浦島 一浩さん
インタビュー公開日:2019.08.28

新店オープンから1年余りの間に、
スムーズなサービスの提供を実現。
2018年6月、札幌西区の国道沿いにオープンしたマクドナルド西町店。ドライブスルーを備えた大型店舗です。店長を務める浦島一浩さんは、当初から「スピードマスター」というテーマを掲げて、店の運営を行ってきたのだそうです。
「開業まもない店舗ですが、多くの運営ノウハウを持つ他の店舗と変わらないスピードで、お客様にサービスを提供する。そのことを当初の目標としたんです。そのために、特にクルー(スタッフ)の育成に力を入れてきました」
1年もかからずに、マクドナルドならではの早くてていねいなサービス提供がスムーズにできるようになっていたという西町店。売上も、北海道内のマクドナルド店のなかで常にトップ10に入るレベルを維持しています。
「自分なりの考えを生かし、ビジョンを抱いて店舗を運営できることに魅力を感じています。クルーとともに、さらにこの店をもり立てていきたいと思っています」と意欲を語る浦島さんです。
一人ひとりに目を配りトレーニング。
クルーの成長に、自分の成長も実感。
店長の仕事は、店舗の運営全般に関すること。予算の作成、各種データの分析や、それに基づく改善アクションの策定に加えて、社員教育も欠かすことのできない重要な仕事の一つなのだと、浦島さんは話します。
「お店の売上は、運営側の体制づくりと同時に、クルーの動き=活躍に大きく左右されることが多いんです。ハンバーガーやポテトの作り方にはマニュアルがありますが、現場で一人ひとりのクルーをしっかり観察して、各人に応じたトレーニングを行い、改善することがとても大切なんです」
例えば、誰かがハンバーガーのレタスを少し多く盛ってしまっていたとします。それが微々たるものでも、積み重なると利益に関わるだけでなく、お客様にとっては食べにくいといったマイナス面も生まれるのだとか。そうした説明も加えつつ指導を行い、課題がクリアできるようになれば「成長したね」と声を掛ける。
「クルーが育っていくようすを見るたび、その姿に教えられ、自分自身も成長を実感できる。それがマクドナルドの考え方ですし、強い共感を覚える部分ですね」
人を育てて、良いサービスを提供する。
その思想に惹かれたことが入社の経緯。
マクドナルドには、「ピープルビジネス」という言葉があるそうです。年齢・国籍などに関係なく、多様な人たちが活躍できるための人材育成に力を入れていくという意味合いです。
「ただハンバーガーを売るだけでなく、そのなかで人を育て、育った人がチームとして店舗を育てることで、お客様に良いサービスが提供できる。その考え方に惹かれたことが、日本マクドナルドに入社した動機でした」
そう振り返る浦島さん。「人に教える」仕事がしたいと教員を志望していた大学3年の頃、先輩から勧められたのが日本マクドナルドでした。高校時代にアルバイト経験があったことに加えて、人に何かを教える役割も果たす場面が多いことをその先輩から聞いたことが、決め手となったそうです。
「入社2年目でフランチャイズとして店舗を運営する企業へと移り、店長に抜擢されました。所属会社は変わりましたが、マクドナルドとしてのサービス、教育は一貫しています」
現在は、15歳〜68歳という幅広い年齢層のクルーを率いつつ、さまざまな人生経験を持つクルーから自分も学んでいると浦島さんは話しています。
段取り八分の大切さを学んだ、
限定販売イベントでの失敗経験。
入社から11年。店長としての風格が感じられ、クルーからも信頼されているようすが、ちょっとした会話から伺える浦島さんですが、忘れられない苦い思い出もあります。6年ほど前、限定ハンバーガーを販売したイベント時のことです。
「初めての商品だったこともあり、ご来店数が増えることは予測されましたが、想定をはるかに上回ってしまい、クルーの数が足りなくて長蛇の列に。それを見た当社代表から、どういう準備をしてきたんだ!と、後にも先にもないほど叱られました」
いずれの店舗でも、混み合う状況は見られましたが、ベテランの店長はそれなりに対処できていました。
「ただ、その経験をしたおかげで、段取り八分と言われる準備や、従業員への目配りの重要さを実感として学ぶことができました」
大切なことを暗に教え、自分のことを育ててくれる場を与えてもらえたのだと、浦島さんは後になって気づいたそうです。
従業員それぞれに合わせた助言を行い、
将来、社会で認められる人材の育成を。
店舗の業務に関することだけでなく、従業員一人ひとりのようすにしっかりと気づけることも、店長としては欠かせない資質。浦島さんは、そう話します。
「職場の課題や、悩みをぶつけてくるクルーもいれば、自分からは切り出せない人もいます。それぞれのパーソナリティや背景なども考え合わせた上で助言やアドバイスを行うように、いつも意識しているんです」
仕事や人間関係のほか、高校生のアルバイトスタッフからは進路相談を受けることも。いずれも親身に答えるなかで「浦島店長が、この店にいてくれて良かった!」という声をもらえたことが、うれしい思い出となっています。
「社会人として必要となる躾に関しては厳しく指導しながら、総勢75名の当店のクルー全員が、一人も落ちこぼれずに活躍できる場をつくり、全員で一つのチームとして支え合う環境にしていくことが私の目標です」
若いクルーが将来、社会に出て行った時にも困らないように、人材として認められるレベルに育てていくことが個人的な願いなのだと浦島さん。学生の頃に志していた、教員の眼差しが、そこには確かに感じられました。
シゴトのフカボリ
ファストフード店長の一日
9:30
出勤、前日の売上など店舗データの確認、部下からの引き継ぎ対応
10:00
店舗運営をしつつ、昼のピーク時に対応。店舗で発生している機会点(改善点)を確認、必要に応じてクルーのトレーニングなど
14:00
休憩
15:00
書類作成や運営関連の業務
17:00
店舗運営をしつつ、夕方のピークに対応。マシンのメンテナンスなど
19:00
1日の引き継ぎを終えて退勤

