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細木 大夢さん
インタビュー公開日:2023.01.16

特別支援学校での実習で、
福祉にも興味が広がりました。
恵庭市で主に障がい者向けの入所施設やグループホーム、生活介護、放課後等デイサービス、就労系サービスなどを展開している社会福祉法人恵庭光風会。細木大夢さんは児童放課後等デイサービス「たくと」の児童指導員として働いています。
「僕の両親は学校の教員。物心ついたころから先生になるのが夢で、北海道文教大学の教職課程に進むことを決めました」
大学時代、細木さんは小学校や幼稚園だけではなく、特別支援学校での実習も経験。以来、障がいを持つ子どもの支援にも興味が広がったと振り返ります。
「障がいを持つ子どもの中には、意思疎通が難しいケースもあります。けれど、どのように伝え、何をしたら理解が深まるのか考え、コミュニケーションが上手く進んだ時のやりがいはひとしお。シンプルに子どもたちの成長を毎日のように感じられることも魅力に感じました」
大変なことがあっても
頑張れたのは先輩方のおかげ!
細木さんは、教員免許を生かして児童指導員として働くことを決意。大学4年生のころに、恵庭市内の療育施設をいくつか見学しました。
「とある施設でオススメされたのが恵庭光風会。職員同士の仲が良く、待遇や福利厚生もしっかりしていると聞きました。同業者を褒めるということは、いい会社に違いない、と(笑)。僕は大学在学中に『たくと』にボランティアとして通い、そのまま就職しました。子どもたちが『本当に先生になったんだ』といってくれたのが印象的です」
細木さんが耳にしていた通り、上司や先輩は柔らかい雰囲気の人ばかりなのだとか。新人時代は業務の困りごとを熱心にサポートしてくれたり、相談にのってくれたり、「大変なことがあっても頑張れたのは先輩方のおかげ」と笑います。
「当法人は新人研修の他にも、年間で内部・外部の研修がたくさんあります。今はもっと充実しているので、これから入社する新人さんがうらやましいくらい(笑)」
一人ひとりの個性に合わせ、
何ができるのか考えるのが大切。
児童放課後等デイサービス「たくと」には、小学生から高校生までの子どもたちが通ってきます。平均すると1日に10人ほどが利用するそうです。
「子どもたちは学校が終わってからココに通ってくるので、午前中は比較的ゆったりとしています。職員同士でケース会議(支援方針や役割分担などを話し合う会議)や支援の準備、打ち合わせにじっくりと時間を使えるんです」
午後に支援がスタートすると、一人ひとりの課題をサポートしたり、学習や遊びの支援をしたり、子どもたちが成長するためのケアにあたります。ところで、細木さんは教職課程を修了しましたが、やはり知識があるのとないのとでは違いがあるのでしょうか?
「机上の学びと実際の現場は異なります。それに、子どもたちは同じ障がいを持っていても個性が違うため、コミュニケーションの仕方も変えなければなりません。知識よりも一人ひとりに何ができるのか考えることが大切です」
ホームページリニューアルの
リーダーを「やりたい!」
恵庭光風会はスタッフの「やりたい!」を大切にするのが法人バリューの一つ。ここ最近、細木さんはホームページリニューアルのリーダーに「やりたい!」と手を挙げました。
「僕が入社してからしばらくは新卒採用がなく、施設では経験年数が一番の若手。当法人の魅力を若い世代を含めた多くの人に知ってほしくて、プロジェクトのリーダー役に挙手したんです」
細木さんはプロジェクトメンバーの意見を集約し、ホームページ制作会社との橋渡しを担当。加えて、職員の中から写真が得意な人、イラストが上手な人を募り、ホームページの随所に生かしました。
「業務と並行してプロジェクトを進めるのは大変でしたが、トップダウンでやらされるのではなく、みんなで一つのものを作り上げる一体感が得られたのは大きな経験になりました。若手のうちにリーダーを担えたのも自信につながったと思います」
「卒業後」の道のりも
サポートできるのがやりがい。
恵庭光風会の特徴は、障がい者支援の入り口となる「相談」から児童期をサポートする「放課後等デイサービス」「短期入所」、さらには大人になってからの「暮らし」「はたらく」を支える施設も展開する一貫体制。細木さんは「長いお付き合いができる」ところにも魅力を感じています。
「例えば、『たくと』に通っているうちから卒業後に何がしたいのか、どう暮らしていきたいのかをヒアリングし、将来を見越した支援計画を立てることができます。本人と保護者の希望に添い、これから先の道のりをサポートできるのも大きな手応えです」
細木さんは同じ職場で働く女性と結婚し、2年前にはお子さんが生まれました。その際、奥様の復帰後の働き方を相談すると、すぐに時短勤務に切り替えてくれたといいます。
「こうした恩に報いるためにもより成長したいですし、今後は若い人が入職してきた際に頼れる先輩になりたいですね」
シゴトのフカボリ
児童指導員の一日
9:00
出勤
9:15
全体打ち合わせ/ケース会議
12:00
昼休み
13:00
今日の流れを確認
14:00
学校までのお迎え/支援スタート
17:00
自宅まで送迎
18:00
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

