ポスターや新聞広告、雑誌広告、パンフレットなど、主に紙媒体のデザインを手がけるのがグラフィックデザイナー。広告代理店や広告制作会社、デザインプロダクションに在籍する他、フリーランスとして活躍する人もいます。クライアントが伝えたいことをしっかりと把握した上で、文字や写真を効果的に配置し、受け取り手に分かりやすくデザインすることが大切。場合によってはディレクターやコピーライター、カメラマンなどとチームを組んで制作を進めることもあります。
まずは「Photoshop(フォトショップ)」や「Illustrator(イラストレーター)」などのデザインツールを扱うスキルが必要。レイアウトや色彩、フォント(書体)などの知識も身につけなければなりません。また、クライアントの意図を的確に理解したり、チームで仕事を進めたりするため、コミュニケーション能力も大切。時には何度も修正作業を行うこともあることから根気強さも素養の一つです。
資格や学歴が特に必要とされる世界ではありません。とはいえ、多くの人は大学や短大、専門学校でデザインツールの扱い方やデザインの基礎知識を学び、卒業後に広告代理店や制作会社、デザインプロダクションに就職しています。大きな企業の場合はマーケティング部などでもグラフィックデザイナーを採用しているケースもあります。
グラフィックデザイナーは紙媒体でデザインを表現するのがメインでしたが、最近はスマホやパソコンの普及に伴ってウェブサイトの仕事を依頼されるケースも増えているようです。その他、展覧会のレイアウトやイベントのプロデュース、まちづくりのブランディングなどを手がける人もいます。もちろん、それぞれの知識は欠かせませんが、グラフィックデザイナーの活躍の幅は広がっているようです。