シゴトのフカボリ
拝見!オシゴトの道具

滑らかに書けるボールペン
細かな油が舞っているバックヤードで食材に関する記録書類などへの記入をする際にも、かすれることのない最強・必須のアイテムです。クルーの採用時にも強力に勧めています!
シゴトのフカボリ
みなさんへ伝えたいこと

マクドナルドの店長は、各人がビジョンをつくり、想い描いた店舗づくりを行っています。情熱さえあれば、その想いはきっと、クルーにも伝わると考えていますし、それがお客様にも伝わると信じて日々、業務にあたっています!

株式会社 札幌フードシステムズ

1990年に設立し、北海道でマクドナルドのフランチャイズ第1号店をオープン。現在、札幌、小樽、石狩で合わせて17店舗を運営しています。

住所
北海道札幌市中央区北6条西15丁目3-9 原第2ビル3F(OFFICE)
TEL
011-688-7208

お仕事データ

おいしさと快適な時間を提供。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフとは
接客や調理によって、
お客様に「おいしい時間」を。

飲食店の仕事は、多くの場合「ホール」と「調理」に分けられています。ホールスタッフは主に接客サービスを担当。客席への案内や注文のお伺い、配膳、会計などを行います。調理スタッフは料理の下ごしらえや味付け、調理、盛り付けに加え、キッチンの清掃や調理用具の手入れなども担うことが多いでしょう。さらに、飲食店店長がホール・キッチンスタッフのマネジメントや教育を手がけ、売上の管理や食材の発注、営業計画といった幅広い業務も守備範囲に据えながら店舗全体を運営しています。店舗の規模によっては各ポジションを兼務することもあるでしょう。これら飲食店スタッフはお互いに連携しながら、お客様に「おいしさ」と「快適な時間」を提供しています。

飲食店スタッフに向いてる人って?
明るく清潔感があり、
チームワークを大切に働ける人。

飲食店スタッフに共通して必要なのは食に対する興味はもちろん、おいしい料理とともに快適なひとときを提供したいという気持ちです。また、接客や調理をともなう仕事である以上、明るく清潔感のある人が求められます。ランチタイムやディナータイムといった忙しい時でも、お客様にスピーディーに料理を提供しなければなりません。そのため、チームワークを大切に、効率良く作業を進める力も必要です。

飲食店スタッフになるためには

飲食店スタッフになるために必要な資格はありません。高校や専門学校、短大、大学を卒業後、希望する飲食企業に入社するのが一般的です。その他、調理専門学校で調理の基礎や調理師の資格を身に付けたり、栄養士養成施設として指定認可された学校で栄養士の資格を取ったり、食に関連する学校に進んだ後に就職するコースを選ぶ人も少なくありません。ホールスタッフや調理スタッフとして経験を積んだ後、飲食店店長を目指すことも可能です。

ワンポイントアドバイス
スタッフのマネジメントが
とりわけ大切な仕事。

飲食店店長を筆頭に、ホールや調理のリーダー職を務める飲食店スタッフにとって、人材のマネジメントは売上に関わる重要な業務。部下やアルバイトをまとめ、一人ひとりが生き生きと働けるよう管理・教育することでやる気と能力が引き出されます。具体的には人員が不足しないように配慮しながら休み希望を取り入れたシフトを作成したり、元気のない人に声がけしてモチベーションを高めたり、仕事への意欲を促すことでお客様への貢献につなげることが大切です。

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