• ホーム
  • 伊藤 潤哉さん

伊藤 潤哉さん
インタビュー公開日:2024.03.31

あなたの周りにもたくさんある!?
ベアリングを作る会社です。
みなさんは「ハンドスピナー」で遊んだことはありますか?
指で弾くと勢いよく回転し、いつまでも回り続けるような不思議な感覚が楽しいおもちゃです。でもなぜ、こんなに滑らかに回転し続けるのかと疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。その秘密はハンドスピナーの中心部分に組み込まれている「ベアリング」という部品にあります。
ベアリングとは二重になった輪の間に複数のボールが埋め込まれ、回転の摩擦を小さくするもの。初めて聞いたという人もいるかもしれませんが、私たちの身の回りでは、実は数多くのベアリングが使われ、ハンドスピナーのようなおもちゃから、ロボットや医療機器などその用途はさまざま。動きを伴う機械や装置には必ずと言ってよいほどベアリングが使われ、まさに世の中を『滑らかに動かし続けて』います。
伊藤潤哉さんが働く北日本精機は、そんなベアリングを製造する北海道唯一の企業。「EZOベアリング」のブランド名で世界30カ国で発売され、『世界最高水準の品質と性能』と高い評価を受けています。
世界に名を知られるメーカーが
こんなに身近にあるなんて。
伊藤さんが北日本精機について知ったのは高校3年の時。地元で働くことを考えて就職活動をする中、学校に届いた求人票に同社のものを見かけ、世界に認められる製品を作っていることに興味を持ちました。
「自分は赤平出身で、芦別は隣町。「ベアリング」がどのようなものかは知らず、また地元にそんな企業あることも求人票で初めて知ったのですが、せっかくならスケールの大きな仕事に携わりたいと考え、応募を決めました」
晴れて採用が決まり、入社前研修が3月後半からスタート。そこで初めてベアリングが世の中のさまざまな場面で使われ、北日本精機が関東以北で唯一のベアリングメーカーであることを知りました。
「こんな身近なものにもベアリングが…と驚くことが多かったですね。ここの製品が世界中で使われていると聞いたときは、これからそんなスゴイ仕事に携わるんだとワクワクした気持ちになりました」
ベアリングができるまでを
4年間で一通り経験。
研修後に伊藤さんが配属されたのは、ベアリングを組み立てる工程。同社の組立ラインはその多くが自動化され、外輪、内輪、保持器、玉などの部品が機械によって組み立てられます。
「自分が担当していたのは機械に部品をセットしたり、組み上がったベアリングを検査したりする仕事です。検査は目で見て確認するだけでなく、『音響検査』といって、ベアリングを回転させ、静かになめらかに動いているかを調べる検査なども担当していました」
組み立てには、一連の作業をすべて機械で行う「全自動」と、作業の一部分を行う「単自動」があり、製品の種類によって異なる手順で行われます。
「単自動は一つの作業を極めるスペシャリストという感じで、自分が所属していた全自動ラインは複数の工程をまんべんなくこなす幅広いノウハウが必要。何か不具合があれば工程ごとに対処法も異なるので覚えることは多いですが、自分はいろいろな作業があるほうが楽しめるタイプですし、できることが増えるたびに成長を感じることができました」
組立工程に配属されて4年。「ベアリングができるまで」を一通り学べたと感じた伊藤さんが次に選んだのが「総務」という仕事でした。
会社の魅力を“外”に向けて
発信する役割を担いたい。
「4年間で組み立ての全体像を知ることができたので、次は会社の全体像を知りたいと思ったんです」と異動を希望した理由を教えてくれた伊藤さん。現在は総務部の一員として、給与計算や社員教育、人材採用などに携わっています。
「社員教育では従業員向けのセミナーなどを企画しています。先日行ったのはハラスメント対策のセミナー。外部から講師を招き、班長やグループリーダーなど管理者を集めて実施しました。人材採用では求人情報を扱う企業と打ち合わせをして、どんなメディアにどんな求人広告を出すかなどを考えています。高校生の採用も担当しているので、年齢的に一番若い自分が高校生だった時の感覚を思い出しながら、どんなメッセージが伝わるのかなどあれこれ模索しています」
「製造部門にいた時はベアリングづくりの工程を学んでいく面白さがありましたが、今は一段高い視点から、ベアリングを製造するにはどんな材料がどれくらい必要で、コストはどれくらい、人員はどれくらい…ということを知れる面白さがあります。当社の強みや業界での立ち位置なども見えてきたので、今後は採用担当として会社の魅力を発信する役割を担っていければと思っています」
手厚い福利厚生やボーナスなどなど…
プライベートも充実させられます!
では早速・・・ということで、総務部を代表して北日本精機の魅力を紹介してもらいました。
「当社は国内メーカーの中では、サイズの小さなベアリング製造を得意としています。一番小さいものだと直径わずか2.5mm。歯医者さんで使われる医療用ドリルなどで使われているそうです。小径ベアリングでは、世界最高水準の品質および性能だと自負しており、販売先は世界30カ国に広がっています。国内向けよりも海外向けの比率が高く、まさに世界で評価されているベアリングと言っても過言ではありません」
同社へのニーズは引きも切らず、それゆえ業績も好調。従業員数は約580名を数え、会社の安定感も魅力だと伊藤さんは続けます。
「基本的に土日はお休みで残業もほぼありません。家族手当や住宅手当、燃料手当(冬期)なども充実し、会社の利益はボーナスとしてしっかり還元されます。自分と同じように地元で就職した同級生と再会したりすると、『うちのボーナスのほうが良いな』なんて思うことがよくありますね(笑)」
休日には最近購入したばかりのSUVでドライブを楽しむことも多いそう。「プライベートも充実させられ、空知エリアで働くなら本当におすすめできる職場です!」と笑顔で締めくくってくれました。
シゴトのフカボリ
総務スタッフの一日
7:50
出勤
8:00
部署ミーティング
9:20
学生向けに工場見学の案内メールを送信
10:30
採用関係の打ち合わせ
12:00
昼休み
13:00
求人情報会社と打ち合わせ
14:00
給与関連の事務業務
15:30
社内セミナーの講師手配
17:00
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

