佐藤 洋輔さん
インタビュー公開日:2024.08.28

情報誌から見つけた、
情報誌を作る仕事。
世の中に溢れている雑誌や広告などの「印刷物」。近年はインターネットが普及して、様々な方法でより簡単に情報を入手できるようになっています。その中でも、印刷物は多くの人に利用され続けています。その「印刷物」を作る要になる仕事、それが「印刷オペレーター」です。
今回インタビューしたのは、北海道アルバイト情報社で求人情報誌の印刷を担当している佐藤洋輔さん。佐藤さんが高校卒業後、初めて就いた仕事は車の整備士。その後、母親の病気をきっかけに整備士の仕事を辞めることになり、再就職のために職業訓練校を経て鉄工関連の仕事に就職しました。しかし、出張が多く、家族との時間を思うように取ることができず悩んでいたそう。
そんな中、求人情報誌から見つけたのが今の印刷オペレーターの仕事。「もとから志望していた職業ではありませんでしたが、そこで働いている義父から、働きやすい会社であると聞いていました。また、フリーペーパーとしてどこに行っても置いてあり、人の手に取ってもらえる印刷物を作ることに憧れていました」
冷静に地道な
作業をコツコツと。
輪転機という大きな機械を操作し、チラシ等の製品にするのが印刷オペレーター。製品になるまでにはコツコツと地道な作業が続きます。佐藤さんは、印刷された製品が「指定通りの色になっているか」、「折れていないか」などの印刷状態をしっかり確認しながら、輪転機を操作します。この作業が一番重要なのだそう。
「確認作業の中で一つでもミスを見逃してしまうと、そのあとの印刷物は全て処分になってしまうんです。なので、この確認作業はミスをいかに早く見つけるかとの勝負でもあるんです」
しかし、佐藤さんは前職で一つでもミスをすれば人の命に関わってくる仕事を経験していたこともあり、性格はもともと心配性。そのため、作業中は常に緊張感をもって取り組んでいます。
過去の自分のように、
利用者が見てくれることが幸せ!
「過去に自分も利用していた情報誌を、今自分の手で作っていることにすごさを感じています。輪転機を操作して細部まで確認をして作り上げたものが、実際に読者に届いている。自分と同じように利用してもらえていることがやりがいであり、幸せです。」
自分が丁寧に作り上げたものが実際に手に取られること。佐藤さんはそこに大きな魅力と喜びを感じていて、「読者が見てくれている」という気持ちが、より丁寧な仕事につながっています。
また、輪転機の操作そのものもやりがいになっているようです。
「輪転機は、色の具合やローラーの締め具合など、印刷物によって微妙な調整が必要なんです。初めは機械のマニュアルや先輩のアドバイスを元に調整をしていました。少しの調整ミスで印刷物の文字や写真が見づらくなってしまうので、毎回丁寧に調整しないといけません」
同じように、細かい調整が必要とされる整備士の経験がある佐藤さん。その時の経験や教訓を活かして、今では一人でも調整できるようになったそうです。
今までの職歴を通した
自分自身の変化。
仕事をする際に気をつけていることを聞いてみると、一番最初に就職した職場で出会った大先輩の教訓について話してくれました。
「『仕事をする上でこだわりを持ちなさい。ポケットにものを入れないとか机の上の小物の位置とか、小さなこだわりでいい』と先輩が教えてくださいました。私はこのことをすごく大事にしていて、今ではそのこだわりが習慣になっているくらい役立っていますね。こだわりを持つことで物事の見方も広がり、製品の扱いもより慎重になり、ミスも減ったように感じます」
次に、日常生活での変化についても話してくれました。
「今までは職業柄、あまり家にいられる時間が少なく、家族との時間もなかなか取れませんでした。でも、今の仕事に就いてからは、息子に野球を教えてその成長を感じることができるほど、時間にゆとりを持つことができるようになりました」
と、佐藤さんは家族との時間が増えたことを楽しげに話していました。
みんなから、安心して
仕事を任せてもらえるように。
佐藤さんに、今後の目標について伺いました。
「教育係の先輩のようになることが、入社当初からの目標です。今は日々の仕事に追われて、余裕がありませんが、先輩方みたいになれるようにもっとできる仕事を増やしていきたいです。次は『折機』の操作を覚え、いずれは製本作業まで一人でできるようになりたいですね」
前職までの経験を活かして、入社してから約1年半で輪転機を一人で操作できるようになった佐藤さん。先輩への憧れと向上心を持って、その背中を追い続けています。
「経験を積んで、もっと仕事を覚えて、みなさんから『佐藤になら任せられる』と、言ってもらえるようになりたい」
求人情報誌で見たときから憧れていた先輩のように。そんな思いを胸に、佐藤さんは今も仕事にこだわりを持って向き合っています。

※取材場所 北海道アルバイト情報社印刷・製本工場(札幌市西区発寒)
※取材 市立札幌新川高等学校有志
・writing 長谷川文哉さん(2年) 矢内このはさん(1年)
・photo    佐藤美空さん(3年) 清水はるひさん(3年) 柴田有優生さん(2年)
     渡辺奈緒さん(1年) 堀 愛佳さん(1年) 川﨑愛依さん(1年)
シゴトのフカボリ
印刷オペレーターの一日
9:00
家族の送迎・出勤
メール確認
印刷準備
求人誌の印刷
12:00
昼休憩
13:00
製本作業
14:30
出荷作業
15:30
各種チラシの印刷
16:30
印刷物の断裁
17:00
メール確認
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

悩んで行き詰まったらとりあえずチャレンジしてみることが大切です。やったことのないことに挑戦してみることは自分の知らなかった一面を知るきっかけにもなります。いろいろな経験を積むことで得られるものが必ずあると思います。

株式会社北海道アルバイト情報社

北海道の求人情報を発信する企業として50年以上の歴史を持つ。「北海道でたのしくはたらくをふやす」をパーパスに道内各地で求人誌や求人サイトを展開するほか、北海道の企業や人に貢献するためのさまざまな取り組みを行っています。

住所
北海道札幌市中央区南2条西6丁目13番地1
TEL
011-223-3533(未来のしごとの参考書チーム)
URL
https://official.haj.co.jp/

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