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生活相談員(ショートステイ)_成田 るいさん
インタビュー公開日:2026.07.28

在宅での暮らしを支える短期入所。
ショートステイを専門とする施設。
年齢を重ねても、住み慣れた地域で自分らしく過ごしたい。それは、誰しも思うことでしょう。国では現在、最期まで在宅で暮らせるために生活支援・介護・医療サービスなどを必要に応じて利用できる地域包括ケアシステムの構築を進めています。そうしたサービスの一つがショートステイです。
「正式には『短期入所生活介護』といって、その名の通り、短期間のみの宿泊を受け入れるサービスです。利用者様の心身の状況、病状を安定させる目的のほか、介護を行う家族の休息(レスパイト)や冠婚葬祭、出張などで一時的に介護が難しい場合にも利用されています」
よく通るやさしい声で説明してくれるのは成田るいさん。株式会社メディカルシャトーが運営する『ショートステイ白ゆり北20条』の生活相談員です。ショートステイは、特別養護老人ホームなどに併設されることが多いのに対し、同施設はショートステイ専門という少し珍しい形態なのだとか。
「1泊2日、2泊3日など文字通り短期利用の方が大半ですが、栄養管理された食事、入浴、介護サービスを受けながら体調や生活リズムを整え、ご自宅での暮らしを長く続けていただくことが大きな役割です。要支援1から要介護5まで、介護保険の対象となる方なら誰でも利用できることも特徴ですね」
そのなかで、快適に、安心して過ごしてもらえるよう意識しているのだと成田さん。前向きな姿勢が伝わってきます。
利用者に寄り添い、現場にも寄り添う。
安心安全の最適な受け入れを考える。
生活相談員である成田さんの主な仕事は、ショートステイの利用相談に応じ、利用者様やご家族の希望や状況を伺いながら、予約受付や全48部屋の空室調整、利用契約の手続きを行うことです。利用時の送迎も大切な業務です。利用者様やご家族、ケアマネージャーと連携し、安心してサービスを利用していただけるようサポートを行う重要なポジションです。
「多くの場合、最初にご相談をいただくのは地域のケアマネージャーです。お問い合わせをいただいた際は、ご利用者の身体状況や認知症の状態、必要な医療的ケアなどを確認し、一人ひとりに合わせて受け入れが可能かを検討します」
ショートステイでは、要介護度だけでなく、ご利用者一人ひとりの状態を総合的に見て受け入れを検討しているそうです。
「医療的ケアなどの理由から受け入れが難しい場合もありますが、私たちは『できる限り利用希望に応えたい』という思いを大切にしています。条件によっては短期間の利用など柔軟な対応を行いながら、ご利用者の安心・安全と現場スタッフの負担の両方に配慮し、最適な受け入れ方法を検討しています」
訪問歯科診療を通して介護分野に興味。
現場経験、出産を経て生活相談員に。
成田さんが『ショートステイ白ゆり北20条』にやってきたのは2020年。介護職として入職しています。それまでは歯科助手として5年ほど、札幌市内の歯科クリニックに勤務していたそうです。
「勤めていた歯科クリニックで訪問歯科診療を行っており、歯科助手として私も患者さんのご自宅にうかがっていました。そこで、高齢者の方々と会話することが楽しいと感じ、介護の仕事に目が向いたんです。しかも、介護福祉士を取得すればキャリアアップにもつながる。正直、排泄介助などに抵抗がなかったわけではありませんが、やってみれば変われるかもしれないと考え、転職を決意しました」
『ショートステイ白ゆり北20条』の隣には同じ法人のデイサービスもあり、いずれも見学したそうですが、夜勤にも興味があり、若いうちにしかできないからとショートステイを選んだそうです。
「3年ほど働いた頃に出産し、育児休暇をいただきました。その間に、念願の介護福祉士の資格を取得しましたが、今度は小さな子どもがいるので夜勤は難しい。そんな時、当時の管理者から、『生活相談員をやってみないか』とお誘いいただいて。ライフサイクルも考慮していただけたことは、とてもありがたかったですね」
そして、ジョブチェンジした生活相談員も3年目。施設の運営の一角を担っています。
身体介助のほか、季節の行事も実施。
プロのスキルが求められる仕事。
「短期の入所とはいえ、食事・入浴・排泄などの介護はもちろん行いますし、季節の行事もあります。『○日はクリスマス会ですよ』と話すと、『それじゃあ、その日まで(利用を)延ばそうかしら』などと、楽しみにしてくださる利用者様もいるんですよ」
利用した際の印象、居心地の良さなどからリピートしてくれる方も多くなっているそうですが、新規で利用される方も多く、介護方法などはその都度、状況を見ながら対応する必要があり、そこが難しさでもあると成田さん。連休をとって久しぶりに現場に戻ると、違う施設に来たような印象を受けることもあるのだとか。プロとしてのスキルが求められる仕事です。
「ショートステイを利用できるのは連続で30日間までと決まっていますが、一度退去すればリセットされるので、寒い冬場だけ通算3カ月ほど利用される一人暮らしの方や、夏場の暑さを避け、エアコンの効いた部屋で過ごすといった方も。頼っていただけている、という実感が湧きますね」
「上げ膳・据え膳で快適なので帰りたくない」「夫婦喧嘩をしたので泊めて欲しい」…そんな冗談を言いながら過ごす方もいるという話を聞くと、信頼の大きさを感じ取ることができます。
利用者様の情報提供でケアを支援。
信頼を重ね、リピートの拡大を目指す。
ケアマネージャーに対して、ショートステイが必要な方がいれば、ぜひ利用して欲しいとアピールしたり、利用者様宅への訪問時に、その先の空き状況を伝えて次の利用を促したり。そうした営業活動も成田さんの大切な仕事。
「営業的な部分はちょっと苦手で…(笑)。でも、いろいろな方に会えることが、この仕事のおもしろさだと感じていますし、しっかりと対応し『成田さんがいるからまた利用するね』とリピートしていただける方を増やすことで、事業面でも貢献できればと思っています」
生活相談員になるきっかけともいえるお子さんも、もうすぐ3歳。イヤイヤ期のピークで、家に帰ってもひと仕事。必死ですと話しつつ、充実したようすがその笑顔から読み取れます。
「利用者様が子どもの写真を見て『かわいいね』と言ってくださったり、手軽なワンパン料理のレシピを教えてくださったりして、とても温かい気持ちになります。子どもを通して、利用者様にも元気を届けられているのかなと思っています」
生活相談員として成長を目指したいと話す成田さんですが、介護の仕事の楽しさも知っており、現場の手が足りないときには経験を活かして身体介助も行っているそうです。利用者様のご家庭でのようすを現場にしっかりと情報提供し、ケアに役立ててもらっているという成田さん。職場でも信頼度は抜群です。
シゴトのフカボリ
生活相談員(ショートステイ)の一日
8:00
出勤。記録を見て前日の状況を確認、ケアマネージャーやご家族からのメールチェック
9:00
朝礼後、送迎、翌日から利用者様への連絡、電話応対
12:00
昼休憩
13:00
サービス担当者会議のため外出
15:00
利用者様宅に出向いて利用契約の手続き
17:00
退勤

シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

リピーターさんも多くいますが、ショートステイは、初めてお会いする方も少なくありません。知らない環境に不安を感じる方もいらっしゃるので、心地よく過ごしていただけるよう笑顔を意識して対応しています。

株式会社メディカルシャトー

1997年設立。地域包括ケアシステムの実現への貢献を目指し、訪問介護・訪問看護をはじめ、デイサービス、ショートステイ、特別養護老人ホームなど多様な介護・福祉サービスを展開。地域に根差した支援を通じて、一人ひとりの安心した暮らしを支えています。

住所
北海道札幌市中央区南9条西7丁目1番28号(本社)
TEL
011-511-1023
URL
https://www.shirayuri.gr.jp

お仕事データ

問題を抱える人に寄り添う
ソーシャルワーカー
ソーシャルワーカーとは
社会生活に問題を抱える人に
解決策となる援助やアドバイスを。

病気やケガ、高齢、障がいなど社会生活を送る上で問題を抱えている人の相談を受け、適切なアドバイスや援助を行う仕事。時にはケアマネジャーや介護福祉士などの福祉サービス関係者、医師や看護師、リハビリスタッフといった医療関係者と連携しながら、状況に適したサービスを仲介することもあります。一般的にはソーシャルワーカーと呼ばれますが、高齢者福祉施設や障がい者福祉施設では「生活相談員」、病院では「医療ソーシャルワーカー」、学校では「スクールソーシャルワーカー」など、勤務先によって職種名が異なります。

ソーシャルワーカーに向いてる人って?
相手の悩みを理解する傾聴力と、
人の役に立ちたいという強い思い。

ソーシャルワーカーの主な仕事は困っている人の相談にのること。相談者が安心して話ができる信頼感があり、相手の立場に立って悩みを理解するための傾聴力が大切です。さまざまな関連機関や職種と連携しながら問題を解決へと導くため、多くの人と関わって物事を進めるのが好きな人も向いているでしょう。何より、ソーシャルワーカーには「人の役に立ちたい」という思いが欠かせません。

ソーシャルワーカーになるためには

ソーシャルワーカーとは広い意味では社会福祉事業に携わる人の総称。資格が必要とされるわけではありませんが、一般的には「社会福祉士」の国家資格を持っていることを条件にする職場がほとんどです。社会福祉士国家試験の受験資格を得るためのルートはさまざま。大学の福祉系学部に進み、社会福祉士養成を目的とした学科・コースで指定科目を学ぶルートが一般的です。この場合、卒業と同時に受験資格が得られます。2年制、3年制の福祉系短大・専門学校で指定科目を学んだ場合は、卒業後にそれぞれ2年、1年の実務経験が必要。資格を取得することで、社会福祉士と名乗って働けます。
※社会福祉士の国家試験受験資格については、詳しくは公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページをご確認ください。http://www.sssc.or.jp/

ワンポイントアドバイス
介護施設を筆頭に、
活躍のフィールドが広がっている!

ソーシャルワーカーは福祉や医療の専門家としてニーズが高まっている職業。とりわけ少子高齢化が進み続けている昨今では、特別養護老人ホームをはじめとする介護施設で活躍する人が増えているようです。また、病院や学校、行政など活躍のフィールドが幅広いのもメリット。今後、ますます世の中から求められることが予想される未来ある仕事でしょう。