ジュエリーデザイナーは、貴金属や宝石を使ったアクセサリーをデザインする仕事。まずは、指輪やピアス、ブレスレット、時には時計といった宝飾品のラフスケッチを、お客様の希望に添って描きます。次にコストや実現可能なデザインかを検討しながら、製図やレンダリング(完成予想図)という「デザイン画」を作成。場合によっては、彫金や鋳造といった金属加工の技術によって、宝石研磨、石留め、仕上げなど製作を担うこともあります。宝石や素材の特徴を考え、より美しいデザインを創造するのがジュエリーデザイナーの腕の見せどころです。
まずはファッションやアクセサリーが好きなことが素養の一つです。製図やレンダリングといったデザイン画を作成するにしても、ジュエリーを製作するにしても、非常に細やかで地道な作業が続きます。繊細な作業が得意で根気強い人にも向いているでしょう。トレンドやターゲットを踏まえた上で、新しいアイデアを提案するために常に最新情報を勉強し続ける必要もあります。
ジュエリーデザイナーに必須となる資格はありません。一般的には、大学・短大の美術・デザイン系学科、ジュエリー専門学校などで、デザインや宝石・貴金属の素材について専門的に勉強するのが近道です。その後は宝飾メーカーやアパレルメーカーに就職するケースが多いでしょう。その際、「ジュエリーコーディネーター」や「貴金属装身具製作技能士」、「宝石鑑定士」、「宝石鑑別士」といった資格があれば有利に働きます。
新卒でフリーランスのジュエリーデザイナーになるのは狭き門ですが、企業内で企画の立案やデザイン画作成、指示管理、商品チェックなどを学んだ後に独立する人も少なくありません。フリーランスのジュエリーデザイナーは仕事を受注するために自分の作品を作って展示会を開き、デザイン性や世界観をアピールすることも必要。並々ならぬ努力は欠かせませんが、自分のブランドを立ち上げるといった夢も広がります。