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加藤 ジュンさん
インタビュー公開日:2018.02.19

いちリスナーからDJを志願。
見識を広げるためカナダ留学へ。
2017年10月より、FMノースウェーブで毎週金曜午後5時から放送されている番組「FEEL ON THE STREET」のDJを務める加藤ジュンさん。爽やかで親しみやすいトークで、週末のイベント情報や、街で集めてきた生の情報を伝えています。加藤さんのラジオ好きの始まりは、中学生のころ。
「いろいろ聞いているうちに、かっこいい洋楽を多くかけているFMノースウェーブを毎日好んで聞くようになりました。ラジオと音楽が好きで、人と話すのも好き。タレントやメディアにも興味を持ち始め、ラジオDJを目指すようになりました」
高校卒業後、見識や物の見方の角度を広げようと、1年間カナダに留学。現地でアルバイトをしたり、地元のラジオ局に毎週見学に行って出演する機会をもらったりと、貴重な経験を重ねました。
DJ選考で最終まで進むも落選。
東京のスクールで修行しデビュー!

帰国後、FMノースウェーブのDJの募集を見つけ、迷わず応募。一度は書類選考で落選、2度目の挑戦では番組形式のオーディションまで進み、最終選考を兼ねたレッスンを受けることになりました。約2カ月のレッスンを経て、最終的には惜しくも不合格。そこで、本格的にラジオDJになる勉強をするため、上京してスクールに入ることに。半年間にわたり勉強と練習を重ね、スクールの最終日に披露した模擬番組を、東京のプロダクションの社長が聞いていました。その社長が加藤さんを気に入り、「これから育てていきたい」と声がかかり、事務所に所属することが決まったのです。そして、翌年にいよいよ湘南のラジオ局でデビューすることになりました。
試行錯誤しながら経験を重ね、
静岡で帯番組のレギュラーも経験。
担当した番組は、スポーツを軸にした日曜午後の3時間番組。湘南という地域柄、マリンスポーツの情報やおすすめスポット、グッズ紹介などを伝えていました。ラジオ番組の流れや全体の構成を考えるのは、プロデューサーとディレクター。その内容をもとに打ち合わせをして、DJが自分の言葉でどう話すかをアレンジして伝えていきます。
「最初はとにかく毎回てんてこ舞い。ディレクターに助けられ、がむしゃらにやりながら育ててもらいました」
2年間番組を務めた後、静岡県のラジオ局で平日夜の帯番組の担当が決定。
「学生向けの番組で、若者たちに頑張れ!とメッセージを送ったり、ラジオの楽しさを知ってもらうためにチャレンジ企画をやったり、街頭インタビューで学生の生の声を取り入れたりしていました」
経験を積み重ねる中、「いつかは故郷・北海道に戻り、自分のラジオの原点になったFMノースウェーブに出たい」という思いはいつも持っていたといいます。
北海道でラジオDJの夢が叶い、
街の生きた情報を伝えています。
その後、静岡の番組が終了することになり、次の出演先を探すため、FMノースウェーブを含めいくつかのラジオ局に連絡をしていました。一方、FMノースウェーブで加藤さんが練習生をしていた時に見ていたスタッフが、静岡での活躍を知り、番組を聞いてくれていました。さっそく連絡をとり、札幌に戻って面談。ついに、FMノースウェーブのDJという夢が叶ったのです。10月から、加藤さんの番組が開始。ストリートの情報を伝える番組なので、精力的に現場に取材に行き、街の生の情報や週末に向けてのワクワク感を声で届けています。また、番組以外でも音楽のライブに足を運ぶなど、自分で実際に見たり聞いたり経験したことを、積極的に番組に反映させています。北海道を出て経験してきたことも還元したいといいます。
「一度離れたからこそわかる北海道の良さを伝えていきたいですね。また、北海道はわりとのんびりしていますが、静岡は、けっこうボケとツッコミを重んじる文化があって、ノリやテンポを大切にして話していました。その要素をどう面白く出していくかを考えています」
夢は持ち続ければ叶うと実感。
ラジオでそれを伝えていきます。
ずっと目標にしていたFMノースウェーブのDJという夢を叶えた加藤さん。
「自分が諦めたらどこかで終わっていたと思います。番組をやっていて、反省点は毎回出てきますよ。正解はないから難しいのですが、今は、ラジオで話せているだけで幸せです」
ラジオDJは、「ラジオが好きで好奇心旺盛であれば誰でもなれる」と加藤さん。伝えたいことや情熱を持っていれば、人の心を動かすことができるといいます。
「今まで、『ジュンさんの番組で流れていた曲がかっこ良かったのでバンドを組みました。いつかジュンさんにインタビューして欲しい』『ラジオディレクターを目指すことにしました』など、若い子たちからメッセージをもらってきました。私の番組をきっかけに、こんな大人もいる、正解は一つじゃないんだと、聞いてくれている方の世界を広げるきっかけ作りができればと思っています」
シゴトのフカボリ
ラジオDJの一日
13:00
ディレクターとの打ち合わせ
14:00
台本のチェックと下読み
流す音楽の視聴、ゲストの情報の再確認
SNSで番組の宣伝 など
17:00
番組開始
19:50
番組終了
次週の打ち合わせ
取材やロケ収録のスケジュール調整
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

