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東野  真維子さん
インタビュー公開日:2018.06.18

来場者を迎える
 笑顔の秘密(?)
最寄駅に地下鉄が到着するたびに観客の波が押し寄せ、来場者が北海きたえーるのエントランスを埋め尽くします。
プロバスケットボールチーム・レバンガ北海道の運営会社でチケットディビジョンを務める東野さん。ホームゲームではいつも当日券売り場で来場者の対応をしていますが、印象的なのはその表情。こうした場では対応も事務的になりがちですが、一人ひとりの来場者に柔らかい笑顔で接しています。
「大学時代、中華料理店で接客のアルバイトをしていました」
なるほど、その時の経験がここに生きているのかもしれません。
前売りも当日も。
チケット販売のすべてが仕事!
東野さんの仕事は、レバンガ北海道の観戦チケット販売に関する業務全般。
試合会場でのチケット販売統括は時間勝負でもあり、多忙を極める様子ですが、そんな中にも現場ならではのうれしさもあるとか。
「前売り券が売れるのが1番ですが、目の前で当日券が売れるのも『チケットが売れた!』『お客様が来てくれた!』という実感が湧いてうれしいです(笑)」
その前売り券についても、ネットやコンビニ、プレイガイドでの販売プランの調整から『プラチナシート』や『ファミリーシート』などの席種や席数の設定までが業務範囲で、試合のないときのデスクワークもまた、別の忙しさがあります。
そして東野さんの仕事には、そうした調整力の他にアイデアも求められるとか。
「いわゆる企画ものチケットの立案も大切な『販売業務』なんです」
笑顔が絶えない会議で
楽しいアイデアを。
レバンガ北海道は「ボスを敬う」という10月16日の『BOSSデー』には、上司や先輩を観戦に誘いやすいビールとおつまみ付きの『パイセンチケット』──など、付加価値のある企画ものチケットを販売していますが、その内容を立案するのも東野さんの大事な仕事。
「『パイセンチケット』は、実は私の命名なんです! 社内で週1回、企画会議を実施していますが、私の場合は季節行事やさまざまな記念日を参考にしたり、対戦チームのホームタウンの情報を調べたりと…もう、すべてをヒントにしてアイデアを出しています」
その会議は和気藹々とした楽しい雰囲気で活発なアイデアの交換が行われるそうですが、不採用になった案も山ほどあるとか。
「バレンタインやホワイトデーに縁のなかった男女が、黒い服を着て集まって盛り上がる『ブラックデー』というイベントが韓国にあるそうで…それがまた出会いの場になっているらしいんですね。これは面白い、レバンガの試合でもそういう日を作ろうと思ったんですけど、『なんだかタイトルが縁起悪そう…』ってボツに(笑)」
入社1年目ですが、
経験は豊富です(笑)
まだ若い会社である同社。実は東野さんは新卒採用の第1号という希望の星ですが、そもそも入社の経緯はどういうものだったのでしょう。
「中学のころからバスケ部で、漠然と将来はスポーツ関係の仕事をしたいと考えていたのですが、大学2年の時にバスケ部の顧問を通してレバンガが試合の運営を手伝うボランティアを募集している…という話が来て、やってみようと」
その内容はオープニングやハーフタイムのイベント・セレモニーの進行補助。マスコットキャラの『レバード』をアテンドしたりと、場内を走り回っていたそうです。
「地方でのホームゲーム開催時にも手伝いに行っていました。函館とか帯広…日帰りで夕張遠征もありましたね(笑)」
学業とレバンガ、そして一時期はアルバイト。たいへんに忙しそうな学生時代ですが、他の人が経験できないことをやれているという思いや充実感のほうが大きく、楽しかったと語ります。
忙しさに負けない、
喜びと夢。
「試合当日はすべてが時間との戦いなんです。日程によっては朝6時に集合して設営開始ということもありますね」
当然といえば当然ですが、正社員採用後は仕事の重みや責任も増しています。日々多忙な中で、東野さんのモチベーションを支えるものは、いったい何なのでしょうか。
「会場でのお客様との触れ合いがうれしいので、入場者数を増やしてレバンガ北海道というチームの知名度もどんどん上げたいです。(2017−18シーズンは)お陰さまで入場者数も伸びてきて目標数をクリアしつつあります。今の夢はチケット完売です!」
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

積極的に資格を取得したり、ボランティアに挑戦したり。まずは何でもやってみることで、自分のやりたいことが見えてきたり、面接の際のアピールポイントにもなります。今振り返って、無駄な経験はひとつもなかったと思います!

株式会社北海道バスケットボールクラブ
(現 株式会社レバンガ北海道)

プロバスケットボールチーム「レバンガ北海道」の運営を業務とする。コーポレートスローガンは「北海道に明日の〝ガンバレ〟を」

住所
北海道札幌市厚別区大谷地東2丁目5-60
TEL
011-555-9090
URL
https://www.levanga.com

お仕事データ

チームを支える縁の下の力持ち。
プロスポーツチーム職員
プロスポーツチーム職員とは
広報や営業、企画などの面から、
選手やファンをサポート!

野球やサッカー、バスケットボールなど、プロ選手が所属するプロスポーツチームの運営に携わるのがプロスポーツチーム職員。マスコミに対応する広報、スポンサーを開拓する営業、ファンの集客数アップにつながる企画、選手の契約管理、さらに経理といった幅広い業務を担います。選手の入団交渉や所属選手の処遇の変更など人事面もサポート。選手とお客様のために、チームの経営や試合を支える縁の下の力持ちです。

プロスポーツチーム職員に向いてる人って?
スポーツを楽しむ気持ちを抱き、
ファンのニーズを理解できる視点を持つ人。

第一にスポーツを楽しむ気持ちが必要。とはいえ、営業にはコミュニケーション能力やビジネスセンス、経理には金銭感覚が求められるなど持ち場によって適性は異なります。そのため、幅広いことに興味を持ち、自ら学べる積極性が高い人に向いているといえるでしょう。「どうしたら多くのお客様を楽しませることができるのか」を考えるには、ファンのニーズを理解できる視点も大切です。

プロスポーツチーム職員になるためには

プロスポーツチーム職員には特別な資格は求められません。大学や専門学校を卒業し、プロスポーツチームの運営企業に就職するのが一般的です。ただし、人気が高い職業である一方、採用人数が多いわけではないようなので、各チームのホームページなどの求人情報をこま目にチェックすると良いでしょう。種目やスポーツチームによってはインターンから職員の募集や斡旋をすることもあるようです。 

ワンポイントアドバイス
メディカルスタッフとして
プロスポーツチームに携わる道も。

プロスポーツチームの中には、スポーツトレーナーをはじめとするメディカルスタッフを抱えるところもあります。選手のコンディショニングや応急処置、リハビリ計画の作成などを担う責任のあるポジションであり、人数が多いわけではないので狭き門。スポーツトレーナー専門の学科を設ける専門学校や大学に進み、「アスレティックトレーナー」「柔道整復師」「鍼灸師」といった資格を取得すると有利です。

ほかにもあります、こんな仕事。