学習塾は中学・高校・大学への受験指導をメインとする進学塾と、学校の授業の予習・復習を中心とする補習塾に大きく分かれます。集団指導や個別指導などスタイルはさまざま。学習塾講師は入試問題や定期テストの傾向などを調べて学習計画を立て、カリキュラムに添って勉強を指導します。指導方法や教材に工夫を施し、話し方やコミュニケーションのとり方にも注意しながら分かりやすく楽しいと感じる授業を展開するのが大切です。学習塾を運営するために必要な電話応対や保護者対応、入塾希望者を集めるためのチラシ配りなどを担当する場合もあります。
学習塾に通う生徒の学習意欲や学力はさまざま。学習塾講師は、一人ひとりに合わせて細やかな気配りをしながら授業を進めることが大切です。具体的には理解が浅いポイントはより丁寧に解説したり、完璧に習得できた分野については応用問題を促したり、生徒に寄り添って臨機応変な指導を行う資質が必要。時に厳しく、時に優しく、愛情を持って向き合う人柄も求められます。
学習塾の採用条件は、4年制大学卒業者であるケースが多いようです。特定の資格は必要ではありませんが、教職免許を持つ人は有利になる場合があります。とはいえ、教員免許がなくても、自信を持って教えられる得意科目があれば採用に至るでしょう。多くの学習塾では研修システムを取り入れ、教材や指導法などをしっかりと理解した上で、一定レベル以上の講師を養成しています。
日本の少子化が進んでいることから学習塾の業績も右肩下がり…かと思いきや、売上高や生徒数は増えているというデータがあります。学力を重視する保護者が増え、一人あたりの教育費が上昇していることが後押ししているようです。一方で、志望校合格や成績向上といった目に見える成果が求められる厳しい業界。学習塾講師は授業内容の「品質」を上げるためにも、一層の努力が欠かせません。
ほかにもあります、こんな仕事。