本当にやりたいことや夢を、失敗を恐れて諦めてしまう子が多いような気がします。自分と素直に向き合って、思ったとおり動いてみて、失敗したらそこから学べばいい。もっとわがままに生きてもいいと思いますよ!

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
必需品のストップウォッチ
原稿を読む秒数を測るなど、ラジオDJには欠かせないアイテム。60進法で時間の計算ができる電卓が付いていて便利です。最初に務めた湘南のラジオ局のディレクターからもらい、大切に使っています。

株式会社エフエム・ノースウェーブ

札幌を拠点として全道に発信しているラジオ局(周波数 82.5MHz)。最新の邦楽や1970年代以降の洋楽など音楽番組中心の編成で、あらゆる年代から支持されています。

住所
北海道札幌市北区北7条西4丁目3-1 新北海道ビル8F
TEL
011-707-8250
URL
http://www.fmnorth.co.jp

お仕事データ

軽快なトークで番組を進行
ラジオパーソナリティ
ラジオパーソナリティとは
軽快なトークを届けながら、
ラジオ番組を進める進行役。

プロデューサーやディレクター、構成作家などのスタッフとともに企画を考え、ラジオ番組を進める仕事。音楽をより魅力的に聞いてもらうための「しゃべり」を展開するほか、リスナーからのハガキやメールを紹介したり、ゲストが登場する場合は掛け合いをしたり、軽快にトークしながら番組を進行させていきます。華やかな職業の一方、音楽やエンターテインメント、政治経済など話題を集める下準備も欠かせません。

ラジオパーソナリティに向いてる人って?
自ら発信したいという思いがあり、
「個性」という武器を持っている!

聞き取りやすい声の出し方や正しい日本語を覚えるのはマスト。さらに、番組の舵取り役でもあることから、自ら発信したいという強い思いのある人が向いています。社会常識や文化、歴史、政治経済、科学技術など広い範囲の知識を吸収するとともに、自分の専門分野を個性として生かすのも武器になるはず。また、ラジオは生放送が多いため、緊急時でも柔軟に対応できる力が必要です。

ラジオパーソナリティになるためには

ラジオパーソナリティには特別な資格や学歴は求められません。大学・短大の音楽系や放送系学科、専門学校のアナウンサーコースなどで学び、ラジオ局に就職する方法が一般的です。ほかにも、タレント事務所に所属して仕事を紹介してもらったり、ラジオ局主催のオーディションを受けて道が開ける場合もあります。

ワンポイントアドバイス
テレビと比べてファンとの距離が近く、
リアクションがすぐに受け取れる!

若者のラジオ離れが進んでいるといわれていましたが、東日本大震災以降は災害時の大切なツールとしてその良さが再確認されています。ラジオは今そこで何が起こっているのかをリアルタイムで伝えられるメディア。テレビと比べるとファンとの距離感が近く、番組へのリアクションをすぐに受け取れるのもメリットです。このような魅力を感じられるところもラジオパーソナリティのやりがいにつながっています。