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加藤 龍平さん
インタビュー公開日:2019.07.11

接客業には苦手意識があったけれど
レストランに就職が決定!
大人から子どもまで、身近な存在であるファミリーレストラン。加藤龍平さんは、北海道に本社を置き道内と関東にもお店がある、和食レストランとんでん月寒店で働いています。
今はさわやかな笑顔で接客している加藤さんですが、学生時代は、サービス業に苦手意識を持っていたため、アルバイト先も飲食業は選ばなかったといいます。
卒業を控え就職活動をしていたころは、ちょうど就職氷河期。観光産業学科にいた加藤さんはホテルや旅行業などを中心にさまざまな業種を検討していましたが、なかなか内定が取れませんでした。そんな中、とんでんの求人に目が留まります。「会社の接客やおもてなしに対する理念が素晴らしいと思い、当初はここで勉強して観光業界の別の道へ進むこともできるかな…という思いもあり、受けてみることにしました」。
初めて生の魚をさばく経験。
家でも自主練してできるように。
最初は、埼玉県の店舗に配属となりました。キッチン業務からスタートし、料理の仕込みや清掃、厨房の機械の使い方などを覚えていきました。
生の魚をさばくのは初めての経験でしたが、それも新鮮で楽しかったといいます。
「仕事が終わっても、魚を買って帰り、家で練習していました。もちろん最初のころは出来もひどかったですが、繰り返しやっているとできるようになるものです。努力を見てくれて評価してくれる職場環境も良かったですね」
とんでんの社員は、キッチンの調理とフロアでの接客の両方ができるようになった上で、管理する立場になっていくことが求められます。加藤さんもキッチンの次はフロアの業務を覚えるため、接客を担当することになりました。
お客様との会話を通して、
苦手意識は消えていきました。
フロアデビューを果たしたものの、最初は緊張のあまり上手に話せないなど、接客には苦戦したという加藤さん。
お店は住宅街にあり、近くに住む年配のお客様が歩いて来店し、ビールを1杯飲んでゆっくりお食事をすることも多かったとか。そういったお客様と自然と会話をすることが増え、苦手意識は徐々に消えていったといいます。
「向いていないと思ったことでも、やってみないとわからないものだと思いました。この仕事をしてみて、自分が変わっていくのを実感できました」
一通りの業務ができるようになった加藤さんは、異動で北海道へ戻り、トレーニーチーフ、チーフへと昇格しました。
チーフとして販売促進を担当。
結果はすべて次の意欲へと繫がる。
月寒店に異動してからは、店長のもと、もう一人のチーフと共にスタッフの指導や販売促進に当たっています。異動当初、レジ横においてある甘栗の販売を強化しようと、各テーブルにチラシを置くなどしてお知らせしてみたところ、何と前年の10倍も売れました。「自分が取り組んだことで成果が出ると意欲がわきますし、うまくいかなければ、次にどうしようかと考えるのも楽しいんです」
売れ行きの動向を見ながら計画を立てますが、地域によって傾向は違います。たとえば埼玉にいたころは、年末は大晦日に年越しそば、元旦におせちのお渡しがありましたが、北海道では、大晦日にたくさんのお客様がおせちと鮨を一度に注文し、取りに来られることに改めて気がつき、土地柄や文化の違いを驚きと共に実感したのだそう。
「自分が店長ならどうするか?」を
常に考えて行動しています。
現在は、店長への昇進を目指している加藤さん。社員として、パートさんと力を合わせてお店を運営していくことも心がけています。 30人以上いるスタッフ一人一人が成長できる環境をつくり、パートさんと共にいかに良い店を作っていくかを考える毎日です。「自分が店長として任されたらどうするか?という視点で常に行動しています。今の店長は、パートさんとフレンドリーに接しながら良いところを引き出し、その上で言うべきことはしっかり言う、という風にメリハリを付けているところがすごいなと思います」
加藤さん自身も、コミュニケーションをしっかり取りながら「自分だけが動くのではなくパートさんも一緒に動いてもらって成果を上げる」ことを意識し、積極的に挑戦しています。
シゴトのフカボリ
飲食店スタッフ(幹部候補)の一日
11:45
出勤
12:00
勤務開始 メールチェック、
前日の売上・利益確認、キッチンで調理
14:00
昼のピーク終了後、パートさんへの退勤指示
自分の休憩
15:00
夜に向けて仕込み、在庫・発注確認
18:00
夜のピーク、状況に応じてフロアにも出る
19:30
厨房の片付け、清掃、発注調整
様子を見て、厨房を任せて事務所での作業
(販促物制作やシフト作成など)
21:00
勤務終了
21:15
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

