グローバル化や海外からの人材流入などで、日本語を学びたいという外国人が増えています。そのニーズに応えるのが日本語教師。日本語の発音や文法、読み書きを教える他、日本の文化や歴史、生活習慣などを伝える役割も担います。国内の語学学校だけではなく、海外の日本語学科や民間の語学教室で活躍することも可能です。
「人に教える」という職業柄、面倒見の良い人に適性があるようです。ただし、文化も習慣も違う外国人を生徒に持つため、異文化を尊重しながら相手と根気強く向き合うという心構えも必要。日本人が美徳とするような奥ゆかしい表現では理解してもらえないことが多いので、積極的に人と関わろうとする姿勢が求められます。
日本語教師には教員免許のように公的な資格は必要ありません。ただし、国内の一般的な語学学校で外国人に日本語を教えるには、多くの場合「日本語教育能力検定試験合格」か「日本語教師養成講座420時間修了」、「大学の日本語教育専攻を修了」の3つの条件のうち1つをクリアしていることが求められます。
国内の日本語教育機関・施設で日本語を学ぶ外国人は、10年ほど前に比べると約1.6倍に増えているというデータがあります。今後、ビジネスのグローバリゼーションや企業の海外アウトソーシング化が進むことで、より専門的な日本語の習得が急務となるはず。日本語教師の役割はより細分化し、広がりを見せていくという見解が数多く寄せられています。