製造工は家電やパソコン、電子機器といった機械製品から、住宅用資材、紙、プラスチック用品、さらには施設の一部に使われる大型製品まで、多種多彩なものづくりに携わる仕事です。主に工場のライン作業によって各パーツを加工したり、部品を組み立てたり、さまざまな工程を経て一つの製品を完成させます。一方で、繊細な手作業によってものづくりを行う職場も少なくありません。「つくる」だけではなく、製品の最終検査や梱包・出荷、納品後のメンテナンスや修繕を担うこともあります。いずれの作業もものづくりの世界には欠かすことができませんが、未経験者にも門戸を開く企業が多いことからチャレンジしやすい仕事です。
製造工には「ものづくりが好き」という気持ちが欠かせません。作業自体は決められたマニュアルやルールに沿うケースが多いことから、同じ作業をコツコツと続けられる根気強さも必要です。また、機械で加工した部品に不良がないかチェックしたり、製品の最終検査をしたりすることもあるため、注意深いタイプの人も向いているでしょう。
製造工になるために必要な資格はありません。多くの場合、工業系の高校や専門学校、短大・大学を卒業後、製造工場を持つ会社に就職するのが一般的です。知識やスキルは入社後の教育・研修によって身につけられるため、未経験からでも挑戦しやすい仕事といえるでしょう。職場や手がける製品によっては、後々「フォークリフト」や「玉掛け」などの資格取得をすすめられることがあります。
これまでの製造工は、一人が一つの持ち場だけを担当するケースが一般的でした。けれど、ここ最近は複数台の機械を操作できたり、多くの作業や工程を担える技術を身につけたり、マルチスキルを習得させる企業が増えているようです。そうすることで皆で仕事を分散して業務量を平準化できる他、チームワークや組織の柔軟性が高まるといわれています。今後はマルチスキルを持った製造工が会社のカギを握りそうです。
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