苦手だと思っていたことや初めてのことも、一歩踏み出してやってみればできるようになりました。考えているだけでは、何も始まりません。できなければ、次にまた挑戦すればいいんです。

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
相棒は、プロ仕様の包丁
厨房では、両刃の牛刀と、片刃の柳葉包丁を使い分けています。いずれもプロ仕様で、使いこなせば食材をきれいに切ることができます。加藤さんは個人的にも質の良い牛刀を買い、自宅で練習していたそうです。

とんでん株式会社

「和食レストランとんでん」など道内15店舗、関東を含め計99店舗運営。季節感を出したメニューと心からのおもてなしでお客様に喜ばれています。

住所
北海道札幌市豊平区月寒東1条20丁目189-5(北海道営業部)
URL
https://www.tonden.co.jp

お仕事データ

おいしさと快適な時間を提供。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフとは
接客や調理によって、
お客様に「おいしい時間」を。

飲食店の仕事は、多くの場合「ホール」と「調理」に分けられています。ホールスタッフは主に接客サービスを担当。客席への案内や注文のお伺い、配膳、会計などを行います。調理スタッフは料理の下ごしらえや味付け、調理、盛り付けに加え、キッチンの清掃や調理用具の手入れなども担うことが多いでしょう。さらに、飲食店店長がホール・キッチンスタッフのマネジメントや教育を手がけ、売上の管理や食材の発注、営業計画といった幅広い業務も守備範囲に据えながら店舗全体を運営しています。店舗の規模によっては各ポジションを兼務することもあるでしょう。これら飲食店スタッフはお互いに連携しながら、お客様に「おいしさ」と「快適な時間」を提供しています。

飲食店スタッフに向いてる人って?
明るく清潔感があり、
チームワークを大切に働ける人。

飲食店スタッフに共通して必要なのは食に対する興味はもちろん、おいしい料理とともに快適なひとときを提供したいという気持ちです。また、接客や調理をともなう仕事である以上、明るく清潔感のある人が求められます。ランチタイムやディナータイムといった忙しい時でも、お客様にスピーディーに料理を提供しなければなりません。そのため、チームワークを大切に、効率良く作業を進める力も必要です。

飲食店スタッフになるためには

飲食店スタッフになるために必要な資格はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、希望する飲食企業に入社するのが一般的です。その他、調理専門学校で調理の基礎や調理師の資格を身に付けたり、栄養士養成施設として指定認可された学校で栄養士の資格を取ったり、食に関連する学校に進んだ後に就職するコースを選ぶ人も少なくありません。ホールスタッフや調理スタッフとして経験を積んだ後、飲食店店長を目指すことも可能です。

ワンポイントアドバイス
スタッフのマネジメントが
とりわけ大切な仕事。

飲食店店長を筆頭に、ホールや調理のリーダー職を務める飲食店スタッフにとって、人材のマネジメントは売上に関わる重要な業務。部下やアルバイトをまとめ、一人ひとりが生き生きと働けるよう管理・教育することでやる気と能力が引き出されます。具体的には人員が不足しないように配慮しながら休み希望を取り入れたシフトを作成したり、元気のない人に声がけしてモチベーションを高めたり、仕事への意欲を促すことでお客様への貢献につなげることが大切です。

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