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稲本 達哉さん
インタビュー公開日:2020.05.12

出張にあこがれがあり、
野田電気設備を選びました(笑)。
「兄が電気工事の現場代理人(工事受注の請負者)として働いています。高校3年生のころ、同じ仕事をしてみようと思って専門学校の電気科に進みました。ただ、正直なところ何となくです」
こう言っていたずらっぽく笑うのは、野田電気設備株式会社の稲本達哉さん。飾り気のない言葉からは裏表のない人柄が伝わってきます。専門学校では電気が流れる仕組みや電線管(電線を収めるパイプ)の配管技術などを学び、第二種電気工事士の資格も取得しました。
「就職活動で野田電気設備を選んだのは、求人票に『出張あり』の文言が書かれていたからです。道外出張もあるということだったので、東京みたいな都会に行って仕事ができるのかな…と(笑)。あと、現実的ではありますが、給与が高かったのも決め手ですよね」
イマドキは現場もやさしく、
何を聞いても答えてくれます。
野田電気設備は、数ある電気工事の中でも発電所や工場といった大型施設の施工を得意とする会社。「実は、入社するまで一般住宅の配線とかエアコンの設置をすると思っていました(笑)。最初は現場の規模感にビックリ」と稲本さんは振り返ります。
入社後、初めての仕事となったのは苫東厚真発電所(火力発電所)の定期点検。職長や先輩、さらに協力会社の職人からもケーブルのつなぎ方や電線管の収め方を事細かく教わったそうです。
「工事現場というと荒っぽいイメージかもしれないけど、イマドキはやさしい人ばかりです。危険なこともあるからこそ言い方がキツくなることはありますが、分からないことを聞くと何でも教えてくれます。まあ、何度も間違えたら怒られるけど(笑)」
この言葉通り、仕事が終わった後も職長が技術を手ほどきしてくれることも多かったとか。稲本さんは、一人立ちできるまで2年ほどかけて育ててもらったと言います。
ウチの電気工事は、
「電気だけじゃない」のが楽しい!
野田電気設備には資格取得費用のサポート制度があり、社員に積極的に活用してもらっています。稲本さんも中型免許や玉掛け(クレーンなどへの物の掛け外し作業)、アーク溶接といった多彩な資格を取得しました。ところで、なぜこんなに資格が必要なんでしょう?
「電気工事士というと配線をするイメージかもしれませんが、ウチの会社は資材の荷揚げ(重量物の搬出入)から分電盤の据え付け、ケーブルを通すためのラック製作など、電気以外の仕事も多いんです。以前、水力発電所の現場に携わった時は掃除や重機の修理から始めたくらい(笑)。ただ、決まりきったことを延々と行うよりも刺激があって楽しいんですよね」
ケーブルを通すラックを作るにしても、建物に合った長さや幅、時に天井の梁を避けるような構造を考えるのも仕事のうちなのだとか。「学校のお勉強とは違った頭を使うところも面白いと思いますよ」と稲本さんは笑います。
長期の出張工事も多いので、
先輩と観光地に出かけることも。
稲本さんは、現在釧路のバイオマス発電所の現場で働いています。これまでも、室蘭や恵庭などの道内はもちろん、富山や千葉といった本州でも電気工事に携わりました。あこがれだった出張をどう感じていますか?
「う~ん…正直、自分が担当する現場はのどかなマチが多いというか(苦笑)。工事期間中に会社が用意してくれるアパートも郊外がほとんどで。ただ、今の釧路は海鮮がバツグンにおいしく、先輩方とよく居酒屋に行っています」
野田電気設備では会社のメンバー10名程度に加え、協力会社の職人さんとも長期間同じ現場で働きます。あいさつや言葉遣いをキチンとすることで、「休みだから観光地に行くゾ」と声をかけてもらうことも。そんなコミュニケーションも大切なのだそうです。
「あ、あと東日本大震災後、石巻に建てられた魚市場に電気設備を取り付けたこともあります。自分でも少しは人の役に立っているのかな…と思える仕事もあるんですよね」
自分の身を守るためにも、
確認作業はゼッタイです。
稲本さんは時に自分の腕よりも太いケーブルを何百メートルも引っ張ったり、停電作業が必要な際は夜中に出勤したり、楽しいことばかりではないと正直に語ります。
「僕らは高所作業車に乗って高いところにケーブルを取り付けることもあります。あと、昔使っていたケーブルを撤去する時、電気が通っていないことをキチンと確認しなければ感電する危険もあるんです。ケーブルを引っ張る時も地面に擦って中身が出てしまったらアウト。極端に言うと死と隣り合わせる場面も」
少なからず体力も必要で、確認作業も決して怠ることはできない仕事。でも、稲本さんはそんな苦労も物ともせずにイキイキと働いているように映ります。
「電気工事士は現場に最後まで残るケースが多いんですよね。で、最終確認として電気設備の電源を入れると、デッカイ音とともに正常に動きはじめる…その時の『ヤッタゾ!』っていう感覚はヤバいですよ(笑)」
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
電線管を曲げるベンダー
僕らの仕事では電線管を曲げて施工する場面が多くあります。素材は鋼鉄製が多いので、このベンダーという道具を使って曲げ加工しているんです。電気工事士の必需品だと思います。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

僕が携わる現場は発電所や工場などビッグスケール。完成時の最終確認で、電気設備が大きな音を出して動き出す瞬間に立ち会えると、規模の大きさと比例するようにやりがいもデッカイんですよね。

お仕事データ

電気設備のエキスパート。
電気工事士
電気工事士とは
電気設備の設計から
施工までを担う技術者。

電気工事士は一般住宅やビル、工場、商店などの建設現場で、電気設備の設計から施工までを担う技術者。具体的には現場に合わせて電気配線図面を作成し、建設に関わる他業種と連携しながら、図面に沿って配線や配電盤の据え付けを行います。また、既存の建物で劣化した電気設備の改修などを手がけるのも仕事の一つです。電気を扱う工事は危険も多いため、国家資格「電気工事士」の取得が必須条件。「第一種」と「第二種」があり、第一種はビルや工場など、第二種は一般住宅や小規模の店舗など、それぞれ異なる規模の建設現場を担います。

電気工事士に向いてる人って?
コツコツと作業を進められ、
慎重さも兼ね備えている人。

電気工事士は職人的な技術が必要とされる仕事。納期を守りながら安全かつ正確に作業を進めていくことが重要なことから、集中力をキープしてコツコツと作業に没頭できる人に向いているでしょう。時に危険を伴う作業もあるため、確認を怠らずに仕事を進める慎重さも必要です。また現場での据え付け工事は、他業種の職人と連携しながら作業を進めることも多いため、円滑にコミュニケーションができる人にも適正があります。

電気工事士になるためには

電気工事士の仕事に就く上で、学歴は問われないことが多いようです。まずは国家資格「第二種電気工事士」を取得するのが第一歩です。大学や短大、専門学校などで電気工学や通信工学、機械工学などを学んでおくと、資格取得がよりスムーズになります。「第二種電気工事士」には受験に関する制限がなく、独学でも取得可能です。この資格があれば、有利に就職活動を進められるでしょう。

ワンポイントアドバイス
電気工事士のニーズは常に高く、
ステップアップも目指せます。

電気は暮らしに欠かせないことから、電気工事士の仕事は常に社会から求められています。人手不足が心配される昨今では、業界を通じて次代を担う人材育成に力を入れており、会社が資格取得をバックアップする動きも見受けられます。電気工事士として経験を積んだ先には、国家資格「第一種電気工事士」や「電気主任技術者」を取得し、ステップアップすることも可能です。