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小山内 政樹さん
インタビュー公開日:2020.10.22

ベテランのパートさんを観察して、
ピッキング方法などを学んだ日々。
小山内政樹さんが業務を行っているのは物流倉庫。北海道丸和ロジスティクスが契約している小売業のお客様の商品を仕分け・保管し、発注伝票に従って出荷するまでを担っています。入社から6年目。現在は主任という立場で管理業務を担当していますが、最初の3年ほどは、とにかく必死だったと振り返りつつ、どこか懐かしそうな表情です。
「入社当初は、コンビニエンスストアのチルド商品などのアイテムを扱う倉庫で、ピッキング(品物を集める作業)・検品をやり続けていた記憶が強いですね」
仕事に慣れないうちは、素早いピッキングができず、一緒に働くパートさんに助けられることもあったという小山内さん。
「超人的な速さでピッキングをこなすベテランのパートさんもおり、その方の動きを観察し、参考にしながら、力をつけていきました」
どうすれば、うまくできるか。パートさんに片っ端から質問して、自分にフィットするやり方を見つけていったのだとか。
「できなくて、悔しい。認めてもらいたい。そんな気持ちをバネに取り組むなかで、知らないうちに成長していたんですね。『早くなったね』と言われたときは、うれしくて。大変だけれど、いつも楽しさを感じていました」
生産性を高め、利益率をアップさせつつ、
パートさんが気持ちよく働けるように。
メーカーから運ばれてくる商品を受け入れて開梱・整理・保管し、注文に応じてそこからピッキングを行って、不良品がないかを検品して梱包するまでが倉庫の現場の仕事。忙しいときには、小山内さんもその流れに入って業務を行いますが、物流センターの主任としてパートさんのシフト・勤怠管理、売上・人件費等の管理も任されています。
「その日の発注状況(商品の動き)を見ながら作業量を考え、商品の受け入れ担当だったパートさんをピッキング担当に変更するなど、常に軌道修正しながら、いかに生産性を高めるかを考えています」
人件費の無駄を抑え、利益率のアップを目指すことが小山内さんのミッションですが、同時に、いかにパートさんに気持ちよく働いてもらえるかも大切なこと。業務量が多いからと過重な働き方にならないよう調整するほか、一歩、二歩先の状況を見極め、予め作業内容や終了目標時間などを明確に伝えることで、安心して業務に集中できる環境づくりを行っているのだそうです。
「仮に予定より早く終われば、翌日に予定していた業務を前倒しすることで、急な発注にも即応できる体制づくりも大切なんです」
小山内さん、すっかりベテランの域です。
大学時代のアルバイトで抱いた疑問。
物流への興味が、入社のきっかけに。
もともと車が好きで、自動車業界に興味があったという小山内さんですが、大学のゼミの教授から、この会社を紹介されたことが入社のきっかけになったのだそうです。
「小山内くんに合っている企業があると言われて。どうして、そう思ってくれたのかはわかりませんが、物流業界と聞いて、自分のなかでピンとくるものがあったんですね」
大学時代は、ガソリンスタンドやホームセンターでアルバイトをしていたという小山内さん。いつも、ある疑問を抱いていました。タイヤなどの部品や、店舗の棚に並ぶ商品はトラックで運ばれてきます。では、トラックに積み込む前には、どんな流通過程があるのだろう。それはいつしか興味へと変わっていきました。
「物流の最前線に入ることで、長年の疑問が解消するかもしれない。そうしたら、すっきりするだろうな、というのが、真っ先に考えたことでした。面接では、この世界を知りたいという思いを伝えました」
採用担当者の気さくな人柄にも惹かれたという小山内さん。指示を与えられて動くのではなく、自由にやりたいことを提案できる社風、みんなが『自分ごと』として仕事を捉える前向きな空気があると、会社自慢も忘れません。
自分で考え、経験を積むからこそ、
ものごとへの理解が深まっていく。
小山内さんは、入社2年目で主任に抜擢されました。社内でも早い方なのだそうです。
「がむしゃらにやってきた姿に評価をいただけたのだと思い、うれしかったですね」
負けず嫌いで、努力家の小山内さんですが、今の倉庫に移って売上数字の管理を任された当初は戸惑いもありました。そもそも、売上数字の見方が、明確には分かってなかったからです。
「日々、書類とにらめっこ。格闘の毎日でした(笑)。自分なりに試行錯誤をし、ようやく分かってきた矢先、今度は自らつくった予想金額と大きく違ってしまい、その原因を探るのがひと苦労でしたね」
単価や人員数、配送トラックの台数などを間違えていたことが主な原因でしたが、失敗して考えることの繰り返しを経て、それが分かっていったのだそうです。
「教えてしまえば簡単ですが、まずは自分で考えて経験を積む。そのことを大切にする環境ですし、だからこそ理解も深まるんです」
そうした経験から後輩に対しても、ミスが起きたときに次の対応策を考えるようにとアドバイスするなど、自己成長を促す「先輩」へと成長しています。
一人ひとりの個性を見極めながら、
各人に合わせた後輩の指導を実践。
現在、パートさんのシフト管理は後輩に任せているという小山内さん。「この時間帯は人数が不足しているので、調整してください」など、シフト表をチェックしつつ、作成の仕方を指導しています。
「同じことを教える場合でも、一人ひとりの個性を見極め、伝え方を変えるようにしています。理解するスピードなどは、人によって異なりますからね」
後輩の指導では、そこが一番、難しいところなのだと話す小山内さん。一方、同社の特徴でもある『自らチャレンジする』というスタイルは共通。まずは考えさせて、ヒントを出しながら、サポートしているのだそうです。
「失敗も大切な経験。必ず自分のためになるので、恐れないで欲しいということを話しています。せっかく働くのだから、楽しく仕事をしてほしいと思っているんです」
そのために、良いところを指摘して、自信をもてるようにと気も配っているそうです。そんな小山内さん自身は、同社のグループ内からえり抜きの社員が集まる部門長育成研修に、北海道から唯一、抜擢されました。
「自分はついていけるのか、正直不安もありますが、選ばれたということを誇りに、スキルを磨いていきたいと思っています」
心なしか、表情が引き締まる小山内さんです。
シゴトのフカボリ
物流管理の一日
7:00
出勤、発注などのメールチェック
7:15
倉庫に出て、フォークリフトの操縦などの作業およびスタッフの管理
12:00
昼休憩
13:00
午前中に引き続き、倉庫での作業・管理
14:00
事務所にて売上関係の書類作成
16:00
退勤
シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
電卓、ボールペン、指サック、ハンディターミナル
電卓は時間計算ができるタイプを使用。業務管理に使用します。ボールペンは請求書、メモなど用途で使い分けるため4色のタイプ。段ボールに触れ、指が乾くので指サックは必需品。ピッキングに使うハンディターミナルも常時携帯しています。
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