総務の役割は会社の業務が円滑に進むように縁の下でサポートすること。社内にいるほぼすべての人と関わる機会があり、会社のことを誰よりも深〜く知れるのが面白さです。

お仕事データ

会社をサポートする重要な裏方!
事務職員
事務職員とは
データ入力や書類作成、来客対応など、
幅広いオフィスワークを担当。

オフィス内でデータ入力や書類の作成、電話対応、来客対応といった幅広いオフィスワークを担うのが事務職の仕事。具体的にはお客様情報や日々の売上の入力、会議の議事録や見積書・請求書の作成、入金・出金・振替といった伝票処理、郵便物の仕分け、備品の発注やメンテナンスの依頼、会議室の準備や来客への飲み物の提供など、仕事内容は多岐に渡ります。働く会社によっては、勤怠管理や給与計算など人事・労務部門の仕事、決算業務の補助など経理部門の仕事を任されることもあります。

事務職員に向いてる人って?
人を支えることに喜びを感じ、
正確に物事を進められるタイプ。

事務職は職場を裏方から支えるサポート役としての仕事が多くを占めます。人を助けることに喜びを感じるタイプには向いているでしょう。また、お客様情報や売上といった重要なデータを扱うことから、集中力があり、正確に物事を進められる力も必要です。事務職は社外からの来客や電話に対応することも多いため、会社の窓口として丁寧に接する人当たりの良さも求められます。

事務職員になるためには

事務職に必須の資格はありませんが、主にパソコンを使って仕事をするため、Word、Excel、PowerPointなどのパソコンソフトの基本操作ができるとベター。「Word文書処理技能認定試験」や「Excel表計算処理技能認定試験」、「PowerPointプレゼンテーション技能認定試験」などを取得しておくと有利でしょう。高校や専門学校、短大・大学を卒業後、各企業や団体に就職するのが一般的です。

ワンポイントアドバイス
ワークライフバランスを
重視したい人にはピッタリ。

事務職の仕事は幅広い一方、それぞれがルーチンワークになっているケースが多いようです。イレギュラーなトラブルや急を要する業務がない限り、定時に帰りやすい職種といえます。プライベートを重視したい、家事や子育てに時間を割きたいなど、ワークライフバランスを重視した働き方を望む人にはピッタリです。