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大原 裕紀さん
インタビュー公開日:2019.07.04

中学校時代からパソコンに興味。
高専で学び、まっすぐSEの道へ。
中学生の時から、パソコンに興味を持ったという大原裕紀さん。出身地の鹿部町で、役場で不要になった古いパソコンを町民に提供することになり、そこで初めて自分のパソコンを手にしたのです。
その後、高等専門学校に進学して本格的に情報工学を学びました。学校の卒業生は専門であるシステムエンジニア(SE)の道に進む中、大原さんも自然に将来の仕事として考えるように。業界的にも当時から、人手不足という状況でした。また、「一度は地元を出て都会に出てみたい」とう希望もあり、神奈川県の会社に就職することにしました。
大好きなシステム設計に没頭。
特許も取得しました。
システムエンジニアとは、コンピューターを動かすためのシステムを設計する仕事。パソコンなどの機械を動かすための電子回路や電子機器を設計するハードウェアと、その中で具体的な作業をするためのソフトを開発するソフトウェアに分かれます。
大原さんは学生時代にハードウェアを専攻していたため、ハードウェアを担当。地上波デジタル放送信号を光ファイバーで伝送する際のデータフォーマットを設計し、特許を取得しました。
「持っている技術を使って考え抜き、新しいものを一から作り上げるプロセスはとても楽しかったです。それが特許になるとは思っていませんでした」
納期に追われ、残業も多い日々でしたが、充実していたといいます。
関東の経験を経て道南に戻り、
新たに立ち上がった今の会社へ。
関東での仕事は充実していたものの、次第に都会での生活や長時間勤務に疲れを感じ、「30歳になる前には地元に戻ろう」と考え、27歳で道南に戻ってきた大原さん。函館の会社に入社し、クライアントに出向してシステム設計を行う「SES」の仕事も経験。さらなる挑戦をと、新しく立ち上がったアクロクレインへの入社を志望しました。
「新しい会社を作り上げる経験と、新しいシステムの開発ができるということで、魅力を感じました。アクロホールディングスのグループ会社で、仕事の受発注などを行うためのシステムを設計したり、クライアントからの要望で変更や追加する作業をしています」
パソコンの知識はもちろん、
仕事の上では顧客対応も必須。
SEになるには、パソコンに精通していた方がいいのでしょうか?
「やはり、パソコンを扱うのが得意だったり、プログラミングが好きな方がいいですね。学生のうちに、プログラミング言語を一つでも覚えておくことをおすすめします。一つできれば、考え方がわかるので、応用して他のものもできるようになります」
また、SEとして働き始めると、使う側であるクライアントの要望を聞いてシステムを作ったり、設計書や仕様書を作って説明するのも重要な仕事になります。
「お客様とのコミュニケーションは学校では習わないので、ギャップを感じる人も多いと思うかもしれませんが、大事なポイントです」
都市には同業者が多いメリットも。
でも函館も頑張っています!
SEの仕事で、都市と地方の違いも大きく感じたといいます。
「関東では、周りに同業他社も多いので、セミナーやイベントで情報を得たり同業者と交流する機会も多いです。周りに揉まれて成長できる環境も良かったです。いずれ地元に戻ってくるとしても、一度は関東に行ってみるといいと思います」
一方、今は通勤ラッシュのストレスから解放されて車通勤で15分、家賃も安いなど、地方の生活の良さも満喫しているといいます。
最近は函館のIT業界も頑張っています。市と企業や学校が連携して、未来のSEを育てるための学生向けのプログラミングコンテストやワークショップを企画しており、その運営に大原さんも加わっています。「他の企業の方や母校の先生とも交流できる機会ができ、とても楽しいです。地元で業界を活性化させるこのプロジェクトを成功させるとともに、自分も成長していきたいですね」
シゴトのフカボリ
システムエンジニアの一日
9:20
出勤
9:30
始業
プログラミング受発注、システム設計作業
12:00
昼休み
13:00
システム設計作業
クライアント担当者とのチャット対応
17:00
上司とのテレビ会議
18:30
終業・退勤
その日にやるべき業務が完了している場合は18:00で退勤も可能
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

SEの仕事は、日々新しいことにチャレンジできる仕事です。学生の皆さんも、失敗を恐れずに新しいことに取り組んでみてください。

株式会社 アクロクレイン

ICT開発やメディア構築を通して、利益を生む仕組みを作り、その利益を有効活用して地元で働ける仕組みを作る、地域の経済循環を目指しています。

住所
北海道函館市本町3番12号 カーニープレイス函館5F
TEL
0138-88-1140
URL
https://www.acrocrane.com

お仕事データ

システムで人を支える
システムエンジニア
システムエンジニアとは
コンピュータシステム作りの
一連の流れをマネジメント。

コンピュータを動かすためのプログラムとハードを組み合わせ、コンピュータシステムを設計する技術者。具体的にはクライアントからどのようなシステムが必要かをヒアリングする「要求分析」をして、解決方法を決定します。そして「仕様書」と呼ばれる全体図を作成し、システムの骨組みとなる「基本設計」を考案。プログラムの内容をプログラマーなどの開発スタッフに伝えます。プログラムができあがってからは、きちんと動くかテストし、クライアントに納品。こうした一連の流れをマネジメントしていくのがシステムエンジニアの主な役割です。

システムエンジニアに向いてる人って?
IT技術やプログラミングの知識があり、
新しいことを吸収する姿勢も大切。

システムの設計をする以上、ある程度のIT技術やプログラミングの知識を持っていることは大前提。新しいテクノロジーが次々と生まれるコンピュータの世界だからこそ、常に情報を収集し、勉強していく姿勢も求められます。また、クライアントの要望を根気よく引き出すためのヒアリング能力やチームをまとめるコミュニケーション能力も必要です。

システムエンジニアになるためには

学歴や特別な資格は問われませんが、ITや情報処理、データベースの構築、プログラムなどについて専門的な知識やスキルが必要。そのためIT技術・情報処理関係の高専や専門学校、大学の理系学部や情報学部などを卒業するのが一般的です。ただし、最近は社内教育が充実している企業も多く、文系学部出身者や短大卒者、さらに未経験者にもシステムエンジニアとして活躍するチャンスは広がっています。多くの場合、システム開発のプロジェクトでアシスタントとして経験を積んでからシステムエンジニアにステップアップします。

ワンポイントアドバイス
システムエンジニアといっても、
ポジションはさまざま。

システムエンジニアの代表例が「アプリケーションエンジニア」。クライアントの要求に添ってシステムを設計するのが主な仕事です。「サーバーエンジニア」は、その名の通りサーバーの設計や構築、運用・保守を担当する技術者です。「データベースエンジニア」はデータベースの設計や構築、運用・保守が専門分野。他にも「ネットワークエンジニア」や「社内エンジニア」などさまざまなポジションがあります。