自分はこう見えて(?)、超負けず嫌い。できないことがあると悔しくて、必死で取り組むタイプです。だから、私にとっては何ごとも常にチャレンジですし、そのことを楽しんでいます!

お仕事データ

日本の流通を支える仕事。
物流管理スタッフ
物流管理スタッフとは
荷物の整理や仕分け、
管理などで物流を円滑に。

物流管理スタッフとは、一般的に倉庫や配送センターなどで荷物の整理や検品、仕分け、出荷準備などを行う仕事。その作業工程は幅広いため、多くの職場では「荷物を運んで指定した棚に収めるピッキング作業」「入庫した商品を梱包する作業」「商品の在庫数や受注数を管理する作業」といったように部署に分かれて仕事を進めています。また、荷主の要望に応じて、商品を適切な品質、量、時期、場所、価格で届けるにはどうすべきかを考えて配送手配やスケジュール、人員配置を組むのも大切な業務。こうした物流管理スタッフの仕事が日本の流通を支えています。

物流管理スタッフに向いてる人って?
仲間との協調性を持ち、
縁の下の力持ちとして働ける人。

物流管理スタッフの仕事は決して派手ではありませんが、社会を支える重要なインフラの一つ。「誰かのため」「何かのため」に縁の下の力持ちとして働くことが好きなタイプには向いている仕事です。また、決められた作業をいかに効率良く行うかも大切なので、ルーティンに工夫を凝らせる人にも素養があります。物流管理スタッフは預かった商品を扱うため、丁寧な作業やミスのない在庫管理など慎重さも必要。一つのモノを運ぶだけでも多くのセクションが関わるため、チームワークや協調性も重視されます。

物流管理スタッフになるためには

物流管理スタッフになるために必要な資格や学歴はありません。高校、専門学校、短大、大学卒業後、物流企業に就職するのが一般的なルートです。ただし、物流管理における情報システム化は進化を続け、今後もコンピュータの利用がますます広がっていくことから、ITに関する知識などを習得しておくと有利でしょう。企業によっては、就職後に「フォークリフト運転技能者」や「危険物取扱者」、「倉庫管理主任者」といったステップアップに必要な資格取得をサポートしてくれる職場もあります。

ワンポイントアドバイス
ネットショッピングの普及に伴い、
ニーズが高まっている仕事。

ここ最近はインターネットショッピングが暮らしに欠かせないほど普及し、物流の重要性はますます広がっています。同時に物流管理スタッフとして、倉庫や配送センターで働く人のニーズも高まっているといえるでしょう。また、企業のグローバル化に伴い、ビジネスのチャンスは世界に広がっています。海外との取り引きなどに憧れがある人にもオススメできる仕事です。