福家  祐紀さん
インタビュー公開日:2023.06.28

インターンに参加したことで、
ゲーム開発への気持ちが再燃!
ゲーム開発のシゴトというと、キャラクターのデザインやエフェクトのプログラムなどを思い浮かべがち。けれど、ユーザーの目には映らないところで、ゲームを動作させるための環境を整える「サーバーサイド」という分野もあるのです。その技術で高い評価を得ているのが、株式会社インフィニットループ。2021年に新卒で入社した福家祐紀さんは、サーバーサイドエンジニアとして働いています。
「幼いころからゲームが好きで、小学5年生のときには簡単な脱出ゲームを作りました。とはいえ趣味程度で、ゲーム開発以外にも興味が移っていきました」
転機が訪れたのは小樽商科大学への進学後。教授からインフィニットループがインターンを募集していると聞き、参加することにしました。
「実は、インフィニットループのバーチャルキャスト(VRライブ・コミュニケーションサービス)を知っていて、一も二もなく参加したんです。インターンでガチャを作る体験もさせてもらい、やっぱりゲーム開発は楽しいと心が再燃したことを実感しました」
先輩のやさしく丁寧な教え方に、
安心して就職できると感じました。
福家さんはインターン終了後、社員の誘いからインフィニットループでアルバイトをスタート。実務の一翼を担い、実際にコードを書くようになったものの、当初は「全然ダメでした」と苦笑します。
「サーバーサイドエンジニアは複数のプログラミング言語を扱い、幅広い知識が求められます。ただ、アルバイトスタッフにも関わらず、先輩が付きっきりでプログラミングを教えてくれたので、少しずつスキルが高まっていくことを実感。とにかく技術力が非常に高く、自分も追いつきたいと思いましたし、この会社なら成長できると確信しました」
福家さんは、インフィニットループに就職することを決め、大学4年生の5月に無事に内定。ところで、小樽商科大学は文系の単科大学ですが、エンジニアになることに不安はなかったのでしょうか?
「当社は技術と同様、『仲間とのコミュニケーション』や『ポテンシャル』を大切にする会社。その点では文系でも引け目はありませんでしたし、新卒の教育にも力を入れているので、すべてを吸収する意気込みで頑張ろうと思いました」
サーバーサイドがなければ、
ゲームにさまざまな弊害が出ます。
インフィニットループでは、新卒社員は入社後にエンジニアとして必要な技術を学ぶ2カ月ほどの研修を用意。さらに、ゲーム開発の立ち上げからリリースまで一連の流れもつかめるグループワークなどを経て、実際のプロジェクトでOJTを行います。
「僕の場合はアルバイト時代にある程度の技術を学べたため、研修で復習するような感覚。当社はチームワークも大切にしているため、僕が同期の新卒に教えることもありました」
サーバーサイドの分野は、例えば大勢の人がゲームにアクセスしても安定的に動作するためにも必要なのだとか。他にもイメージしやすい役割はあるのでしょうか?
「サーバーサイドがなければログインができなかったり、ゲーム機を変えた際にデータが引き継げなかったり、さまざまな弊害が出るんです。ガチャを回せるのは1日1回という決まりがあるとすると、サーバーサイド側で「1日1回」という仕組みを認識させています」
なるほど、まさにゲームを成立させる縁の下の力持ちなのですね。
完成直前に「炎上」しても、
仲間とゲーム感覚で乗り越えます。
福家さんが所属するチームでは、ゲームの機能ごとに担当を決め、技術リードと一緒に設計を行い業務を進めています。
「エンジニアは黙々と仕事に集中するイメージですが、チーム内でもチャットやリアルで議論することがありますし、お客様と仕様について話し合うこともあります」
インフィニットループは残業の削減や有休消化率100%を目指す制度もあり、働く環境はエンジニアファースト。とはいえ、ゲーム完成の間近には思わぬトラブルから「炎上」することも多いといいます。
「締め切り直前に機能を追加したいというリクエストが飛び出すのもよくあること。チームは慌ただしくなりますが、イヤだ、苦しいという感覚は誰も抱いていないと思います。仲間と難局を乗り越えるのも、『ゲーム感覚』で楽しいんですよね。それに、僕らが携わったゲームがリリースされ、ネットの掲示板やSNSで感想を見るとニコニコしちゃいます。この達成感が最高ですね」
かなり自由でユニークな社風!
フットワークの軽い仲間だらけ!
福家さんは入社から3年目にしてサブリーダーにステップアップ。チームを気づかい、積極的にコミュニケーションをとる姿勢が評価されてのことです。
「入社当初は周囲に技術面で勝たなければならないという思い込みがありました。けれど、最近はチームのメンバーをまとめたり、人を育てたりすることを意識するほうに重心をシフトし始めています」
こう思う背景にはインフィニットループの社風も大きく影響しているとか。就業後に休憩室でボードゲームを楽しんだり、社内の部活で仲を深めたり、遊びによって仲間との絆を深めることで「この人たちを支えるのも自分の役割」という意識が高まっていったそうです。
「仕事が終わった後、同僚の誘いから休憩室で格ゲーを始め、気づいたら深夜までエキサイトしたこともあります(笑)。こんなふうにかなり自由で、自分が声をかけるとすぐに仲間が集まるフットワークの軽さも当社の醍醐味。あと…福利厚生としてうまい棒が食べ放題なので、僕は1日10本は食べています(笑)」
シゴトのフカボリ
サーバーサイドエンジニアの一日
10:00
出勤
10:10
プログラミング作業
12:00
顧客との打ち合わせ
13:00
昼休憩
14:00
プログラミング作業
16:30
チームの進捗ミーティング
17:00
プログラミング作業
19:00
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

