。自然災害など万一の事態には手動で運転しなければなりませんし、そのために普段から運転訓練を行い技術向上に努めています。乗客の方々が気付くことはないと思いますが、運転席には手動運転に切り替えるスイッチが付いていて、手動運転の訓練を行っているんです」
お客様の安心を守ることが
運転士の使命なんです。
列車を走らせるだけなら機械任せでも問題ないかもしれません。しかし、災害が起きた際に乗客を安心させるようなアナウンスしたり、列車から緊急脱出したりするような事態になれば、運転士の存在が不可欠だと言う田名辺さん。
「そのために私たちは非常事態の対応なども定期的に訓練をしています。さまざまな可能性を想定しながら、お客様を安全確実に輸送する使命感を感じられるのがこの仕事のやりがいですね。運転士としての経験を重ねた後は、交通局の運営に関わる仕事にもチャレンジして、女性が活躍する場も広げていけたらと思っているんです」
シゴトのフカボリ
地下鉄運転士の一日
6:30
出勤
6:45
点呼、アルコールチェック
7:00
乗務開始
9:30
休憩
11:00
手動運転訓練
13:00
昼休み
14:45
退勤点呼
15:00
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

どんなことに対しても自分が成長していくためには試行錯誤が不可欠!失敗を恐れずチャレンジする気持ちが大切です。

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
鉄道時計
地下鉄を出庫させる際、運転士に貸与される鉄道時計です。時刻表通りの正確な運行には不可欠なアイテム。運転席にはこの時計を置く専用の台があるんですよ!

札幌市交通局

札幌市民の足となっている地下鉄(南北線、東西線、東豊線)と路面電車の運営を担当。各種キャンペーンやスタンプラリーなどのイベント企画も行っています。

住所
北海道札幌市厚別区大谷地東2丁目4-1
URL
https://www.city.sapporo.jp/st/

お仕事データ

子どもたちのあこがれ!
電車運転士
電車運転士とは
安全、正確に電車を運行!

JRや地下鉄などの電車に乗務し、車輌の操縦と運行に携わります。地下鉄は全国的にワンマン運行が多く、運転士が発車時の安全確認やドア開閉など車掌の業務も兼ねています。火災や自然災害等の非常事態には乗客の安全確保や避難誘導を行うなど、人命にも関わる責任の大きな仕事です。

電車運転士に向いている人って?
運転技術を高める向上心が大切。

乗客の安全と正確な運行を行うために責任感が必要なことはもちろんですが、普段とは違う異常に気がついたり、危険を回避したりする、注意力が求められる仕事です。運転には高い技術が求められるため、常にスキルアップを目指す向上心も欠かせません。

電車運転士になるためには?

鉄道会社に入社するか、札幌市であれば交通局に入局することが運転士になる第一歩となります。運転士として働くには「動力車操縦者運転免許」という国家資格が必要になり、筆記試験や身体検査、技能試験などが行われます。試験は20歳以上であれば受験できますが、技能試験があるため鉄道会社や交通局が運営する養成所で教習を受けてから免許を取得するという流れが一般的です。

ワンポイントアドバイス
北海道新幹線の運転も夢じゃない!

電車運転士には子供のころから電車が好きという人が少なくありません。大好きな電車を運転できるのはそういう人にとって、大きな魅力となるはずです。電車運転士の花形と言えば、やはり新幹線の運転士!技術と経験を積み、「新幹線電気車運転免許」の資格を得ることで北海道新幹線を運転することも夢ではありません。
最近は各鉄道会社や公営交通で女性の運転士も増えており、女性の新幹線運転士も活躍しています。