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二階堂 真弥さん
インタビュー公開日:2019.06.27

「人と接して刺激を受けたい」
その思いを貫き市役所へ。
学生時代、「いろいろな人と接して刺激を受けたい」という意思を持ち、接客業や事務員など10社以上のアルバイトを経験してきたという二階堂真弥さん。アルバイトを通して「社会」を学び、考え方を学んできたと言います。
市役所を選んだのも「市役所にはいろいろな部署があって、たくさんの人と接することができる」から。そして、登別市出身の二階堂さんが千歳市を選んだのは「このマチには空港や自衛隊の基地があり、多くの企業が工場や拠点を構えています。人口も伸び続けていてまだまだ発展していくマチの姿が見える。今後の人生を共に過ごすのにとても良いマチだと思った」というのが理由だったそうです。
相談や活性化業務で、
市民のより良い暮らしを支援。
二階堂さんが現在、配属されている部署は、市民生活課市民生活係。市役所内に窓口があり、消費者トラブルや相続・法律に関する相談、DV被害などに関する相談も受け付けている、市民にとっては頼れる部署です。
二階堂さんの主な担当は町内会の活動支援。千歳市には147の町内会がありますが、高齢化や担い手不足で活動が困難になっているところも多くあります。そこで、モデル地区を公募で選定し、民間のコンサルタントも入れて、課題を解決する方法を一緒に考えています。
「私たち市役所は、町内会の方が自主的に活動していけるよう、他部署と連携したり、企業・団体とのつながりを提供するなどしてサポートしています」また、市役所職員としては、様々なテーマや課題に対し率先して行動する『先取り行政』を心がけるほか、市民に正確に情報を伝える責任も常に感じているといいます。
さまざまな部署に異動もあります。
5年前には指宿市へ派遣。
今の部署に就く前には、10年間で4カ所の部署での仕事を経験しました。部署異動がある市役所の職員としても、異動のサイクルは早い方ですが、「いろいろな部署でさまざまな業務を経験させて貰うことで、多角的にものごとを考えられるようになり、自分の成長にもつながっているように思います」と二階堂さん。
5年前には、千歳市の姉妹都市である鹿児島県指宿市に1年間派遣され、観光に関する業務に携わりました。派遣中は定期的に千歳市の職員に向けて指宿市の情報を発信したり、派遣の最後には千歳の食材を使った食事会を行きつけだったレストランで開催し、その様子は現地の新聞にも掲載され、両市の交流にも貢献しました。そして、指宿市出身である今の奥さんと結婚したのも、この派遣がきっかけでした。
外からの視点で千歳を見ると、
まだまだアピールが必要!
千歳市に戻ってからはその経験を生かし、観光企画課へ。道外に出て千歳市をPRする機会も多く、外からの視点で自分のマチを見るきっかけにもなりました。
「首都圏や海外の人にとっては、北海道は人気が高く、食べ物も北海道ブランドが付くとよく売れます。ただ、千歳は新千歳空港がある場所ということは知っていますが、市内の観光地である支笏湖ですら知らない人が多く、まだまだアピールが必要だなと感じます」
観光企画課では民間企業や海外の人と一緒に仕事をすることも多く、第一線で活躍している人たちの考え方や仕事の進め方から、強く刺激を受けたといいます。また、当時の上司の、相手の心をつかむ人間力と、相手のニーズに素早く対応する行動力にも感化されました。
市の戦略を考えるチームに参加。
未来を見据えてチャレンジ!
市役所では、部署横断的に特定のテーマについて意見をまとめて発表するプロジェクトチームが発足されることがあります。二階堂さんは2018年に、「人口10万人を達成するための方策を考えるプロジェクトチームのリーダーとなり、メンバーと連日準備を重ね、市長や副市長以下管理職50人ほどを前にして発表に臨みました。
「市役所内のあらゆる分野に関連する幅広い内容を勉強することができ、良い経験になりました。市役所の仕事を通して、接してきたたくさんの人たちから受けた影響が自分を作っていると思います。昔の『役所』のイメージとは違い、周りの人を巻き込んで新しいことにもどんどんチャレンジできる仕事ですよ!」
シゴトのフカボリ
千歳市職員の一日
8:45
出勤・始業
メールチェック、業務内容確認
町内会に関する資料作成
11:00
市内コミュニティーセンターの
修繕箇所を現地確認
12:15
昼休憩
13:00
国の補助金申請資料作成
窓口での来客対応(町内会関連)
16:00
モデル町内会の地区で打ち合わせ
17:15
退勤
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

学生時代のアルバイトや市役所での仕事を通して、たくさんの出会いで受けた刺激や影響が、今の自分をつくっています。ぜひ、人との出会いを大切にしてください!

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具
いつも携帯する名札
名札は、相手に対して「私はこういう者です」と自分の身分を明らかにする、大切な道具です。庁舎内での業務のほか、外勤の時も常に身に付けています。

千歳市役所

道内において、毎年人口が増加している数少ない都市である千歳市。定住促進策や子育て世代に優しい住みよいまちづくりを推進し、10万人のまちづくりを目指しています。
※市職員数/約1,000人

住所
北海道千歳市東雲町2丁目34番地
TEL
0123-24-3131
URL
https://www.city.chitose.lg.jp

お仕事データ

より良い暮らしのために
市町村役場職員
市町村役場職員とは
地域住民の暮らしに密着し、
行政サービスを提供。

市町村役場の職員は、警察官や消防士、教員と同じいわゆる地方公務員。地域住民の生活に密着した基礎的な行政サービスを担います。例えば、戸籍住民登録や各種諸証明の発行などの手続き、上下水道の整備、公園や緑地の整備、各種施設の運営管理など業務の幅は多彩です。一般的に「事務職」と「技術職」に分かれています。

市町村役場職員に向いてる人って?
「そのマチが好き」という気持ちがある。

丁寧で親しみやすい態度が好感を得るためのポイント。多くの自治体が厳しい財政状況にある今、市町村役場の職員はコストをかけることに対して地域住民にどんなメリットをもたらすのかを考え、住民サービスや施策を検討する必要があります。もちろん、「そのマチが好き」という気持ちは大前提です。

市町村役場職員になるためには

各自治体の採用試験を受験します。内容は市町村や受験職種によって異なりますが、事務職の場合、特に資格は必要なく、法律や一般常識などの筆記試験と、作文や面接などが行われるのが一般的。技術職は保健師や土木分野など、該当する資格や技能、専門的知識を問われることもあります。

※受験資格も各自治体で異なるため、詳しくは市町村のホームページをご確認ください。

ワンポイントアドバイス
幅広い仕事を経験。

市町村役場の事務職は、3~4年ほどのスパンで異動するケースがほとんど。それまでと全く畑違いの課で働くことは苦労も多い分、幅広い知識と経験が身につくこともメリットです。市町村役場の中の仕事を一通り覚えて、行政全体の流れを把握できて一人前と言われています。