佐々木 茜さん
インタビュー公開日:2019.08.09

お菓子作りが好き、お店が好き!
思いを伝えて採用に。
ショーウィンドーに並ぶ、見ているだけでワクワクするようなカラフルなケーキ。もりもとのお店で働く佐々木茜さんは、日々そんなケーキを作っています。
釧路出身の佐々木さん、実家の近くにはもりもとのお店はありませんでしたが、お土産で時々もらえるお菓子が大好きだったといいます。自分で作るのも好きで、中学生の時に友達の誕生日祝いにシュークリームを作ったのが最初だったとか。「とても上手にできたんです。喜んでもらえてうれしかったですね」
その後、自然と将来の進路に洋菓子製造を考えるように。製菓の専門学校に進み、就職時の面接ではもりもとに対する熱い思いを伝え、採用になりました。
店での仕事は、早くて正確に。
どちらが欠けてもダメなんです。
現在はお店の厨房で、ケーキのデコレーションなどの仕上げ作業を担当。現場では、学校で学んできた基本の技術以外に、臨機応変な対応が求められます。「ホールのデコレーションケーキを切ってほしい、上に載せるイチゴの量を別料金で増やしてほしいなどの要望にも、柔軟に対応します」
お店では、お客様が安心して食べられるように、たくさんのケーキをいつも高い品質で作ることが求められます。入社後、最初に仕事を教わった上司からは、「仕事は早くて正確に」と教わりました。「早いだけでは、いつも安定して同じものは作れない。正確なだけでは、円滑に回らない。今もずっと意識しています」
北海道の美味しい素材で、
商品開発にも挑戦!
新商品開発の担当が回ってくることもあります。過去の商品を見ながら試作を重ね、全店舗で無理なく同じように作れる飾り付けを考えます。佐々木さんも、上司からアドバイスをもらいながら「仁木町さくらんぼのショートケーキ」を開発。(現在は販売終了)お客様の「おいしかった」という声が何よりうれしかったといいます。
もりもとでは、本社のある千歳市などと包括連携協定を結んでおり、地域活性化のため様々な取り組みをしています。その地域でとれる材料も仕入れていて、仁木町のさくらんぼもそのひとつ。「バターや生クリーム、小豆なども北海道産にこだわっています。北海道は果物や乳製品などケーキの材料が豊富なので、ケーキもとてもおいしいです!」
出産し、育休を経て職場復帰。
子育てとの両立頑張っています!
2018年に出産した佐々木さん。産前産後休暇と、育児休業を取得しました。「総務人事部が丁寧にサポートしてくれて、活用できる制度を調べてくれました。店でも、つわりで辛い時や、臨月に近くなりお腹が張ってきた時は無理をしないように上司が優しく配慮してくれて、ここで働けて良かったと思いました」
子どもを保育所に入れる関係で、区切りの良い4月から産後5カ月で職場復帰(会社の制度では1年間育児休業取得が可能)。夫と協力し、仲間のサポートも得て育児と仕事の両立に奮闘しています。
この仕事の醍醐味は、
お客様の喜ぶ顔が見られること。
洋菓子製造の仕事に向いている人はどんな人?と尋ねると、「まず、お菓子作りが好きなこと。そして、自分が作ったものを食べてもらえることをうれしく感じられることですね。お客様とじかに接する機会は多くはないですが、ウインドー越しに喜んでいる顔を見て、いつもやりがいを感じています」
今後、キャリアを積んでいくと、店舗の管理や商品開発に関わっていく管理職への道があります。佐々木さんも、今後は自分の成長とともに、「自分の店舗だけでなく他の店にも視野を広げ、全店で安定して商品を出すために動いていけたら」と目標を語ってくれました。
シゴトのフカボリ
洋菓子製造の一日
8:00
中番出勤
予算をもとに、1日の製造数を確定
仕込み
9:00
開店、製造作業
13:00
昼休み
14:00
在庫状況を確認の上、製造作業
翌日の準備、仕込み、発注
17:00
退勤

シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

仕事は、自分自身が楽しめなければ続けていけません。お菓子は作ってみると楽しいですし、楽しむことができれば技術も身についていきますよ!

株式会社もりもと

北海道の素材を生かした、おいしくて買いやすい和菓子、洋菓子、ケーキ、パンを製造。千歳・札幌を中心に全道各地で店舗を展開しています。

住所
北海道千歳市千代田町4丁目12番地1(本店)
TEL
0123-23-4181
URL
https://www.haskapp.co.jp

お仕事データ

スイーツづくりの専門家!
パティシエ
パティシエとは
経験と技術を駆使して、
甘いおいしさを常に一定の品質に!

パティシエとはフランス語でケーキ職人や菓子職人のこと。日本でもケーキやパイ、ビスケット、ムース、アイスクリームなどの洋菓子を手がける職業の呼び名として定着しています。一口にパティシエといっても、仕事内容は働く場所によってさまざま。小さなスイーツ店では生地づくりからデコレーションまでを一人で担当したり、大きな店舗の場合は「生菓子」「焼き菓子」といった担当部門が決まっていたり、レストランでデザートをつくるパティシエもいれば、ホテルや工場でお菓子づくりと向き合うケースもあります。いずれも洋菓子の主な材料となる小麦粉、バター、砂糖、卵の分量や投入のタイミングを正確に測り、経験と技術を駆使して甘いおいしさを常に一定品質に仕上げるのが使命です。

パティシエに向いてる人って?
同じ作業をコツコツ続ける忍耐力や
美的センスを磨く努力が求められます。

お菓子づくりやスイーツが好きなことは当然の素養。加えて、レシピに沿って「計量」や「焼き時間」など同じ作業を毎日コツコツと続けられることが求められます。また、パティシエは立ち仕事な上、重い材料を運んだり、単純作業を繰り返したりするため、体力と忍耐強さも必要。スイーツはおいしさだけでなく、装飾や盛りつけといった見栄えの良さも評価につながることから、美しいものにふれてセンスを磨く努力も不可欠です。

パティシエなるためには

パティシエとして働くために特別な資格は必要ありません。一般的には調理師専門学校や製菓専門学校などで基礎となる技術や知識を学び、卒業後に洋菓子店やレストランに就職するケースが多いでしょう。一方、未経験者を採用しているスイーツ専門店にアルバイトや契約社員として入社し、実践を通して技術を身につける人も少なくありません。パティシエとして多くの店舗を渡り歩き、さまざまな知識や技術を吸収した後に独立を目指す道もあります。

ワンポイントアドバイス
オリジナリティあふれる商品づくりや
インターネットでチャンスを拡大!

ここ最近は安全・安心な食材を使ったオーガニックの焼き菓子や男性をターゲットにしたケーキなど、オリジナリティを打ち出すスイーツ専門店も増えています。また、アットホームなカフェ形態でケーキを提供したり、店舗が休日の時に料理教室を開いたり、パティシエの活躍の場は広がっている傾向です。インターネットを使った「お取り寄せ」で売上アップを狙うなど、ビジネスの手法も拡大しています。今後、パティシエを目指す人にとって、スイーツ業界はますます面白いものに映ることでしょう。