「やってみよう!」は当法人のバリュー(行動指針)でもあります。僕自身もホームページリニューアルプロジェクトのリーダーに「やってみよう!」と挙手したことで、大変さを上回る大きな経験を積むことができました。もし、迷っていることがあるなら、考えるよりもトライすることが大切!

恵庭市 社会福祉法人恵庭光風会
児童放課後等デイサービス たくと

施設入所支援・グループホーム・生活介護のサービス・児童放課後等デイサービス・就労系サービス・日中一時支援・相談支援を展開。「あなたらしさを 光と風と」をミッションに、利用者様一人ひとりの「その人らしさとは何か」を追求した支援を提供。

住所
北海道恵庭市新町30番3
TEL
0123-32-8000
URL
https://eniwa-kofu.or.jp/

お仕事データ

時には先生、時には親!
児童指導員
児童指導員とは
児童福祉施設に入所する
子どもたちの生活をサポート。

児童指導員は、児童福祉施設に入所する子どもたちに対し、自立した生活ができるようにサポートする仕事。活躍の場はさまざまで、家庭の事情によって家族と暮らせなくなった子どもが入所する児童養護施設をはじめ、障がいを抱える子どもが入所する障がい児入所施設、1歳未満の赤ちゃんを預かる乳児院などがあります。主な仕事は、子どもたちに挨拶や食事のマナーなど生活習慣を身につけさせるための指導。また、子どもたちの相談や悩みに向き合う役割も担います。時には先生として、時には親として、子どもたちが自立していく姿を間近に見ることができる、やりがいのある仕事です。

児童指導員に向いてる人って?
子どもが好きで面倒見が良く、
人と根気強く向き合えるタイプ。

子どもが好きであることは大前提。さらに、子どもとのコミュニケーションが得意で、面倒見の良い性格の人は児童指導員に向いているでしょう。児童福祉施設に入所している子どもたちは、その生い立ちや家庭環境に複雑な事情を抱えているケースも多く、時に一人ひとりと根気強く向き合わなければなりません。また、夜勤を含む勤務体系を採用する職場が多く、ある程度の体力も求められます。 

児童指導員になるためには

児童指導員として働くには、「任用資格要件」を満たすことが必要です。その資格要件を満たすためには、大きく分けて三通りの方法があります。一つは4年制大学または大学院の教育学部、心理学部、社会学部、社会福祉学部を卒業、または福祉系の専門学校など、厚生労働省が指定する児童指導員養成施設を卒業する方法。二つ目は教員免許、社会福祉士または精神保健福祉士の資格を取得する方法。最後に高等学校卒業以上の学歴を有した上で、児童福祉施設での実務経験を2年以上積む方法などがあります。さらに、公立の児童福祉施設で働く場合は、公務員試験を受ける必要があります。

ワンポイントアドバイス
放課後等デイサービスにも、
活躍の場が広がっています。

2012年に創設された比較的新しい福祉事業の「放課後等デイサービス」。日帰りで障がいを抱えた子どもを預かり、日常機能訓練やレクリエーションなどを行っています。放課後の時間帯に子どもを預けることで、保護者は働く時間を増やすことができるため、共働きが一般的になった家庭にとって待ち望まれたサービスです。この「放課後等デイサービス」も、児童指導員の活躍する場として拡大中。こうした社会的な要因も、児童指導員のニーズにつながっています。