ゲーム業界を目指している人、ゲームが好きな人は、手を動かしてみるのが最初の一歩。現代はネットにも数多くの情報が掲載されているので、小さなゲームでも良いので作ってみると、この仕事の醍醐味が味わえるはずです。ゲーム開発に興味がある友人を見つけ、切磋琢磨するのもオススメ!

株式会社インフィニットループ

ゲーム開発やモバイル向けアプリケーション開発、VR・AR開発といったさまざまな事業を展開。勤怠管理システム「シュキーン」をはじめとする自社サービスの提供にも積極的。ここ最近ではAIの開発にも力を入れています。スタッフのほぼ全員がエンジニアというのも特徴。

住所
北海道札幌市中央区北1条東4丁目1番地1
サッポロファクトリー1条館 3階
TEL
011-271-1118
URL
https://www.infiniteloop.co.jp/

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お仕事データ

楽しい「時間」を創る
ゲームクリエイター
ゲームクリエイターとは
企画からシナリオ、キャラ制作まで
ゲームづくりに携わる人の総称。

現在のゲームはグラフィックも動作も高度なため、さまざまな分野のエキスパートが共同で作り上げるのが主流です。具体的な分類はプロデューサー(予算やメンバー管理)、ディレクター(制作の進行確認・指示)、プランナー(企画・立案)、シナリオライター(ストーリーやセリフの考案)などの企画職と、プログラマー(プログラミング)、グラフィックデザイナー(登場人物や背景を制作)、サウンドクリエイター(ゲーム内音楽を制作)などの制作陣。こうしたユーザーの目に見える部分を生み出す職種は「クライアントサイド」と呼ばれる一方、多くのアクセスがあってもゲームを安定的に動作させたり、プログラムが動く環境自体を作ったりする「サーバーサイド」という分野に携わるエンジニアもいます。一般的にはこれらゲームを生み出す人たちの総称をゲームクリエイターと呼びます。

ゲームクリエイターに向いてる人って?
ふだんから自分の感性を磨き、
仲間と協力して物事を進められる人。

新しいゲームを手がけるには、ヒット作につながるアイデアや発想が大切。アートにふれたり、流行に興味を持ったり、ふだんから感性を磨くことが好きな人は向いているでしょう。また、ゲーム制作の現場はチームで仕事を進めるのが基本。仲間と一緒に物事を完成させるような協調性も必要です。また、場合によっては何年もかけて一つの作品を作り上げることもあるので、9時~17時の勤務時間というよりは働き方が不規則になりがち。そのためスタミナや根気も求められます。

ゲームクリエイターになるためには

ゲームクリエイターに資格が求められるケースはほとんどありません。ゲームメーカーやゲーム開発会社に就職してキャリアをスタートするのが一般的です。プログラマーやグラフィックデザイナーといった開発陣を目指す場合は、ゲーム制作に関連する専門学校・短大・大学で知識やスキルを身につけると良いでしょう。プロデューサーやプランナーなどの企画職は大卒以上の学歴を求められることが多いようです。また、独学からゲームクリエイターを目指すこともできます。

ワンポイントアドバイス
一流クリエイターへのチャンスは誰にでも!

ゲームクリエイターの中にはゲームメーカーで実績を積んでヒット作を生み出した人もいれば、大手企業から独立して今や名の知れた開発会社を設立した人もいます。さらに、最初は独学でコツコツとゲームの制作を始め、コンテストへの入賞をきっかけに業界に進出して大ヒットタイトルを手がけたクリエイターも。面白いゲームを作る力さえ持っていれば、誰にでも一流になれるチャンスがあるところもポイントです。